NHKの中継局設置計画2018

宮城ではやっと「探偵ナイトスクープカトパン登場回が放送されたこの日、NHKでは4月17日開催の理事会、4月24日開催の経営委員会の議事録が公表されました。これらで議題の一つとして『ラジオ中継放送局の設置計画について』が上がっていますので、その部分をまとめておきます。


今回議決された置局は、受信改善を目的としたものが4局、津波対策として設置するのが2局。いずれもラジオ第一をFM波で中継する、民放で言うところのFM補完放送に相当する中継局ですが、理事会議事録には『補完FM局』という単語が出てきますが経営委員会のほうには『補完』という単語は出てきません。どちらでも『総務省平成26年度に制度整備を行いましたFM波を利用したラジオ中継放送局の開局の制度を活用しています』と説明されています。

※4局ともR1(FM波)、2019年度開局見込み。
Wikipedia西海市とか大瀬戸町を見ていると板浦のふりがなは(いたのうら)のようですが、中継局名としては(いたうら)のようです。(せんだいいずみ)と書いてあると宮城県民としては仙台泉?と思わずにはいられません。

※2局ともR1(FM波)、2019年度開局見込み。
そういや拙blogコメント欄にものすごい長文の書き込みがありましたが、そこに書かれている愛媛県宇和島の補完R1中継局(5月8日免許付与、5月16日本放送開始予定。93.6MHz、100W)も津波対策です。


それぞれの会議では平成29年度に開局した中継局についても報告されています。
テレビでは、平成28年熊本地震で南阿蘇中継局が被災したことの影響で設置されることになった南阿蘇高森中継放送局(平成30年3月13日開局)の1局があります。
ラジオでは、受信改善目的のものが3局、津波対策のものが2局あります。

県名 局名 送信出力 周波数 メディア 申請世帯数 開局年月日
兵庫 新温泉(しんおんせん) 500W 1233kHz R1 約1.0万 平成29年12月1日
宮崎 五ヶ瀬(ごかせ) 10W 78.2MHz R1 (FM波) 約0.2万 平成30年2月5日
鹿児島 徳之島(とくのしま) 100W 79.4MHz R1 (FM波) 約1.1万 平成29年12月1日
80.7MHz R2 (FM波)
徳島 日和佐(ひわさ) 100W 94.6MHz R1 (FM波) 約0.7万 平成29年10月28日
宮崎 延岡(のべおか) 100W 93.0MHz R1 (FM波) 約5.4万 平成29年10月31日

新温泉、五ヶ瀬、徳之島が受信改善目的、日和佐、延岡が津波対策です。
これらはおととしの今ごろ置局の議決を受けているのだそうです。

これによると日和佐(徳島県海部郡美波町、合併前の住所だと日和佐町)は隣町の牟岐徳島県海部郡牟岐町)と書かれています。NHK第一の中継局(1584kHz 100W)が日和佐町ではなく牟岐町にあるからかもしれません。
ちなみに去年の同様のエントリはこちら。

これらの開局により、平成30年3月末現在でNHKの送信所は総合テレビで2,215局、Eテレで2,186局、ラジオ第1放送は256局、ラジオ第2放送は146局となっているそうです。


今回の経営委員会の議事録では、中継局に関してはこれといった質疑応答は無かったようですが、そのあとの『視聴者対応報告(平成30年1〜3月)について』について、製作側にとって厳しいご意見のまとめ方について経営委員側から厳しい指摘がされています。そこに反対意見は切って捨てようとする傲慢さを見たのかもしれません。また、経営委員には個々の番組の内容についてどこまで経営委員会の場で批判をしてよいのか、番組審議委員と経営委員の職務の違いは何だろうということを考えさせられるやりとりが記述されています。マスゴミ批判について考えたい人はぜひ読んでいただいて考えてみてほしいと思いました。
なお、今回の経営委員会が4月24日、山口メンバーの一件が明るみになったのが4月25日です。その次の経営委員会は5月8日に実施済みのようですが、その回かその次の5月22日の回には「Rの法則」についても議題に上がるのでしょうか。5月10日に会長定例会見で“損害賠償請求を検討している”と言ったらしいですが、本当に検討するのなら経営委員会で議題にしなければならないでしょうね。

賠償に言及したのは上田会長では無くて編成局計画管理部の人か。私は小倉智昭さんの意見に同意します。