令和の在仙民放テレビ局のアナウンサーの異動まとめ

平成が終わるころに「震災後の在仙民放テレビ局のアナウンサーの異動まとめ」という2011年-2019年のアナウンサーの異動まとめをしたのですが
震災後の在仙民放テレビ局のアナウンサーの異動まとめ - みむめもーど
この1年間の某局の大量退社に鑑み改訂版を作成してみます。
基本的に情報源はWikipediaと私の脳内ソースです。が今回は拙blogコメント欄に寄せられた情報も参考にしています。教えてくださいまして有り難うございます。
私が知らないうちに入社して私が知らないうちに退社する方がいらっしゃたりするので誤りもあるかもしれません。毎回断っていることですが、誤りを見つけたときは「フェイクニュースニダ!」「すべてのデマの発信元だ!」と騒ぎ立てる前にコメント欄に誤りの指摘を書き込んでくださると助かります。気づき次第誤りを確認して書き直します。
ではまずは入社年次順に振り返ります。

入社年次順

注釈が無いものは新卒で4月入社。中途入社や部署異動でアナウンサーになった人については適宜前職についての注釈を入れています。
現職の男性アナは青地、女性アナは赤字で着色してあります。2023年10月時点で退社している人は着色していません。退社後の異動先については次項で触れるのでここでは注釈を入れないことにします。

東北放送 仙台放送 ミヤギテレビ 東日本放送
2023 佐々木夏音
塩入未央
玉置佑規(2017.4長崎文化放送→4月入社)
村上晴香(2018.4秋田朝日放送→3月入社)
坂寄直希(2017.4福島放送→2月入社)
- - 内田有香(2021.4秋田テレビ→3月入社)
2022 佐藤朱(2021.4入社→10月営業局より異動) 千坂紗雪   山中陽菜
岡崎大知
-
2021 鎧坂文菜(2018.4入社→4月報道部より異動) - - 中谷実夏(2021.7-2022.1)
2020 三浦菜摘 伊藤 瞳   - -
2019 野口美和 堤 勇高   福盛田悠(2014.4秋田朝日放送→2017.4福島テレビ→)
青木秀尚
西涼
鈴木奏斗

このほか、東日本放送では元アナウンサーで報道とか制作の偉い人になったものだと思っていた山口則幸さんが2021年7月からアナウンス部に復帰していたということがあったのですが、2022年のいつかな、また裏側に戻っていってしまいました。今回の表には入れないでおきます。

退社・異動年次順

では、退社や別部署への異動になった方を取り上げてみましょう。基本的に書いてある月の月末、月が書いていないものは3月末の退社・異動です。異動先は調べがついている方のみ、ただしアナウンサーとは無縁の一般企業に転職した人については企業名の詳細を控えます。

東北放送 仙台放送 ミヤギテレビ 東日本放送
2023 野口美和テレビ埼玉
名久井麻利(1月、フリーランス広報・PRプロデューサー)
牧広大(9月) 松原稜典(6月、フリー)
山中陽菜(6月)
-
2022 古野真也(9月、営業局に異動)
伊藤晋平(9月)
三浦菜摘(8月、声優)
鎧坂文菜(7月、ただし5月に持ち番組を降板している。OL)
黒田直樹(4月)
安東理紗(4月)
菅生翔平(3月、学習塾講師)
- 浮ヶ谷美穂(6月、他部署に異動) 糸井文菜(4月、OL)
渕井亮太(企画事業部に異動)
伊藤大悟(1月、東海テレビ
中谷実夏(1月、NHK前橋放送局
2021 林朝子(5月、ただし2019年7月から産休育休。現在は、Wikipediaによれば心理カウンセラー)
藤沢智子(tbc Az*1代表取締役社長。持ち番組は引き続き出演)
- - -
2020 石川太郎(定年退職*2
佐藤修(定年退職、仙台大学教授)
粟津ちひろ(2月、ただし2019年12月に持ち番組を降板している。フリー)
- - -
2019 渡辺敏之(アナ→ラジオ制作、定年退職。持ち番組は引き続き出演) 稲垣龍太郎(アナ→記者。競馬コンテンツ制作スタッフ) 加藤智也(別部署へ異動)
鈴木沙喜代(2018年12月に持ち番組を降板している。2022年パリから仙台に戻りフリー)
高木玲
丸井汐里(フリー)

この表では扱っていないのですが、2019年には7月の参議院議員選挙を前にエフエム仙台の石垣のりこアナが5月に休職、持ち番組を降板といったこともありました。選挙に当選してしまったのでそのまま退社したものと思われます。
エフエム仙台Date fm)に関しては名護ひとみアナが2018年10月に営業部に異動、奥口文結アナが2019年3月退社、からの石垣アナの出馬表明で女性局アナがいなくなり、東日本放送を退社しフリーになっていた丸井汐里さんが石垣アナの持ち番組のひとつを引き継ぐなどアナウンスを手伝っている状態です。男性局アナも浅野彰信アナが定年が60歳なのだとしたらもう過ぎていることになり、早晩エフエム仙台の局アナは編成部長を兼ねている井上崇アナひとりだけになります。というわけでエフエム仙台では来春入社のアナウンサーを絶賛募集中です。
https://www.datefm.co.jp/sys_data/articles/recruit/recruit_202304.html
と4月のうちに原稿を書いていたのだけど、この春に新人女子アナ、小川あんずさんが入社していました。全くノーマークでして拙blogコメント欄の書き込みで知った次第です。

NHK仙台放送局についてもこの表では扱いません。7月の異動で阿部悌アナがいなくなっていたみたいで(気が付かなかった…)松野靖彦アナが東京から赴任したようです。定期異動が年2,3回ずつあったりして記憶するのも大変です。アナウンス部長って今はどういう職名になっているのかな*3、塩屋紀克アナをはじめとして配置人員は基本的に15名ですがたまに前後することがあります。女性アナウンサーは現在4名配置されています。
昨年から本部採用の新人アナを主に拠点放送局に配置するようになり、2022年は黒澤太朗アナ(現在は盛岡局)と松廣香織アナ(現在は福島局)、2023年は小倉優太郎アナと西尾文花アナが配属されています。私はどうも巡り合わせが悪くて西尾アナは「どーも、NHK」のお披露目特集で見たきり拝見できていません。その時の番組によると今年度の採用のポイントは日本拳法だそうです。先日やっとラジオの定時ニュースで西尾アナの声を聴く機会がありまして、拙blogコメント欄に寄せられていた情報というか感想の通り、新人とは思えない安定感を受けました。
仙台局が採用する契約キャスターはたぶん年度単位で契約更改を繰り返しているのだと思うのですが、今年度青森局からやってきた赤坂理菜さんからたぶんもう十数年スポーツニュースを担当している藤原由佳さんまで、現在11名在籍しています。うち2名は気象予報士の男性ですが、それ以外の9名は女性です。

余計なお世話 出身地別一覧

かつて「2ちゃんねる」の仙台女子アナスレには在仙局の女子アナの出身地と学年の一覧が載っていました。後継の「5ちゃんねる」には現在載っていません。ならばと自分で調べてみたのですが、意外とわからない。各局の公式サイトに載っている個人情報がだんだんと控えめになってきていることに気付いたのでした。

座右の銘とか趣味・特技というのもあるのですが、ここでは個人情報に焦点を当てているので。
NHKだと年齢も誕生日も分からないわけです。知ってどうする、お前ごときが知る必要ねぇだろ、と言われればまったくもってその通りでして、だから載せていないのでしょう。東北放送東日本放送SNSアカウントの有無について載せているのはアナウンサーページから個人ブログを撤去したせいかと思います(東日本放送は過去の個人ブログが読めるが東北放送はサイト再構築の際に過去ログも全削除したので読めない)。ミヤギテレビNHK仙台は書きたいことがある人が適宜書き、仙台放送はリレーエッセイが定期的に回ってきます。
本当は学年別もやろうと思っていたのですが、生まれ年を書いていないアナウンサーが多くて挫折しました。年齢を間違えると大変ですからね。出身地だって間違えたら失礼千万なんですけど、今回は出身地別だけやります。

地域 東北放送 仙台放送 ミヤギテレビ 東日本放送 エフエム仙台
仙台市 佐々木夏音
佐藤朱
塩入未央
増子華子
村上晴香
  伊藤拓
青木秀尚
   
宮城県 守屋周(登米 千坂紗雪(大崎)      
東北 飯野雅人(秋田)
熊谷望那(岩手)
寺田早輪子(福島)
高橋咲良(山形)
盛朋子(青森)
福盛田悠(岩手)
谷博之(福島)
阿部美里(山形)
井上崇(福島)
千葉めぐみ(福島)※
北関東 坂寄直希(茨城)
根本宣彦(茨城)
堤勇高(群馬) 安斎摩紀(茨城)
蜂谷由梨奈(群馬)
野比呂企(栃木)
野口ちひろ(茨城)
 
東京都 佐々木淳吾(江東区 飯田菜奈(大田区 柳瀬洋平(世田谷区) 松本龍(北区)
鈴木奏斗(江東区
内田有香(新宿区)
丸井汐里(八王子市)※
首都圏 大久保悠(千葉)★
林田悟志(千葉)
佐藤拓雄(神奈川)
下山由城(埼玉)
西ノ入菜月(埼玉)
伊藤瞳(埼玉)
武田玲子(埼玉)
白壁里沙子(山梨)
岡崎大知(山梨)★
加川潤(神奈川) 小川あんず(神奈川)
浅野彰信(千葉)
東海北陸 後藤舜(三重) 金澤聡(新潟)
梅島三環子(静岡)
  重信友里(愛知)
吉岡伸悟(静岡)
深井ゆきえ(富山)※
関西 玉置佑規(和歌山)   西涼(大阪) 岩崎心平(大阪)  
西日本 松尾武(大分)   外賀幸一(山口) 坪北奈津美(愛媛)  

※余計なお世話なので、エフエム仙台の項を付けてみました。局のサイトのパーソナリティ紹介ページで局アナに分類されているのは井上崇さんと小川あんずさんの2人だけ、浅野彰信さんは板橋恵子さんや本間秋彦さんなどと同じDJのカテゴリーに含まれています。DJのカテゴリーのうち、午前ワイド「Morning Brush」を担当している千葉めぐみさん、深井ゆきえさんと金曜昼の「Sendaian Hot Music」を担当している丸井汐里さんをこの表に足してみます。他局でアナウンサー経験のある人たちですし。午後ワイド「RAD~Radio All Day~」、「AIR JAM Friday」のDJたちは分類が難しいところです(ワタナベ智之さんは「RAD」のホームページの経歴でフリーアナウンサーとしても活動と明記されている)が、私の独断で含めないことにします。夕方ワイド「SOUND GENIC」の千葉直樹さんももちろん含めません。

出身地とは何ぞやというのはかつて拙blogがはてなダイアリーにあった頃にちょっとした論争がありまして議論の余地はいくらでもあるところですが、基本的に局のホームページに本人が出生地として書いているものを取り上げました(伊藤拓さん、柳瀬洋平さん、松本龍さんはWikipediaに載っているものです)。なのでこれを書いている私自身、佐藤拓雄さんって東京出身じゃなかったの、とか井上崇さんって愛知出身じゃなかったの、と思うところはあるのですが、生まれた土地と育った土地が異なることは普通にあることです。親の転勤なのかな、松尾武さんは全国と転々としていて、何度も転校したとラジオで言っていた覚えがあります。
★大久保悠さんと岡崎大知さんは仙台市育ちです。大久保さんは仙台二華中・高の前身である宮城二女高出身です。岡崎くんはどこなんでしょうね、アナウンサー情報を集めているサイトで仙台二高卒と書いてあるものがありましたが。伊藤拓さんは天下の仙台二高卒、あのテレビ朝日の玉川徹さんとは同じ高校の先輩とWikipediaに書いてあります。塩入未央さんも仙台二高。佐藤朱さん、佐々木夏音さん、青木秀尚さんは仙台一高、増子華子さんは宮城一高。村上晴香さんはラジオで仙台二華高って言っていたような覚えがあります。
つい数年前まで東北放送には岩手県出身者が多かったのですが(名久井麻利、粟津ちひろ、菅生翔平)、今は宮城県出身者が一番多いようです。これは早期退職を防ぐためだと考える人がいますが、かつて宮城県出身の女性を同時に2名アナウンサー採用して二人とも4年ぐらいで退社しフリーアナウンサーになったという事案もあるので、たぶん関係ないのではと私は思います。
逆に仙台放送にはつい最近まで宮城県出身者がいませんでした。過去には岡田明子さん(現在は名字が変わって佐藤明子さん)や中谷政美さんが在籍していました。東日本放送も今は宮城県出身者がいなくなっています。以前は森遥香さんとか佐藤千晶さんとかいらっしゃいました。中谷実夏さんも仙台市出身でしたっけ。
北海道は伊藤晋平さん(名寄市出身)の東北放送退社で出身者がいなくなりました。TBCラジオの定時ニュースを今なお担当している元局アナの鈴木俊光さんは旭川市出身です。
北陸も新潟県関東甲信越というくくりにしてしまえば局アナの出身者は誰もいないことになります。かつてはミヤギテレビに深井ゆきえさん、仙台放送木下瑠音さんがいらっしゃいました(二人とも富山県出身)。余談ですが、東北放送にはかつて夜のラジオの担当で福井さんと石川さんというコンビがいましたが、福井弘文さんは仙台市、石川太郎さんは大阪市の出身で北陸とは関係ありません。エフエム仙台にも名護さんと石垣さんという沖縄の地名ぽい名字の女性アナウンサーがいましたが、名護ひと美さんも石垣のりこさんも仙台市の出身です。

いかがでしたか

自分だけのためにやっているブログなんで、できるだけ他人の目を気にしないように心掛けているので「いかがでしたか」なんて聞きたくもないのですが、やっていることがどこからどう見ても「いかがでしたか」系のサイトと同じことなので一応書いておきます。

いかがでしたか?

本当は5月に書き上げるつもりだったのに半年もずるずると遅らせてしまい3名の退社者を出してしまいました。私が辞めさせたわけでは無いですが。
もはや男子一生の仕事ではない、次の夢へのステップという立ち位置に変わりつつある局アナ、社員アナウンサーというお仕事ですが、せっかく宮城県の放送局でアナウンサーになった方々ですから別の道へ進んでも応援していたいという気持ちだけはあります。
お前が頑張れよ、他人の事を言える立場か。おっしゃる通りでございます。
冒頭にも書いていますが、、誤りを見つけたときは「フェイクニュースニダ!」「すべてのデマの発信元だ!」と騒ぎ立てる前にコメント欄に誤りの指摘を書き込んでくださると助かります。気づき次第誤りを確認して書き直します。コメント欄に情報をお寄せいただいている皆様には感謝申し上げます。

*1:東北放送の子会社

*2:社員時代に担当していた番組は一部を除いて降板、終了。改めて別のラジオのレギュラー番組を担当し今に至る。

*3:アナウンサーの所属はこの春「放送部」から「コンテンツセンター」に職制変更された

「ラジオマニア2023」レビュー

気が付けば10月27日。例年なら例の本の発売日。しかし今年は10月30日だそうだ。誰がそんなことを言った? この本の付録の手帳「RADIO-MANIA handbook 2023-2024」の10月30日のところに秋号発売予定日と書いてある(2024春号は例年通り4月27日の予定)。

(※Amazonでは本書付録の手帳がなぜか「受信・聴取に役立つ ラジオパーフェクト手帖」とかいう書名で分売されている。Kindle Unlimited会員というのに入っていると無料で読めるらしい。)

今年は8月29日に発売されていたのですね。日頃から放送関係のネタを仕入れるのに読んでいる「ジュリエットオスカー634受信ブログ」(旧「 放送まにあ 試験電波発射中!!」)で知って9月ごろに買ってきてはいたのですが、このところ生来の怠け癖に拍車がかかっていて書くのが遅れました。

表紙は木枠にアナログな選局つまみと半円形の周波数表示の数字が目を引く置き型ラジオとスマホにラジコでRBCiラジオ「民謡で今日も拝なびら」を選局している画面が表示されている物の対比。表紙をめくってすぐの扉のページにも同じ写真。表紙には『快適・クリアな極上ラジオ体験!』、扉には『電波もradikoもとことん楽しむ!』というキャッチコピーが書かれています。
目次を見ると今回はラジオ受信機の記事が多めな印象。
「ラジオマニアニュース」4ページに続いて、まずは表紙に登場したラジオが4ページにわたって紹介されています。台湾のSANGEAN(サンジーン)社製のホームラジオ「SANGEAN WR-304」。見た目の下半分がスピーカー、直径3インチ(76.2mm)6.5Wということもあって音質が良いらしいです。受信感度もいいみたいです。ただお値段が・・・このご時世ではこれくらいするものかな。
お次は「国内マイナーメーカーラジオカタログ」6ページ。オーム電機(AudioComm)、エルパ(朝日電器)、コイズミ(小泉成器)、キュリオム(山善)、ヤザワというホームセンターとかでよく見かけるような会社の紹介と各社から出ている商品の中から1機種ずつの使用リポートが載っています。
普通のラジオのお次は短波ラジオ、「短波ラジオ5機種徹底比較使用レポート」6ページ。ラジオって機種によって周波数が低い時と高い時で感度が違ったりするんですね。そういうことを考えたことが無かったのでびっくりでした。何機種も使ってきた人だからこういうことを書けるんだろうなと思いました。
さて、巻頭カラーページの最後には「国内マイナーメーカーラジオカタログ」のコーナーで紹介された機種を含む、ラジオライフ編集部にあるラジオやBluetoothスピーカー計30台を読者プレゼントのお知らせもあります。興味のある方はそれだけでも一読してみてはいかがでしょうか。

去年刊のレビューを読んで巻頭カラーページ恒例の「パーソナリティ深掘りインタビュー」が今回は無いことに気が付きました。「ラジオライフ」本誌か例の本のDJ人気投票を読めということでしょうか。
そんなことを思いつつ、モノクロページに入ります。まずは第1章「ラジオ番組をもっと楽しもう!」。
「全国からでも楽しめる! 発掘!コミュニティFMおもしろ番組8選」。今回はコミュニティFMで放送されている番組の紹介。ミュージックバードの午後ワイドでもあるエフエム世田谷制作の「アフタヌーンパラダイス」から始まって、おっと、Radio3「川柳575便」も紹介されているではないですか!!! 今回は東日本の局が中心だったので次回は西日本編がある・・・かな? 例の本でもこのところ別冊付録にコミュニティFMの番組表をつけていますから、その点で相乗効果が期待できるかもしれません。なお、この稿は「おながわさいがいエフエム」でおなじみ天谷窓太さんが書かれています。「エクストリーム出社協会」の方だと思っていたら、「さつまいもアンバサダー」を務めていらっしゃるんですね。仕事の幅が広い。
コミュニティFM事件簿」なるいわゆる闇の部分に関する読み物4ページに続いて、恒例「radikoで聴きたい各局イチ押しプログラム!」。東北放送からは佐藤朱アナの「佐藤朱の月YOU!あかり」、Date fmからは伊達武将隊の伊達政宗公さんの「響鳴乱舞!仙台DATE-MON」が紹介されています。戦国武将のディスクジョッキーからカエルの悩み相談(? FM愛媛の番組)までラジオは多様性にあふれていることが一読すればわかります。
昨年刊のこのページでTBCラジオは「NEWNEWS」を出稿していたんですね。その「NEWNEWS」も今は亡く、そういえば番組のラストを飾るコーナー「Heart in Heart」でおなじみ谷村新司さんも先日亡くなられました。とうとう「NEWNEWS」に谷村さんが出ることは叶わなかったのですね。

真ん中のカラーページは恒例の1局集中ガイド。今回は「南海放送」。
拙blogでは愛媛県に触れることを書くとコメント欄に私が消化できない量の理解できない内容の書き込みをしてくる常連投稿者がいるのでどうしたものかと思っていまして、ここに書くのも気が引けるのですが。ラジオスタジオの紹介や数多い自社制作番組の紹介・パーソナリティインタビュー、そして何より田中和彦会長のロングインタビューが最も尺を取っている。TBCラジオで喩えるなら安田立和さんレベルのレジェンドアナウンサーでいまだに番組を持っていらっしゃる方。担当番組の紹介のみならずラジオの未来についてまで話が広がっています。
カラーページもう一つのネタは今流行りのChatGPTに音質のよいDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)ラジオチップのおすすめを尋ねたら紹介されたという、フィリップス社製の「TEA5767」を用いてラジオを作ってみようというもの。今回は工作ネタはこれ1本だけです。

再びモノクロページに。第2章「注目の受信機材レポート」。「都心で8素子FMアンテナ+ローテータ―*1設置レポート!」、「米国のラジオGP7/SSB使用レポート」、「SKYWAVE SSB2の全貌」、「外部アンテナ導入のすすめ」、「FM用アンテナ AF-1-SPの実力をチェックした!」の5本です。外部アンテナってあるといいなと思います。ローテーターなんで夢ですよね。第3章「受信に役立つ情報&テクニック」でも「目指せ100局!限界受信チャレンジ」で都内で100局受信を目指すためにTECSUN社製のループアンテナAN-200を利用しています。第3章は100局チャレンジのほかに「最強の「岬受信地」で遠距離受信にチャレンジ!」、「ダイバーシティー受信の実用性を調査してみた!」、「2023年版短波BCLの最新動向」の3本です。遠距離受信をするうえで外部アンテナと並んで海上伝搬の活用はポイントとなるところです。ならばどの岬で受信するのがよいか。地形図とにらめっこして推測して実際に行ってみて受信してみる。こういう旅をしてみたいものです。ダイバーシティー受信というのはノイズを軽減させて安定した受信を目指す技術のようなのだけど、まだ途上の技術なのかな。途上と言えば短波BCLで問題と考えられているのが、短波放送の周波数を使って株の売り買いのデータを送る短波帯デジタル固定局の実験試験局が作られているということ。なんでも日米間の光ケーブル回線を使うより短波の電波を使うほうが数十ミリ秒だけ早く届くんだそうです。そんな一瞬に血道をあげて株で儲けようという、仙台弁で言うところの「欲たかり」もここまで来たかという話があるのだそうです。
第4章「ラジオハイパーマニアックス」では私も拙blogを書くためによく利用している総務省のサイトをについて紹介する「ラジオファンのための総務省ホームページ活用マニュアル」が面白いと思いました。先ほど紹介した短波帯のデジタル試験局についても総務省のサイトを駆使して記事を上げている個人ブログがあります。公共の電波ですからね、ある程度の事は公表されていて自分で調べることができるのです。このほか第4章では11月に刊行予定の書籍「教養としてのラジオ用語辞典」の紹介や「ラジオ局 超ローカルニュース」、「ラジオ番組表1998春号」のアーカイブ。98年春は「生島ヒロシのおはよう一直線」が始まった期なんですね。まだMBSラジオにネットされています。まさか25年経った今MBSラジオがネットを打ち切りラジオ大阪にネットされているなんて、そんなことを考えていた人は世の中に一人もいないでしょうね。珍しくラジオ大阪の番組表も載っています。

今回も日本国内のラジオ放送局のデータが詰まっている別冊付録「RADIO-MANIA handbook 2023-2024」が付いています。はじめに今年9月から来年8月までのダイヤリーがあるのだけど、冒頭書いた通り「ラジオ番組表2023秋号」の発売予定日は10月30日のところに書かれています。

*1:原文ママ。正しくはローテーター、アンテナを回転させる器具。

ここ最近のFM局予備免許について 2023秋

半年に一度の定例行事です。 自分なりにできる限り調べてはいますが誤りがあったり抜けているものがあったりしているかも知れません。

補助金交付決定

総務省のサイトの「予算執行の情報」というページで「補助金等交付決定」というEXCELファイルをダウンロードして「民放ラジオ難聴解消支援事業」という事業を探しています。
今はもう秋なので令和5年第2四半期のファイルが上がっていればよいのですが、これが出るのはしばらく先の話です。
同じ理屈で今春に紹介できなかった令和4年度第4四半期のファイルは今は見られるようになっていて、2月22日付で北陸放送が載っています。後述しますが既にこれに関わるFM補完中継局は開局しているようです。
さて、令和5年度第1四半期のファイルで見つかったのは、令和5年6月6日付で新潟県柏崎市CBCラジオ東海ラジオ放送、大分県佐伯市大分放送
柏崎市については信越総合通信局からは何の情報も出ていないのだけど、柏崎コミュニティ放送(FMピッカラ)の受信障害対策中継局と思われます。すでに4局あります。柏崎市の入札情報について調べてみたら『防災情報通信システムGF追加整備工事』に関する様々な図面が見つかりまして、受信点が3カ所、送信点が5カ所という規模の大きなもののようです。谷根受信点と谷根送信点、西長鳥受信点(住所は小島)と西長鳥送信点、旧・西山町では鎌田受信点と宮川、椎谷、大崎の3送信点、というネットワークのようです。というわけでGF(ギャップフィラー)すなわち受信障害対策中継局が5局できることになるのでしょう。
CBCラジオ東海ラジオ放送は同額なのでどういうことかなと思っていると、東海総合通信局からプレスリリースが出ていました。

(地方総合通信局からのプレスリリースはリンクは貼りません。興味のある人は各自ググってください。)
それによりますと『都市型難聴を解消することを目的に、エリア内でAMラジオ放送と同一番組がFMラジオ放送で良好に受信できるようFM補完中継局を共同で整備する。』とのことで、『豊橋市とその周辺都市及び周辺都市の一部(約336,500世帯)』のエリアが対象です。補助割合は2社とも都市型難聴対策なので2分の1です。
後述するつもりですが東海ラジオは、11月1日の放送免許更新に際し豊橋中継局をはじめ岐阜、三重、愛知の3県に所有する9つのAM波中継局すべてに対し『AM局の運用休止に係る特例措置の適用希望申請』を出している、つまり親局以外のAM中継局をやめるつもりでいるようです(CBCラジオはこの申請を出していないようです)。となればFM補完中継局を早めに設置することが期待されます。
大分県の2件については九州総合通信局からプレスリリースが出ています。

それによりますと、
佐伯市は、エフエムさいきの放送中継局及び受信障害対策中継局を整備しラジオ難聴解消を実施。補助割合は3分の2。
大分放送は、AMラジオ放送親局のFM補完中継局を整備し難聴解消を実施。補助割合は2分の1。
佐伯市平成の大合併で九州で最も広い市になり、中継局を多数設置する必要がありそうです。すでに4局設置していますが、議会の議事録を検索すると『鶴見全域、米水津・弥生・青山の一部』などで整備が行われる予定らしく、公共工事の発注の見通しについてのpdfにはこれらとは別の上浦大字最勝海浦という場所で『福泊FM中継局整備工』という具体名が載っています。
大分放送は事業費が少ないので何局も建てるわけではなさそうです。
なお、本省の情報流通行政局から

  • 令和5年6月9日 FM補完中継局の免許申請の受付

というのが出ていて、放送対象地域:大分県、送信場所:別府市、周波数:93.3MHz、出力100Wという内容なので、たぶんこれが今回大分放送が整備するFM補完中継局になるのだと思います。ちなみに、大分放送のテレビは別府市(十文字原)から送信されていて、FM大分はその別府市(十文字原)から2017年に大分放送のFM補完中継局と同じ大分市(横江山)に移転しています。

予備免許付与

本免許が下りる前には予備免許が降ります。地方によっては予備免許が出ていることが各地方の総合通信局より発表されます。

とか。4月以降では4件あります。うち2局は既に開局しています。

呼出名称としては甲賀市の中心部である旧・水口町を冠した「みなくちエフエム」(甲賀市の外れになる旧・信楽町は放送区域から外れています)なのですが、放送局の愛称は「エフエム花」というのだそうです。設立者がお花屋さんだからというのが理由のひとつなのですが、その背景を知って驚きました。
コミュニティFMに関して最も詳しいであろうサイト「コミュニティFM大図鑑」で「エフエム花」開局の記事から引用します。

 エフエム花は甲賀市で花屋を営む「かずろう」こと中村一弘さんが中心となって開局しました。中村さんは2011年の東日本大震災の際、音楽イベントの収益を宮城県仙台市太白区のエフエムたいはくに義援金を贈ったことをきっかけに翌年から同局で番組を持つようになり、この番組を通じてラジオは「人を育ててくれる素敵な媒体」だと感じて、2018年頃から地元でもコミュニティFMを開局しようと準備を進めてきました。
 「エフエム花」は、ラジオが花のようにあなたのそばに寄り添う存在でありたいと願い名付けました。「みんなのココロに花咲くラジオ」を掲げ、市民による手作りの放送局を目指していきます。

 ―『滋賀県甲賀市に「エフエム花」開局 : コミュニティFM大図鑑』より

実際、エフエムたいはくのサイトを見ますと今でも番組を持っていることが記されています。『花歌 -Flower songs- 』(金曜14:30∼14:55、再放送日曜23:00∼23:30)。
知らんかった! 聴けるタイミングが合えば一度聴いてみたいと思います。

 この田野畑局が開設されることで、地理的・地形的な影響によりAMラジオ放送の受信が困難であった田野畑村及び普代村などでも、株式会社アイビーシー岩手放送の放送番組をFMラジオを使って聴くことができるようになります。

って書いてあるんだけどさぁ? 田野畑にはAM中継局(1062kHz、300W)があるんですよ? そのAM中継局が受信困難だったの?
『【別紙2】 放送エリアの目安』にFM補完中継局(81.5MHz、20W)と既存のAM中継局の放送エリアの図があるのですが、FMはAMと比べて綺麗に一回り範囲が狭まっています。それは田野畑村普代村の区域にほぼ沿った範囲になっていて、AMではエリアに入っていた北側の野田村と南側の岩泉町小本がFMでは外れます。岩泉小本には2015年7月にFM補完中継局ができていますが、野田村の人たちはどうすればいいんですかね。久慈市にはまだFM補完中継局はありません(AM中継局はある)。既存のAM中継局は11月の放送免許更新に際して『AM局の運用休止に係る特例措置の適用希望申請』を出しているので今後はFMのみとなるのでしょうね。

先述のサイト「コミュニティFM大図鑑」によりますと、茅ケ崎市は湘南で唯一コミュニティFMのない街になっていたのですね(他の市町はいずれかの局の範囲に入っている)。桑田佳祐さんの提唱で桑田さんと小中学校の同級生という宮治淳一さんらが動いて設立されたようです。そのせいかコミュニティFMにも拘らず『桑田佳祐やさしい夜遊び』が同時ネットされているようです。

プレスリリースには『四国では8番目の開局となります』とあるのだけど、閉局している局が香川県に3局あるので、四国に現存する局が8局になるというのが正しいと思います。四万十市と言っても放送区域は別紙pdfを見た感じだと旧・中村市の南部とお隣の幡多郡黒潮町のうち旧・大方町の南部といったところでしょう。四万十市と隣接して高岡郡四万十町というのが存在して、うちの命名が何日早いと争っているのだとか。合併する以上は中村市とか窪川町のままでは角が立つから四万十という全国的なブランドを市名、町名にしたかったのかな。

本免許付与

放送局が開局するときには免許付与のプレスリリースが各地方の総合通信局から出るものなのですが、近頃は予備免許の時しか出さなかったりして、この半年で本免許のプレスリリースは2件しかありません。実際に開局している局はもっとあります。

前述の通り2月に補助金交付が発表されています。その時のプレスリリースによると対象世帯は約2万1千世帯。北陸放送のサイトを見ていると金沢と七尾の補完中継局の狭間の区域を今回の羽咋局でカバーすることになります。

  • 2023年9月29日 イベント用FM放送局に免許 -燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会の開会式・閉会式を実況放送-

たまに期間限定の放送局ができることがあります。10月7日から10月30日までの予定とのことです。
ところで今回の国体は「特別国民体育大会」という名称のようなのですが、何が特別なんだろうと思ってググってみたら、本来は2020年にやるはずだったのがコロナのせいで中止に追い込まれ、何年も前から決まっている他県の開催予定をずらして今年に特別に組み入れられたことが特別なようです。また、国民体育大会という名称も今回が最後になり、来年からは「国民スポーツ大会(国スポ)」に名前が変わるらしいです。そう言われれば「体育の日」もいつの頃からか「スポーツの日」に名称変更されていたようです。

開局済みの局

総務省電波利用ホームページにある無線局等情報検索でここ最近の免許付与について検索してみますと、免許の年月日が2023年4月1日以降であるFM放送局は10件ヒットしました。

放送局 中継局名*1 設置場所 周波数(MHz) 出力*2(W) 免許付与日 開局日
特定非営利活動法人京丹後コミュニティ放送
エフエムたんご
久美浜 京丹後市久美浜町地区 79.4 20 令5.4.13 令和5年6月1日*3
丹後 京丹後市丹後町地区 79.4 15
株式会社わたらせコミュニティメディア
FMわたらせ
JOZZ3DB-FM
かぞエフエム
埼玉県加須市 76.1 10 令5.8.1 令和5年8月5日*4
八重山広域市町村圏事務組合 白浜?*5 沖縄県八重山郡竹富町 83.9
81.5
0.05(0.17)
0.05(0.17)
令5.8.23
船浮? 83.9
81.5
0.05(0.17)
0.05(0.17)
とまこまいコミュニティ放送株式会社
FMとまこまい
JOZZ1BE-FM
とまこまいエフエム
北海道苫小牧市 83.7 20 令5.8.28 令和5年9月1日*6
有限会社三瀧商店
エフエム花
JOZZ7BU-FM
みなくちエフエム
滋賀県甲賀市 77.5 10 令5.9.1 令和5年9月10日
株式会社茅ヶ崎エフエム
茅ヶ崎FM(エボラジ)
JOZZ3DC-FM
ちがさきエフエム
神奈川県茅ヶ崎市 89.2 20 令5.9.22 令和5年10月1日
北陸放送株式会社 MRO羽咋FM 石川県羽咋市 93.1 100 令5.9.22 令和5年9月25日*7
燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会実行委員会 JOYZ0AQ-FM
かごしま国体・かごしま大会イベントエフエム
鹿児島県鹿児島市 88.6 2 令5.9.29 令和5年10月7日

八重山
困ったときにはチャンネル・周波数情報で最も詳しい個人サイト「でんぱでーた」。その掲示板を見ると、八重山毎日新聞が昨年12月にアップした記事へのリンクがありました。
ラジオ新中継局設置へ 八重山広域事務組合 | 八重山毎日新聞社
それによりますと・・・
これまで八重山地方では石垣島於茂登岳から西表島の祖納岳と与那国島の久部良岳に電波を発信していたが、経年劣化が進んでいるため於茂登岳の設備を撤去し、バンナ岳と川平前嵩にある既存の施設と鉄塔を活用して新たに機器とアンテナを設置する。さらに西表島では白浜や船浮の両地区内に追加の中継局「ギャップフィラー」を整備する。
ということのようです。
国の沖縄離島活性化推進事業費を活用しているのだそうで、「民放ラジオ難聴解消支援事業」を探している私には見つけられなかったわけです。。。出所は総務省ではなく内閣府からで、事業費の10分の8が補助されるようです。令和3年度の第2回、令和4年度の第1回、第4回で補助金が交付されています。
「でんぱでーた」には八重山広域市町村圏事務組合へのリンクも貼ってあったのですが、行ってみるとトップページに『入札公告(八重山地区ラジオ中継局機能強化事業)』というリンクがあり、各中継局の設計図などがダウンロードできるようになっています。既設の民放地デジの鉄塔にFM用アンテナをくっつける、西表島の白浜、船浮の両地区の学校にギャップフィラー八木アンテナを設置するといった感じです。白浜、船浮の周波数は祖納中継局と同じで、島内同一周波数になるように同期放送が取り入れられています。バンナ岳の新石垣中継局と新川平中継局の周波数がRBC88.1(予定)、ROK89.9(予定)と現行の石垣局(RBC89.0、ROK87.8)と異なっているのが気になるところですが、無線局等情報検索では現行のままです。これも免許更新の11月かな?
ちなみに、NHK-FMは2012年3月に於茂登岳からバンナ岳に移転し、バンナ岳と川平の2局体制になっているようで、Wikipediaによると移転は土砂災害対策なのだそうです。

未開局の局

予備免許が下りていてまだ本免許が下りていない局はIBC岩手放送の田野畑FMと高知県の「FMはたらんど」だけかと思います。このほかに公表されていないものがある可能性はありますが。

放送局 中継局 設置場所 周波数(MHz) 出力(W) 予備免許付与日 開局予定
株式会社アイビーシー岩手放送 IBC田野畑FM 岩手県普代村 81.5 20 令和5年8月4日 令和5年11月
MSI株式会社
FMはたらんど
高知県四万十市 77.9 20 令和5年10月13日 令和5年11月

そういえば「FMはたらんど」のコールサインが発表されていない。四国には過去に10局存在していたのでAAからAJまでが使われているはずなのでその次のAK、JOZZ9AK-FMになるはず。「でんぱでーた」ではそうなっている。77.9MHz、20Wっていうのは宮城県岩沼市の「エフエムいわぬま」とおんなじだなぁ。岩沼市姉妹都市高知県南国市。中村もとい四万十市とはちょっと離れてはいるけど何か縁があるのかなぁ。

それでは、『ここ半年の放送免許の継承と閉局 2023秋 - みむめもーど』に話は続きます。

ここ半年の放送免許の継承と閉局 2023秋

ここ最近のFM局予備免許について 2023秋 - みむめもーどの続きのような話です。日付の設定の順序がおかしいですが。

免許の継承

開局したのはこれだけではありません。

見た目には何の変化もないのですが、これまでの 株式会社新潟放送認定放送持株会社である株式会社BSNメディアホールディングスになり、その子会社である株式会社新潟放送分割準備会社が地デジ、AM/FMラジオの免許を継承して新たに株式会社新潟放送となります。
それよりも大事なのがこちら。

エフエムあまがさきFMaiai)が閉局を発表したころから放送継続に名乗りを上げていた「みんなのあま咲き放送局」が8月20日付で無事免許継承を許可されまして、10月2日に「みんなのあま咲き放送局」が開局しました。

放送局 識別信号 設置場所 周波数(MHz) 出力(W) 免許付与日 開局日
一般社団法人みんなのあま咲き放送局 JOZZ7AI-FM*1 兵庫県尼崎市 82.0 20*2 令2.11.1*3 令和5年10月2日

閉局

コミュニティFM 閉局」でググると、「みんなのあま咲き放送局」に関するニュースに混じって

  • FMちゃお閉局のお知らせについて - 八尾市

という大阪府八尾市のサイトのページが引っ掛かりました。
来年3月31日で閉局するそうで。でもその理由には一切触れていないお知らせ。
FMちゃおのサイトを見るとトップページに『たいせつなお知らせ』という項目があり、pdfファイルのリンクがありました。9月21日付です。
八尾市の放送委託料に頼らない自立した経営を模索してきたようなのですが、持続可能な経営の可能性が見いだせなかった。
端折り過ぎか。そんな内容のことが書かれていました。
開局25周年を迎えた老舗の局で積極的に地元密着を図っている。放送委託料のおかげで単年度黒字は確保できているのだけど累積赤字が解消できていないらしい。他県に住む私がとやかく口をはさむべきではないことだけど、こういう窮まった状態にある局には何も言えない。
それにつけても関西の話ばっかし。それはコミュニティFMに限った話ではなく

 (※MBSラジオからのお知らせ | 2023年10月29日(日)の放送をもちまして京都中継局からのAM放送の送信を終了いたします)

  • ABCラジオ―AM1008kHz・FM93.3MHz|<リスナーの皆様へお知らせ> 京都中継局からのAM放送の送信を終了いたします
  • 2023年10月29日(日)の放送をもちまして、京都中継局からのAM放送の送信を終了いたします - ラジオ大阪 OBC

在阪AM3局の京都中継局が廃止されることになりました。ラジオ大阪のサイトのお知らせによると7月28日付です。たぶん3局一斉に発表したはずです。
1997年4月に3局が合同で開設し、共同で運用してきたのだそうですが、『京都市内の電線地中化が大幅に進んだこと、受信を著しく妨げるレベルの海外からの電波の混信が無くなったことで、京都エリアにおけるAMラジオ放送の受信状況は、京都中継局を開設した26年前と比較して大きく改善して』いるのだそうです。
電線の地中化というのはAM放送を聴きやすくすることに貢献しているんですかね。韓国KBSの1170kHzの放送ってなくなったんでしたっけ? と思うところはあります。まぁ本局の電波の直接受信で特に問題は無いみたいです。

放送休止

電波が減るのは関西のお話だとばかり思っていました。
本稿は9月のうちに書き始めていたのですが、アップする前に何となしに「コミュニティFM大図鑑」を読んでいたら、宮城県亘理町の「エフエムあおぞら」が放送を休止したと書いてあるではないですか!

 コミュニティFMとして約5年間放送を続けてきたFMあおぞらでしたが、2023年9月22日に放送をしばらく休止することを発表。30日に特別番組『また逢う日まで』を放送して、10月1日から放送休止に入りました。放送再開等、今後の予定は未定となっています。

 ―『FMあおぞら−宮城県亘理町 : コミュニティFM大図鑑』より

なんで宮城県に住んでいる私がこの事実を知らないんだ!
FMあおぞらのwebサイトを眺めてみると確かに9月30日に特番を放送して放送休止に入ったようです。
ただ、後述しますが1か月以上の放送休止をするのであれば法律に則って放送休止の届けを出さなければならないし、東北総合通信局もそれを公表してくれるはずなのです。現に宮城県内でかつてコミュニティFMが放送を休止した時には公表されています。

総合通信局側も公表するのが面倒になったのか。義務じゃなくてサービスだからな。
臨時災害放送局から直にコミュニティFMに移行できず、いったん臨時災害放送局を畳んでから資金を集めて改めて開局にこぎつけた経緯もあります。たぶん宮城県では唯一の「きらら方式」を取っていた局ですが、それでも経営は苦しかったのかな。もうすぐ開局5年という節目を目の前に放送を休止するのは悔しいだろうなと思います。放送が再開できればよいのですが。

再免許と運用休止

コミュニティFMを除くふつうのラジオ局やテレビ局、法律用語で言うと基幹放送局ですが、その無線局の免許の有効期間はすべて2023年10月31日までに揃えられています。すでに11月1日以降5年間の新しい免許(法律用語で言うと再免許)の申し込みは締め切られており、194者から申請があったそうです。

  • 令和5年8月7日 地上基幹放送局の再免許等の申請受付結果

内訳は、中波単営 16者、短波放送事業者 1者、超短波 50者(※FMラジオのこと。FM802FM COCOLOは一つの会社なので51でなく50になる)、テレビ単営 96者、中波・テレビ兼営 31者。この資料には日本放送協会という名前がないのだけど、どういう扱いになっているのだろう?
ただ、いつもの発表と異なるのは次のような但し書きが付いていることです。

※ 地上基幹放送局の再免許申請のあった者のうち、別紙2PDFのとおり、13者の中波放送事業者及び
中波・テレビジョン放送事業者からAM局の運用休止に係る特例措置の適用希望申請がありました。
    内訳は次のとおりです。

     ・中波放送事業者(単営)           2者
     ・中波・テレビジョン放送事業者(兼営)   11者

無線の法律で6か月以上電波を止めてはダメなのです。

  • 令和5年3月9日 AM局の運用休止に係る特例措置に関する基本方針(案)に対する意見募集の結果及び同基本方針の公表

無線局の運用を1か月以上休止する場合は、電波法第16条第2項に基づき、総務大臣に対して無線局の運用休止に関する届出を行うことが必要となり、また、正当な理由がないのに運用休止期間が6か月以上となる場合、同法第76条第4項第1号に規定する免許取消事由に該当するのです。なのでAM局の廃止やFM転換のために6か月以上電波を止めても免許を取り消したりしないよという特例が今回AM局のために作られたのでした。

話を戻して、前記別紙2PDF「中波放送(AM)局の運用休止に係る特例措置の適用希望を伴う申請をした中波放送事業者等」を書き写すと、

事業者名 特例措置を申請した局 主な放送区域
株式会社アイビーシー岩手放送 田野畑局 岩手県岩泉町、田野畑村
株式会社茨城放送 土浦局 茨城県土浦市
関城局 茨城県土浦市
株式会社新潟放送 長岡局 新潟県長岡市
柏崎局 新潟県柏崎市
北陸放送株式会社 七尾局 石川県七尾市
山中局 石川県加賀市
輪島局 石川県輪島市
福井放送株式会社 敦賀 福井県敦賀市
小浜局 福井県小浜市
東海ラジオ放送株式会社 下呂 岐阜県下呂市
恵那局 岐阜県中津川市恵那市
高山局 岐阜県高山市
神岡局 岐阜県飛騨市
上野局 三重県伊賀市
尾鷲局 三重県尾鷲市
熊野局 三重県熊野市
新城局 愛知県新城市
豊橋 愛知県豊橋市

ちょっとブレイク。茨城放送北陸放送福井放送東海ラジオは親局以外のAM中継局すべて休止。北陸放送の山中局とか東海ラジオの各局は対応するFM補完中継局が無い(豊橋局は設置予定あり)のにどうするつもりだ?

事業者名 特例措置を申請した局 主な放送区域
山口放送株式会社 須佐田万川局 山口県萩市
萩局 山口県萩市
山口局 山口県山口市
岩国局 山口県岩国市
下関局 山口県下関市
周南局 山口県周南市防府市宇部市
南海放送株式会社 新居浜 愛媛県今治市新居浜市
宇和島 愛媛県宇和島市
八幡浜 愛媛県八幡浜市
RKB毎日放送株式会社 行橋局 福岡県行橋市
九州朝日放送株式会社 行橋局 福岡県行橋市
長崎放送株式会社 佐賀局 佐賀県佐賀市
唐津 佐賀県唐津市
伊万里 佐賀県伊万里市
有田局 佐賀県有田町
株式会社熊本放送 荒尾局 熊本県荒尾市
株式会社南日本放送 阿久根局 鹿児島県出水市、阿久根市
川内局 鹿児島県薩摩川内市
大口局 鹿児島県伊佐市

だそうです。山口放送に至っては親局を含めすべてのAM中継局だから完全にFM局に移行することになります。長崎放送佐賀県内のAM中継局だけを休止、radikoと引き換えに長崎佐賀同一放送になったからNBCラジオ佐賀って現在どういう扱いになっているのか分からないけど、長崎ではAMとFM、佐賀ではFMのみということになりそうです。
特例措置の適用期間は、2023年11月1日から2025年1月31日まで(延長可)。ただ、11月1日に即時FMに移行するというわけではなくて、3か月以上の移行周知期間が求められているので実際の休止期間は来年2月1日以降ということになります。

※この件については、私が本稿をアップしないでいるうちに再免許が交付されてしまいましたので、資料を読んだうえで改めてエントリを上げます。

*1:呼出名称はたぶん「エフエムあまがさき」だと思う

*2:公表されている無線局免許状等情報によるとF8Eの20WとF3Eの10Wの2つが書いてある

*3:免許承継のため免許の日付は変わらない

ワンマンコントロール

無事プロ野球もレギュラーシーズンが終わりまして。千葉ロッテマリーンズのサポーターの皆様におかれましては、千葉マリンスタジアムで谷保恵美さんの場内アナウンスが聞ける時間が延びたこと、おめでとうございます。このまま阪神相手に下克上野球? それはどうだろう、今年は関西シリーズになるんじゃないのかな。楽天はどうなるんですかね。GMもとい監督は辞めざるを得ないかな、まぁなるようになるのでしょうけど。
なるようになるしかないと言えば、TBCラジオの秋改編。
「Goodモーニング」新装開店の初回を通勤しながらカーラジオで聴いていたんですけどね、聴いて結構な衝撃を受けました。それで拙blogのコメント欄に寄せられた辛辣な感想を読んで、そのうえでradikoタイムフリーで新番組「tbc Today」を聴いて更なる衝撃を受けたのでした。
もうTBCラジオに関してあれこれ書くのはやめましょうか。一から十まで何でも言えばいいってもんでもないでしょう。

でも書きますか。
一番の驚きは「ワンマンコントロール」だということです。
前任の松尾武アナが降板する際にリスナーからのメールに応える形で自分よりも長く朝ワイドを担当したディレクターが朝の番組から異動になることに触れていたのですが、新任の坂寄直希アナがちょっとした不手際が続いたことでワンマンコントロールであることを明かしました。BGMの音量の上げ下げやジングルのポン出しは坂寄アナが自身でやらなければならないわけです。そこにディレクターはいないのです。
9月まで火曜から金曜の夕方にやっていた「プレスポ」もワンマンコントロールでした。「プレスポ」と新しい「Goodモーニング」が同じスタジオからやっているのか別のスタジオなのか分かりませんが、操作は大変なのでしょうけど、何とかクリアしてもらわなくてはなりません。
二つめは・・・って十個数えるつもりはありませんが思い出した順に順不同で。
「歌のない歌謡曲」が終わってしまい、7時ちょうどに定時ニュースが5分間入ることになりました。これ、朝5:55のニュースを担当したアナウンサーがやるんですね。「Goodモーニング」ではしばらくMCが自分でニュースを読む時期が続いていたのですが、何年ぶりだろう、情報センターに詰めているアナウンサーがニュースを読む形に戻りました。ただしスタジオから呼びかける掛け合いはありません。たぶん5:55から8:55のラジオニュース4本と8:18の天気予報、それに13:00のラジオニュースを担当、もしかするとテレビのお昼のJNN NEWSのローカル枠も担当することになるのかな。
提供読みも「Goodモーニング」のMCは一切せず事前録音のポン出しなのね。
「ニュースクローズアップ」改め「モーニングスコープ」が月曜なのに林正夫×根本宣彦でしかも録音! この謎は後で解け、驚きます。
根本アナが担当の木曜と金曜はコーナー間に洋楽がよく掛かり、まるで「Hit Chart Graffiti」。
「畑中秀哉の情報宝島」復活! 「黒木瞳あさナビ」のネットが打ち切られたことになります(ニッポン放送では継続、WikipediaによるとENEOSがスポンサーを降りたとか)。
「tbcアサイチ天気」に内包されていた「tbcアサイチリンリン」は「en∞Voyage」の枠大になった8時台後半に移動して「ハローリンリン」に。これ、金曜もやるのかな(まだ「フライデー2」のタイムフリーは聴いていない)。
「希望音楽会」は月曜から金曜まで10:00-10:20の20分番組になり、全曜日大久保悠アナの担当で事前録音。「en∞Voyage」が枠大になったから休み時間が必要なのだろうか。過去には午前ワイドが9:00-12:00の3時間だった時代もあるのだけれど。大久保ちゃんは曜日によってはテレビ「ひるまでウォッチン!」とかぶることになる(もちろんテレビが生でラジオは録音)。「希望音楽会」への当日リクエストができなくなったことはリクエストはがきを読んだうえで選曲する古き良き時代の「希望音楽会」に一歩戻ったようで私は良いことだと思います。当日リクエスト自体は「en∞Voyage」で引き続き受け付けているようです。

「tbc Today」。オープニング5分は5時のニュース前のフリートークという「あつらじ」方式。
前番組「プレスポ」に引き続き「tbc Today」もワンマンコントロール飯野雅人アナは初めてだって言ってたなぁ。しばらくは松尾武アナと飯野雅人アナの2人が担当するそうで、番組ホームページには林田、増子、村上の各アナウンサーの顔写真が載っているけどこの3人はもう少ししてから登場するという話だったかと。
5時のニュースのジングルが少しうるさいかな。NRN系全国ニュース「ニュース・パレード」のネットじゃなくてホッとする(ただし文化放送の「ニュース・パレード」のホームページではTBCラジオでも月-金17:00-17:05に放送されていることになっている、番組スポンサーのYKK APのCMが流れるからであろう)。
「Hit Chart Graffiti」はこれまでどおり根本宣彦アナの5分番組で存続。そのあと交通情報があって17:14からは「Today'sクローズアップ」。
これって「Goodモーニング」の「ニュースクローズアップ」が夕方に移動して、1日2回、いや夕方が本放送で翌朝の「モーニングスコープ」が再放送ということか。だから「Goodモーニング」新装開店の10月2日の「モーニングスコープ」は前の週の金曜日9月29日の「ニュースクローズアップ」の再放送だったのだ。
まぁこれまで「Goodモーニング」のメインで力を入れていたコーナーだったわけで、1日1回だけの放送なのはもったいない、2回流してもいい位だということなのかもしれない。
改めて「Goodモーニング」のホームページを見ると、スタジオコメンテーターの担当曜日の表示が無くなっている。コロナ禍になってからスタジオには来ず電話インタビュー形式になっているけど。注目ニュースを生解説という紹介文と合わせて書き直したほうがよいかも。
「tbcニューストゥデイ」は17:47に移動して17:25からはイーグルス情報。最終戦が終わったら何やるんだろう。
「tbcニューストゥデイ」の後は「tbcスマイル体操」。だから「tbcアサイチ体操」が改名したのか。朝7時前と夜6時前の1日2回服用ということのようです。今月は後藤舜アナが苦しんでいます。筋肉をつけることとストレッチをすることは別物のようです。
とりあえず思いついたことを皆書いてみました。もう「Goodモーニング」について書くことは無いと思います。
いや待てよ。タイムフリーの時間表示を見て思ったんだけど、もしかして「Goodモーニング」の各コーナーって開始時間が移動しない確定なのか? コーナーが皆確定だから時間調整に曲をかける時間が多いのか?


追伸 コメント欄のコメント返しはもう少し精神的に立ち直ってから書きます。ごめんなさい。そのあとは例の本に関連して毎年秋に書いている事どもについて書くつもりです。あぁ春のうちにやるつもりだったアナウンサーの異動まとめもやらなくちゃね。