河北新報「2023新春トップインタビュー」より

河北新報では今年も1月3日から5日の3日間の朝刊に、地元企業のトップや大手企業の仙台支社長などのインタビュー255人分が掲載されました。今年は3日間と短くなったものの本紙から中面3枚12ページを抜き取れるような作りになり、下段に「宮城マスター検定」で出題された問題の抜粋を載せるなど楽しめるつくりになっています。また1月6日の朝刊には全255人の顔写真を1ページの紙面に並べた全面広告もありました。
その中から在仙民放テレビ4社の社長とJ:COM仙台の局長のインタビューのうち私が興味を持ったところをかいつまんで取り上げます。
なお、インタビューの全文は2月28日まで河北新報のニュースサイトから読むことができます。河北新報のニュースサイトは1月18日からほぼ有料会員制サイトになると思われるのですが、このインタビューは読めるのかな?
2023新春トップインタビュー | 河北新報社
例年拙blogに問い合わせがあるので先に書いておきますが、NHK仙台放送局エフエム仙台、仙台CAT-Vのトップはインタビュー対象になっていません。


(50音順)

(※冒頭自社の動画とかインターネットのサービスについて書いているのですが省略)
地元メディアとして、宮城の情報にこだわった番組の制作、放送をしている(高校野球仙台七夕花火祭、災害時の防災情報など)。特注車両・イベントトラックを活用したステージを設置しイベントを大いに盛り上げた(夏まつりや仙台すずめ踊りなど)。
89ERSベガルタなど地元プロスポーツチームとさらに協力関係を深め、地域スポーツの発展を応援する。

開局60周年、多くの県民の皆さんに応援していただき感謝。これからも信頼される正確な情報発信に努めたい。
災害がいつ起きても対応できるよう訓練を怠らない。3月の地震でも素早く情報をお伝え出来たと自負している。テレビだけでなくネットやスマホなど多様な手段で正確な情報を発信できるようにしている。災害時はバッテリーの容量不足が心配。バッテリー負荷をかけないようテキストや音声だけで伝えるなど、受け手のことも考えた方法も模索している。
(※今年の稲木社長の写真は「ともに、これからも 60th Anniversary」のロゴマークのボードを前に置いて。)

4月から6月に「悠久の絆 奈良・東北のみほとけ展」を開催。今年は震災から十三回忌に当たる。犠牲者を追悼するとともに、今なおつらい思いをしている方には少しでも安らいでもらいたい。
動画配信など放送以外の発信にも力を入れている(「NEWS DIG」、「ちゃんくぼの望みすべて応えますスペシャル」、「サタデーウォッチン!」羽生結弦生出演の回)。「ミスDJリクエストパレードTOHOKU」を昨年10月から独自に制作、radikoエリアフリーで全国のリスナーから大きな反響を呼んでいる。
開局70周年企画、2月にラジオドラマを放送予定。乞うご期待。

思っていた以上に自主製作番組のクオリティが高い(※藤ノ木社長は昨年6月テレビ朝日より着任した)。「突撃!ナマイキTV」本間ちゃんはとても親しみやすく好感が持てる、「サンデーチャージ!&スポーツ」は順調。
多彩なイベントを展開している。信頼を得るためにも地域に貢献できるイベントを地道に行うことは重要。
社員に強く訴えていることはコミュニケーションの大切さ。ランチミーティングを実施し社員同士の交流も促した。「社長感動賞」と「月間MVP賞」を設け、営業で成果を挙げた社員らを表彰した。頑張った人が報われる職場にしたい。
2025年の開局50周年に向け、若手社員中心の実行委員会を作った。取り組むべき課題を明確にするうえでも今年は重要な年になる。

10年連続で年間視聴率3冠。かつてほどテレビが見られなくなったといわれる中、多くの人に支持されるのは光栄であり誇り。自社制作番組がいかに地域に愛されているかを実感した。ローカルメディアは地域の信頼が生命線。正確でバランスの取れたニュース、情報を地域に提供できたと感じている(※就任2年目の抱負としても、地域に根差した報道機関としてさらに責任を果たすとしています)。
ミヤギテレビダンロップ女子オープンがコロナ禍前に近い形で実施でき盛り上がった。今年は50回大会、東北唯一のゴルフツアーとして長く続けて行けるよう工夫を凝らして開催する。3年ぶりに開催した「子育て応援団」は多くの人にが来場いただき、主催イベントが充実した年だった。


以上です。括弧書き米印の部分は私の感想や補足です。また、仙台放送稲木社長と東日本放送藤ノ木社長が夏の高校野球仙台育英が全国制覇したことについて触れていました。宮城県にとっては大きな出来事でした。
東日本放送藤ノ木社長とミヤギテレビ玉井社長は昨年キー局から異動になってきた方々。仙台放送稲木社長と合わせ在仙民放4社中3社の社長がキー局出身ということになります。参考まで(在仙放送局の決算・人事など 2022 - みむめもーど)。

テレビ局以外で気になったことをいくつか。
東日本放送が移転した跡地に関して、「東北生活文化大学短期大学部」の佐藤一郎学長のインタビューより、新キャンパス運用について。
既存校舎が手狭になり、昨年隣接する東日本放送の旧本社の土地と建物を取得して整備した。新キャンパスでは広いアトリエスペースのほか、AIやIT環境を充実させ、マルチメディアや情報デザインといった、デジタル化に対応できる人材育成を行う。仙台で「美術」を学べる大学として東北での教育研究拠点を目指す。
とのことです。
もうひとつ。「仙台大学」の高橋仁*2学長のインタビューより、硬式野球部の活躍について触れた部分で『仙台六大学野球のリーグ戦のユーチューブ中継が本学のスポーツ情報マスメディア学科の協力で実現した』という文がありました。
仙台大学のサイトで調べてみると、東北放送の元アナウンサー・スポーツ部長だった佐藤修さんがこのスポーツ情報マスメディア学科の教授だったのでした。もちろん今回の試みに関わっています。
連載『スポーツ情報って面白い!』⑪/授業で体験 ライブ配信でスポーツの魅力を伝える | 仙台大学

*1:※見出しは「tbc東北放送」だが、「IBC岩手放送」みたいにアルファベットが社名に入っているわけでは無い。

*2:高の字は正しくは「はしごだか」