名取市議選

昨日は名取市議会議員選挙の投票日でした。
出勤前に投票しようと朝7時過ぎに最寄りの投票所に着くと、何か開いてる気がしない。寒いからか。
戸を開けて中に入ると間違いなく投票所である。座敷に上がると何か雰囲気が違う。
とりあえず職員の方に促され投票用紙に候補者の名前を書いてくださいと言われ、周囲を見渡すと・・・
あっ、投票箱が無い。
私の前にもう一人投票に来ていた人がいたのだけど、その人と私で投票箱の中に何も入っていないことの確認を求められました。
朝一番に来た人だけが見られるという空の投票箱。その確認は二人必要ということなのかな。
側面が開いている空の投票箱を確認すると、職員の方が投票箱を組み立て、南京錠を2つ掛け、投票箱が完成しました。
では投票してくださいということになり、投票用紙を投函しました。


仕事を終え帰宅途中の車内。カーラジオをなとらじ801に合わせると、開票特別番組を放送しています。
第1回の発表が午後10時ということで、それまで立候補者の名前の読み上げと時間つぶしの音楽を繰り返していました。
全員に○○氏と敬称をつけて読み上げるのが珍しいと思いました。
ああ、投票率も報じていました。39%しかなかったそうです。およそ63000人の有権者のうちうち25000人弱しか投票していない。
計算上は棄権した人全員が結託して候補者を立てれば今回の立候補者22名のほとんどを落選させられることになる、と思うともったいないと思います。
ちょっと寄り道して開票会場である名取市民体育館の前を通ると、その向かいにあるなとらじのスタジオ(道路から見えます)も電気がついています。
帰宅して名取市の防災ラジオをつけ「自局」ボタンを押すとなとらじが聴けます。
10時発表の第1回中間発表が始まりました。
開票率0%。熊谷克彦氏0票、熊谷克彦氏0票。・・・、大久保主税氏0票。
開票率0%だったらそりゃ全員の得票数は0票に決まってるわね。それを全候補ひとりひとり2回ずつ0票と読み上げる。
それって必要なのかな。まだ票が開いていませんで済みそうなもんだと思うのだけど。
音楽を挟んで、10分ぐらいおきに得票のアナウンスがあったのだけど、やはりひとりひとり0票と報じていました。
10時半の発表では全員が100票、11時の発表では全員が200票。11時半の発表で初めて票数に差が付く。このとき一人だけ票数が少なかった候補が結局次点で落選ということになります。
深夜0時の発表。ここから何かたどたどしかったアナウンスがより一層淀みながら突っかかりながら聞きづらいものになっていきます。
なぜだ? 
それまでほぼ全候補得票数が同じだったので届け出順にアナウンスされていたのだけど、ここから得票順に変わっていきます。
じゃその順番は、わかっているのか。
まさかと思って名取市のホームページを開いてみました。
開票速報が載っています。並びは届け出順です。
もしかして、なとらじのアナウンスをしている人はホームページを見ながら得票の多い人を探しながら読み上げているのではないか。
なとらじのスタジオは開票会場の向かいにあるのだから会場から中継したっていいくらいなのに、まさかホームページを見ながらしゃべっているのか。
だとしたら先日の台風19号のときのように読み上げソフトに読ませれば済むではないか。
0時半の発表。今日わが家に配達された河北新報朝刊に載っているのはこの時点の数字です。最下位の候補は11時半の発表から数字が変わっていません。得票トップは先日の県議選で惜敗し市議選に戻ってきた立憲民主党元職の若者(今回の立候補者の中で最年少)です。結局彼は2期連続でトップ当選を果たすことになります。
1時の発表でもアナウンスのたどたどしさは変わりません。そして、1時20分付で確定投票数が出ました。最終だからか、ホームページではhtmlではなくpdfになっています。
ここで私は確信しました。pdfファイルを見ながら得票数の多い順番を探しながらアナウンスしていることを。確定なので同性の候補の按分票も入って得票数が小数点表示になって、見た目の桁数が多いのです。
案の定、たぶん次はこの人だろうと思ってある候補の名前と得票数を読み上げてから別の候補の方が得票数が多いことに気づいてその候補を読み上げる、というのが3回くらいありました。
横にディレクターみたいな人がいてpdfファイルをプリントアウトするときにさっと得票順の数字を振ってあげたり、ということは無いんだろうな。たぶんスタジオにアナウンサーがひとりパソコンの更新ボタンを押して出てきた画面を見ながらええっと次はどの人だろうと探しながらやってるんだな。そうでなければこんなアナウンスになるはずがない。一度目の読み上げ終わって音楽を挟んで二度目の読み上げをするときはきちんと得票順にアナウンスされました。たぶん音楽の間に自分で得票順の数字を振っていたんだろうな。冷汗や脂汗をぬぐいながら。
アナウンスしていた人はたぶん夜9時半から深夜2時まで一人だったのかな。まずは遅い時間にお疲れさまでした。
なとらじがコミュニティFM化されたのは2015年3月だから、前回の市議選を経験しているはず。しかしその経験はたぶん継承されていない。昨秋の県議選や今夏にあるはずの市長選のように立候補者が2、3人だったら画面を見ながら自分で届出順を得票順に並べ替えるのは容易だろうけど、市議選でそれは無理だ。昨夜の失敗(と断言しますが)を4年後繰り返さないようにしてほしい。

選挙結果ですが、いつの間にか定数21の欠員4で17人に減っていた現職のうち14人と元職3人(うち2人は欠員4のうちの2人)、新人4人が当選しました。目を引くのは公明党が3人に増えたのだけど、3人の得票数がほぼ一緒。見事としか言えない。これだけ計算ができるのなら、今回の低投票率ならもう一人当選させられたなと思っているのではないだろうか。社民党の現職が引退し社民党は0、立憲民主党が1、共産党が3、あとの14人は無所属で、自民公認が0なのが名取の珍しいところ(歴代でも1人しかいないようだ)。岩沼だと18人中6人が自民党。岩沼だと落選する票数でも名取では3人が当選している。4年後議員になりたい人は名取に引っ越してくるといいかもよ。