TSUNAMI

しばらく本文を更新していませんでした。その間アクセス解析のページに表示される拙blogのアクセス数が連日それまでの2倍以上に跳ね上がっています。これと言ったことも書いていないのに、どうもすみません。別にブログでお金儲けはしていないのでアクセス数が増えても私の収入にはなりません。誰も得していないですね。
私はと言えば、「しょんないTV」が本当に放送されないのを確認しようと木曜の深夜起きていたのだけどひとつ前の番組「タモリ倶楽部」で力尽きてしまったり、「ゲンバビト」が「旅ずきんちゃん」に差し替えられたのを見てインリン懐かしいと思ったり(あれはいつ収録したものなんだろう、番組では何のテロップも無かったと思うのだけど)。「たまむすび」ファミリーでもあるコラムニスト、小田嶋隆さんが日経ビジネスのサイトで連載しているコラムを読んだり(小田嶋さんはアルコール依存症を克服されています)、それに関連して「人間やめますか」と呼びかけるのは逆効果であると語る専門家のインタビュー記事、薬物に関する事件では依存症からの回復のための方法を呼びかけるべきと荻上チキさんが訴えているというネットニュースを読んだり(「session-22」で『薬物報道ガイドライン』という指針を作ったようなのだけどそれが裏番組の「NEWS23」には適用されていないらしい)、揚句は「『ヴ』が消える」というニュースまで(これは電気グルーヴのことではなく、外務省が国名の正式表記に含まれるヴの文字をバ行に置き換えるという、法律改正のお話)、まぁ俺はピエールさんのファンだったのかと勘違いしてしまうほど、ピエールさんの件に関する社会的反響やマスコミの反応について追っかけています。


そんな、津波のような侘しさに捉われている今日この頃、NHKおはよう日本」で妙な話題を放送していたのを見た記憶があるので書き留めておきます。
私の記憶が正しければ3月17日の放送分。それはラジオ福島の大和田新アナが自分の番組で「TSUNAMI」を掛けるべきか逡巡しているという特集でした。
どこかで聞いたことある話だ、と思っていたら大和田さんと佐藤敏郎さんの2shots写真。佐藤敏郎さんといえば震災当時は女川町の中学校の先生であり、あの大川小学校の悲劇の遺族の一人でもあり、おながわさいがいエフエムのラジオパーソナリティ。彼の音楽番組でも「TSUNAMI」を掛けるべきか悩み、一度は番組でそのことを語り結局は掛けなかったという出来事がありました。「おはよう日本」でもそのエピソードが伝えられました。
しかし、敏郎さんはさいがいエフエム閉局に伴う番組の区切りに際して「TSUNAMI」を掛けました。その後閉局記念特番でも免許人である須田善明町長自ら「TSUNAMI」を掛けました。「おはよう日本」ではそのことには触れていませんでした。まぁ通常時ではなく閉局という区切りだからこそ掛けることができたのであって、もし今でもさいがいエフエムが続いているのならば今でも「TSUNAMI」が79.3MHzから聞こえることは無いのかもしれません。それは女川町民の判断ということになるのでしょう。
大和田さんはついに3月9日の自分の番組で「TSUNAMI」を掛けました。そしてリスナーから感謝の反響がありましたということで特集は終わります。ではなぜ大和田さんは「TSUNAMI」を掛けることに踏み切ったのか。それは震災が風化していると感じたからだということでした。
大和田さんといえばとりわけ激しく福島県が被った震災の被害について叫んできた人だと記憶しているのですが、福島県に住んでいても風化を感じてしまうということは、宮城県などそれ以外の県だったらなおさらということなのかもしれません。
私は名取市に住んでいながら名取市は震災遺構を残さない方針であるということを先日どっかの報道で聞くまで知りませんでした。たしかに閖上のかまぼこ工場の建物も解体され名取市に震災遺構と呼べるものは何一つなくなりました。遺構が無くなった以上我々直接の被害を受けていない名取市民は一人一人が震災のことを忘れないと心に留めておかなければならないのでしょう。もちろん直接の被害を受けた人たちは忘れたくても忘れることができずに苦しんでいるのかもしれません。8年苦しんでいるのであればその人たちの苦しみは震災遺構があろうがなかろうが生きている限り続くのでしょう。
TSUNAMI」は失恋の曲であり津波の曲ではない、そんなことは分かっている、分かっていてもわだかまりを感じてしまう。その感覚は苦しんでいない人には分かり合えないのかもしれません。少なくともデリカシーの無い私には分かりません。分からないからこそ、「TSUNAMI」に関するわだかまりについて私はこれからも聞きつける度に考えていきます。


震災特番に関してはなるべく見るように心がけていましたがHDDの空き容量や私の体力(睡眠不足)の問題もあってかなり見逃しています。毎年女川のことを気にかけてくれている文化放送「くにまるジャパン極(きわみ)」も寝る前に聞こうとするのですがどうにもならずradikoタイムフリーの期限を過ぎてしまいました。感動ポルノと非難されようとも、もう少し残っている震災特番を私は見ます。
春の番組改編についていくつものコメントをいただいていまして、ありがとうございます。これから自分なりにウラ取りをしてお返事をしていきます。