謝辞~ケセラセラ

12月31日ですので例年なら紅白歌合戦の感想から始めるところなのですが、今年はTBCテレビ「WBC2023ザ・ファイナル」を夕方6時から5時間45分見ていました(夕方5時台は夕食の支度のためきちんと見ていない)。紅白は父の気まぐれで郷ひろみさん、水森かおりさん、坂本冬美さん、伊藤蘭さん、石川さゆりさんの出演部分だけをピンポイントに見た程度です。前半のトリの洋ちゃんは? 見ていません。そういえばどうして洋ちゃんの直前にかまいたちの濱家さん? ポケビとブラビの夢の共演、スマホで(NHKプラスで)映像だけチラ見しました。懐かしかったですね。でも紅白ですべきことなのかどうか考えるところはあります。三山ひろしさんのけん玉が後からVARで精査したら新記録ならずとなったようですが、前夜というか20時間くらい前に行われたTBS系の年末特番「クイズ正解は一年後」のけん玉企画が失敗に終わった祟りだろうか。

さて、本年もこんなブログに引っかかってくださった皆様に感謝を申し上げます。
本年末の時点でのアクセス数は356,435。昨年末が299,674だったので差し引き56,761。昨年の7割程度しかありません。エントリ数自体減っているしこの秋からコメント欄への返事も書かなくなってしまっているので当然の報いです。まぁ日ごろから書いているとおり、このブログにいくらアクセスがあっても私には一円の収入にもなりません。安心してください、(お金は)はいってませんよ。

なんだかTBCラジオについて書くことに気持ちが入らなくなってきています。12月26日に半期報告書が公表されたようで、見ると中間決算も赤字だったようなんだけど、別にどうでもいいやという気持ちもあります。
何だと、この人でなし!
そうですね、窮地に陥っている放送局を見捨てるなんて人でなしですね。
11月1日に更新された放送免許についてあれやこれや書こうと調べていてちょっと行き詰っています。なるべく早く書き上げたいと思っています。例の本の感想もまだ書いていなかったですね。買ってはあるし読んでもいるんだけどね。
そのあとは・・・来年こそTBCラジオについて書くのを控えようかな。

脚本家の山田太一さんが亡くなられたと知り、録りっぱなしになっていたNHK-FM岡田恵和 今宵、ロックバーで」に太田光さんが出演された回の録音を聴きました。太田さんが向田邦子ファンだというのは知っていたのだけど、ほかの脚本家の方々についても詳しくて、14年ぶりぐらいの対談だった(前回は爆笑問題の作家さんと対談する番組に岡田さんがゲストで出た)のだけど話がとても盛り上がって、聴いている私もとても楽しかったです。やっぱりテレビドラマっていいな。
拙blogは決して東北放送株式会社を誹謗中傷するブログではなく、誰が何と言うとドラマレビューブログです。

今年は「あまちゃん」再放送で4月から9月まで楽しい日々を過ごせました。
並行して昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に今年の4月から手を付け始めました。三谷幸喜さんらしくクスッと笑えるところもあるのだけど、上総介広常を皮切りに源頼朝にとって脅威になりそうな存在を見つけては殺していく、頼朝が亡くなった後はその側近だった北条義時が政敵を血縁者であろうとお構いなしに次々と殺していく、そんなドラマ。もう嫌になる。同じく鎌倉時代元寇の時期を舞台にした「北条時宗」は2001年の大河ドラマなのだけど、そんな北条一族の殺し合いにキレて観るのを途中で止めてしまった。その後悔から頑張って見ています。もう少しで最終回、承久の乱までたどり着けます。言いたいことはいろいろあるのですがひとつだけ言うならば、「全部大泉のせい」というのが実感できる作品だったと思います。
11月30日のBSプレミアムの放送終了は残念だったけど、BS1との統合で唯一よかったことはBS4kでしか放送されていなかった大河ドラマ篤姫」の再放送がBS2k(従来のBS放送)でも12月から放送されるようになったこと。「鎌倉殿の13人」の最終回を見終えたら「篤姫」を見始めます。
ほかに今年録りっぱなしなドラマは「大奥2」と「教場0」(4月期の月9)、「初恋、ざらり」(7月期のドラマ24。10月期にBSテレ東で放送されたものを録画)があります。
NHKの「大奥2」がヒットしたせいかフジテレビが本家の「大奥」を来年やることになったんですよね。主演は小芝風花さん。その小芝さんが主演した4月期の金曜ナイトドラマ波よ聞いてくれ」は衝撃だったなぁ。えっ、このやさぐれ女が小芝さんですか?! 怪しげなラジオマンに拾われて深夜ラジオのパーソナリティに抜てきされるドタバタしたドラマで、最終回は北海道がブラックアウトした胆振東部地震がモデルになっているのかな、災害時のラジオの有効性に触れた真面目なお話になりました。ラジオ放送のシーンをわざわざレディオベリーFM栃木)で撮るとか前回のあらすじを関東のラジオ局のパーソナリティの皆さんにナレーションしてもらうとか、ラジオに対するこだわりが感じられる点でも興味深い作品でした。数年前にアニメ化されていてTBCテレビ「寝られなアニメ」枠でも放送されていたんですってね。知らんかった…。
もうひとつ4月期にラジオが重要なアイテムになったドラマが「日曜の夜ぐらいは・・・」。朝日放送テレビが日曜夜10時に全国ネットの1時間ドラマ枠を立ち上げることになった第1弾。このことだけでブログの記事が1本書けるのですが、当時はそんなことなどつゆ知らず、風の噂に脚本が岡田恵和さんだと知ったのでTVerで後追いすることになりました。

風の噂って、日刊ゲンダイかどこかのネットニュースで「想い出づくり。」の令和版と書かれていたのを見たのです。「想い出づくり。」というのは山田太一さんが書いた1981年放送の金曜ドラマで、かの有名な「北の国から」の裏番組。私は見たことがありませんが、私がドラマレビューブログをやろうなんて考えるきっかけになったドラマ「彼女たちの時代」が「想い出づくり。」の平成版みたいに言われたことがあり、名前だけ聞いた覚えがあります。この「彼女たちの時代」の脚本が岡田恵和さんで、演出陣のひとりに山田太一さんの娘さんである石坂理江子さんがいました(当時フジテレビのディレクター、昨年の大規模な早期退職でフリーに。現在の姓は宮本)。そういえば先日NHKクローズアップ現代」で山田太一さんの特集をやったときに岡田さんも宮本さんもちらっと出ていました。
同世代の3人の女性が偶然に出会ったことで人生が変化していくというところが共通しているのでしょう。「日曜の夜ぐらいは・・・」でその出会いのきっかけになったのが、エレキコミックのお二人のラジオ番組で企画したリスナーのバスツアー。何じゃそりゃと思わずにはいられないのですが、実際にエレキコミックのお二人は自分のラジオ番組のリスナーとバスツアーをやっているのだそうで。それ自体にも驚くし、それを知って自分のドラマの舞台にしてしまう岡田さんにも驚きます。
自分のせいで母親が車いす生活になりそれが嫌で父親が出て行った、そんな現実から少しでも離れたくて仕事のシフトを上司を脅してまで目いっぱい詰め込んでいる「おだいりさま」(母親の代理で参加したからお代理さま)、魔性の女を母親に持つためか何かにつけて邪険にされ仕事場で何かと嫌な思いをし続けている「わぶちゃん」、親に勘当されるようなことがあったらしく家族から忌み嫌われているタクシードライバー「ケンタ」。偶然バスツアーで出会った3人はその場限りに宝くじを買うのですが、なんと大当たり。んなあほな。離れて行った親たちが金の臭いを嗅ぎつけて無心してくるのを交わしつつ、その賞金で自分たちで理想のカフェを作ることを目指すというストーリー。何やら不穏なことが起きそうな伏線がたびたびあるような気がするのですが実際は何も起こらず無事カフェを開店することができました。
何も起きないというのは現代のドラマにとっては挑戦的なことで、先述のラジオで太田光さんは絶賛していました。太田さんは裏番組が山里亮太さんと若林正恭さんの半生を描いた「だが、情熱はある」だったにもかかわらず両方とも毎週見ていたのだそうです。日曜の夜ぐらいは悪いことが何も起きないドラマがひとつぐらいあってもよかったのかもしれません。
私は正直言ってこんなに何も起きずに済んでよかったのかと、地に着いたストーリーになっているのだろうかと引っ掛かるところは残りました。最終回の最後の清野菜名さんの長いナレーションというか宣誓文というか陳情書というか、あれは必要だったのだろうか。しんどいからコンビニで一番高いアイスを買って食べる、という心境にピンとこない私はまだまだいい暮らしができているのかもしれない。私だってアイスクリームは好きだけどわざわざコンビニで買わないもの。もっと日々の生活に人間関係に苦しみを感じるようになれば実感できるようになるのかもしれない。
先述のラジオで岡田さんは「想い出づくり。」が行き遅れに焦る話なのに令和も5年になると「日曜の夜ぐらいは・・・」ではもはや恋愛どころでは無いと語っていたかと思います。3人の主人公はもちろんのこと他の出演者も誰一人として恋愛関係にはならない、そういう意味でも珍しいドラマでした。

先述のラジオは一応音楽番組なので太田さんからリクエストを3曲募るのですが3曲ともテレビドラマの主題歌。そのうちのひとつが「日曜の夜ぐらいは・・・」の主題歌、Mrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」。「♪なるようになるわ 先のことなど判らない」っていう有名な曲じゃなくて彼ら(Mrs.とあるけど男性トリオ)のオリジナル。TVerでは基本1.25倍速で見ているので軽快なテンポの曲だと思っていたのですが実際はゆったりとしたテンポの曲なのね、そして長い。途中曲調がガラッと変わるのでメドレーかと思うほど。
Mrs. GREEN APPLEの3人は「日曜の夜ぐらいは・・・」では運送屋さんでバイトするバンドマンの3人組という役でゲスト出演されたのですが、そんな長い下積みが花開いたのか、この「ケセラセラ」がレコード大賞を取ったんですってね。去年もおととしも私の知らない曲が受賞していたのは私がTBCラジオだけ聴いているせいで無知なだけという可能性もあるのですが、今年もたまたま私は知っていたけど高視聴率だったとは言えないドラマの主題歌で、流行りの売れ線の音楽になじみが深い人以外には何のことだかわからない日々が続いているのでしょうね。