ここ最近のFM局予備免許のプレスリリース 2018年2月分

気が付いたら3月になっていました。
昨年2月を振り返ってみるとラジオ石巻の中継局3局増設という1件しかなかったみたいです。しかし今年の2月は盛りだくさんでした。毎年恒例の感がある、FISフリースタイルスキーワールドカップ「秋田たざわ湖大会」(3月3日、4日)のための秋田県仙北市のイベント用FM放送局に予備免許(2月15日)というのもありますが、ここではFM補完放送、コミュニティ放送局を主に扱います。

予備免許

なぜか2度に分けて1局ずつ発表されています。山形県長井市第3セクターである日本・アルカディア・ネットワーク株式会社が運営する公設民営のコミュニティFM放送局「エフエムい〜じゃん おらんだラジオ」は局のサイトで『将来的には西置賜全域を視聴エリアとした放送局を目指します。』と述べているのですが、その第一歩をついに踏み出します。なお、飯豊町のほうの局のプレスリリースには『総務省の「民放ラジオ難聴解消支援事業」を活用して整備しています。 』と明記されています。

    • 予備免許の概要

・申請者 日本・アルカディア・ネットワーク株式会社 代表取締役社長 黒澤栄 山形県長井市館町北6-27 (2件とも共通)

基幹放送局の名称 エフエムながい中津川中継局 エフエムながい伊佐沢中継局
電波の型式、周波数及び空中線電力 F8E 77.7MHz 20W (実効輻射電力54W) F8E 77.7MHz 10W (実効輻射電力29W)
設置場所 山形県西置賜郡飯豊町 山形県長井市
運用開始予定 平成30年3月中旬 平成30年3月下旬
放送区域内世帯数 山形県西置賜郡飯豊町の一部区域 115世帯(カバー率5%) 山形県長井市の一部区域 371世帯(カバー率4%)

※カバー率は、放送区域内世帯数/対象自治体世帯数で計算
(↑このカバー率の但し書きは伊佐沢中継局のほうにしか書いてありませんが、一般的にそういう計算で出される値です。以下省略します。)

『地理的・地形的な原因による難聴や建築物の影響による都市型難聴』が解消されること、「民放ラジオ難聴解消支援事業」を活用して整備していることが明記されています。私が気になるのは、周波数が福島局、郡山局と同じであること、開局予定が平成30年冬ではなく平成30年度冬であることです。30年12月から31年3月の間という意味でしょうか?

    • 予備免許の概要
申請者 株式会社ラジオ福島 代表取締役社長 半野秀一 福島県福島市荒子
基幹放送局の名称 rfc若松FM
電波の型式、周波数及び空中線電力 F8E 90.8MHz 250W (実効輻射電力1.15kW)
設置場所 福島県会津若松市
運用開始予定 平成30年度冬
放送区域内世帯数 磐梯町会津坂下町湯川村の全部
会津若松市郡山市喜多方市北塩原村西会津町猪苗代町柳津町三島町会津美里町の一部
85,242世帯(カバー率38.5%)
  • 信越放送株式会社のFM補完中継局に予備免許 〜長野県内におけるFM補完局のエリアが拡大〜 (2月28日)

※ 信越放送株式会社のFM補完中継局については、昨年12月19日に、SBC長野FM、SBC高ボッチFM、SBC飯田FMの3局に予備免許を付与したところであり、このうち、SBC長野FMは本年3月26日に開局予定となっています。
 今回の3局は、放送エリアを更に拡大するために開設を予定するものです。

ということで、3局予備免許中の上にさらに倍。前の3局同様、『地形的な影響による難聴区域の解消を図ることを目的として開設するもの』です。

    • 予備免許したFM補完中継局の概要
放送局の名称 SBC善光寺平FM SBC聖FM SBC飯山野沢FM
放送区域 別紙のとおり
放送区域内世帯数 約18万6千世帯 約4千世帯 約1万世帯
送信所設置場所 長野県長野市上松 長野県長野市大岡 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷
周波数 91.2MHz 91.2MHz 91.2MHz
空中線電力 100W 100W 30W
放送開始予定 平成30年10月

別紙ですが、
善光寺平局は長野局の区域の東側。山ノ内町、高山村、須坂市中野市小布施町長野市の東南部、千曲市の東部といったところ。
聖局は長野局の区域の西側。小川村、長野市の旧中条村信州新町大岡村生坂村麻績村筑北村といったところ、千曲市青木村もちょこっと。
飯山野沢局は長野局の区域の北側。飯山市野沢温泉村木島平村と栄村はちょこっとだけ。
辛うじて3局の範囲にダブりは無いので、同一周波数でも大丈夫という事なのかな。

 近畿総合通信局(局長:安藤 英作(あんどう えいさく))は、株式会社FMおおつ代表取締役 古田 誠(ふるた まこと))から免許申請のあったコミュニティ放送局に対し、予備免許通知書を本日交付しました。
 同放送局は本年4月に放送を開始する予定です。

申請者名 株式会社FMおおつ
呼出符号 JOZZ7BR−FM
呼出名称 エフエムおおつ
電波の型式及び周波数 F8E 79.1MHz
空中線電力 10W
設置場所 滋賀県大津市山上町
放送を行おうとする区域 大津市の一部
放送区域内世帯数
(世帯カバー率)
大津市 103,511世帯 (72.1%)

原文では設置場所の項目は送信所と演奏所の2つに分かれているのですが、同一なのでまとめました。逆に呼出符号と呼出名称は識別信号の項目の細目です。局のサイトによると試験放送は3月16日からだそうです。関連リンクをたどっていたら、こちらの社長さんは毎日新聞の記者から和歌山放送に転身しFM補完放送に携わった経歴をお持ちなんだそうです。

  • たんばコミュニティエフエムの中継局に予備免許 −丹波市山南町地区の難聴を解消− (2月15日)

 近畿総合通信局(局長:安藤 英作(あんどう えいさく))は、本日、特定非営利活動法人たんばコミュニティネットワークから免許申請のあったコミュニティ放送の中継局(イタリ山中継局)に対し、予備免許通知書を交付しました。
 この中継局により、丹波市山南町地区の難聴解消が期待されます。
 イタリ山中継局は、平成30年4月から放送を開始する予定です。

申請者 特定非営利活動法人たんばコミュニティネットワーク
送信所設置場所 丹波市山南町井原字イタリ山
電波の型式及び周波数 F8E 80.5MHz
空中線電力 20W
放送を行おうとする区域 丹波市の一部
放送区域内世帯数
(世帯カバー率)
3,129世帯(13.9%)
※既設局とあわせて 丹波市内 16,433世帯(72.9%)

こちらも「民放ラジオ難聴解消支援事業」の補助金を受けております。
イタリ山は山南町西脇市(旧・黒田庄町)の境にあるようです。Wikipediaには『旧町域の山南町全域・柏原町の一部』に不聴地域が存在しているとあるのですが、これがたぶん解消されるのでしょう。

  中国総合通信局(局長:元岡 透)は、株式会社エフエムくらしきの総社中継局開設の申請に対して、本日、免許を付与しました。
  本中継局の開設により、総社市の一部地域においても、同社のFM放送が受信可能となります。

この記事だけ予備免許ではなく本免許です。ググると局のサイトで試験放送のお知らせが平成29年12月29日付で出ていました。ということは予備免許は昨年のうちに出ているはずです。無線システム普及支援事業費等補助金(民放ラジオ難聴解消支援事業)が下りています。

    • 免許した中継局の概要
申 請 者 株式会社エフエムくらしき
送信所設置場所 岡山県総社市穴粟(しさわ)
周 波 数 82.8MHz
空 中 線 電 力 10W
運用開始予定時期 平成30年2月14日
放送区域概略図 別紙

総社市は市街地が南に寄っているのでしょうか。別紙を見ると送信所のある秋葉山は町の中心部ぽく見えますが、そこから明らかに電波が南向きに出ています。総社市の南半分と隣接する倉敷市の旧真備町岡山市北区のうち備中松山城がある辺りが範囲になるようです。
Wikipediaによると自前で緊急告知FMラジオ「こくっち」を開発し賞ももらっているようです。局のサイトによると4月1日から総社市でも「こくっち」の運用が開始されるそうです。

 四国総合通信局(局長:吉武 久(よしたけ ひさし))は、今治コミュニティ放送株式会社(代表取締役:黒田 周子(くろだ しゅうこ))から免許申請のあった超短波放送局(コミュニティ放送局)の中継局2局に対して、本日付けで予備免許を付与しました。
 同社は平成14年から愛媛県今治市の一部地域においてコミュニティ放送をおこなっています。今回開設する中継局(本年6月頃に放送開始予定)により、これまで同社の放送の受信が困難であった、同市内の大三島町及び菊間町の大部分並びに伯方町の西部地域(計約4,700世帯)においても受信が可能となります。

表:【予備免許を付与した中継局の概要】

放送局(中継局)の名称 今治コミュニティ放送大三島 今治コミュニティ放送菊間
放送区域及び放送区域内世帯数
(別図参照)
今治市の一部(大三島町の一部、伯方町の一部)
2,992世帯(申請書による)
今治市の一部(菊間町の一部)
1,724世帯(申請書による)
送信所設置場所 今治市大三島町 今治市菊間町
電波の型式、周波数 F8E 78.9MHz
空中線電力 3W(最大実効輻射電力 7.9W) 1W(最大実効輻射電力 1.6W)
本放送開始予定 平成30年6月頃

これらの中継局は、平成29年度予算による「無線システム普及支援事業費等補助金(民放ラジオ難聴解消支援事業)」を活用して整備されます。
菊間局は今治市の西端、旧菊間町が大体入っているかなと思いますが、大三島局は大三島の北端と伯方島の東部が入っていません。地図を見ると、大三島の両隣りにある大崎上島生口島(ともに広島県)に電波が飛ばないように気を遣っているように見えて笑えてきます。
今治コミュニティ放送に関してはこのほかにも、吉海、玉川、伯方地域における中継局を整備するための補助金が下りています。そのうち予備免許の発表が出ることでしょう。
今治市についてはもうひとつ。

  • 南海放送株式会社のFM補完中継局に予備免許 ≪AM放送局が被災したときの放送継続に備えて中継局を整備≫ (2月23日)

 四国総合通信局(局長:吉武 久(よしたけ ひさし))は、南海放送株式会社(代表取締役社長:田中 和彦(たなか かずひこ))から免許申請のあったFM補完中継局3局について、本日付けで予備免許を付与しました。
 同社は愛媛県を放送対象地域としてラジオ(AM)の放送をおこなっていますが、松山市新居浜市等県内6地域において、AM放送と同内容の番組を放送するFM補完中継局を開設しています。
 今回開設するFM補完中継局(本年3月頃放送開始予定)により、今治市久万高原町及び愛南町の3地域(約6万6千世帯対象)において、AM放送局が被災したときにも放送が継続されることとなり、ラジオによる災害時の情報伝達が確保されます。

    • 表:【予備免許を付与したFM補完中継局の概要】
放送局(中継局)の名称 RNB今治(いまばり)FM RNB久万(くま)FM RNB御荘(みしょう)FM
放送区域及び放送区域内世帯数
(別図参照)
今治市の一部 55,847世帯
全世帯数の81.8%(申請書による)
久万高原町の一部 2,247世帯
全世帯数の50.3%(申請書による)
愛南町の一部 8,094世帯
全世帯数の92.3%(申請書による)
送信所設置場所 愛媛県今治市 愛媛県上浮穴郡久万高原町 愛媛県南宇和郡愛南町
電波の型式、周波数 F8E 91.7MHz F8E 91.2MHz F8E 91.7MHz
空中線電力 20W
(最大実効輻射電力26W)
20W
(最大実効輻射電力27W)
20W
(最大実効輻射電力130W)
本放送開始予定 平成30年3月頃

 今回開設される中継局は、平成28年度予算による「放送ネットワーク整備支援事業(地上基幹放送ネットワーク整備支援事業)」を活用して整備されます。

一瞬誤植かと思ったのですが、【関連報道資料】という項目を見ると、補助金が下りる発表が出たのが今治局は平成28年11月29日、久万局、御荘局は平成29年3月30日というわけで確かに平成28年度でした。手間暇がかかるのでしょうね。
放送区域の別図ですが、今治局は伯方島の手前の大島の西岸とその西隣の津島、大三島の南岸とその西側にある旧・関前村の島々(西端の岡村島今治側とは航路でしかつながってないけど広島側には大崎下島などを経由して呉まで7本の橋でつながってるのね)、ちょっと離れて松山市(旧・北条市)の安居島まで。島の名前を覚えるために地図とにらめっこ。こんなことをしているから書きあがらないんだよね。
久万局は久万高原町のうち旧久万町の部分だけかな。御荘局は愛南町のうち内海村御荘町城辺町の南部、西海町の北部という感じかな、一本松町は入っていないっぽく見える。
南海放送では、西予市及び大洲市の一部の地域におけるFM補完中継局の整備のための補助金が下りています。

〜 県内19社目のコミュニティFM放送局 〜

 総務省沖縄総合通信事務所(所長 久恒達宏)は、合同会社南笑事(代表社員 大城 保)から、免許申請のあった特定地上基幹放送局(超短波放送局〔コミュニティ放送局〕)に対し、本日、無線局免許状を交付しました。
 なお、運用開始(開局)日は、3月12日(月)の予定です。

というわけで、先月の宿題“5年間の期限が切れるためにお隣の与那原町に引っ越すFMしまじり社に代わって南城市コミュニティFMを経営するのは誰か”の答えが出ました。南城市に笑いをという願いでつけられた南笑事という会社が「ハートFMなんじょう」というFM局を開くことになりました。周波数や出力は旧・FMなんじょうと同じ設備を用いるせいか旧・FMなんじょうと同じです。ただ、別会社が別の局を開く扱いになっているのでコールサインは変わります。

申請者  合同会社 南笑事 代表社員 大城 保
呼出符号及び呼出名称  JOZZ0CO-FM ハートエフエムなんじょう
他、 新開 、久高 、大里 の3中継局
電波の型式及び周波数  F8E 77.2MHz
空中線電力  20W(最大実効ふく射電力 19.86W )(親局 )
10W(最大実効ふく射電力 21.98W )(新開 中継局 )
5W(最大実効ふく射電力 10.99W)(久高 中継局 )
1W(最大実効ふく射電力 740 mW)(大里 中継局 )
放送区域及び放送区域内世帯数  南城市 の一部 12,028 世帯( 84 % )
八重瀬町 の一部 4,950 世帯( 51% )
南風原町 の一部 3,850 世帯( 30 % )
与那原町 の一部 1,391 世帯( 20 % )

原文では久高局の最大実効輻射電力が10.99 mWと書かれていますが、明らかに誤植ですからm(ミリ(1mW=0.001W))を省きました(旧・FMなんじょうくだか中継局は10.99Wでした)。

開局情報

3月はFM補完放送が続々と開局します。

  • 岐阜放送岐阜県岐阜市、90.4MHz、1kW):3月10日正午。当日正午からの午後ワイドが「ワイドFMスタート!スペシャル」となるそうです。
  • 山陽放送岡山県岡山市南区、91.4MHz、700W):3月21日。当日は夜に電波ではなく星についての特別番組が放送されるそうです。
  • 信越放送(SBC長野FM=長野県松本市、92.2MHz、1kW):3月26日。まだ間があるためか特別番組の予定は出ていません。
  • 京都放送京都府京都市左京区、94.9MHz、3kW):2018年春開局予定。具体的な開局日は出ていないのですが、3月24日にもうすぐ開局特別番組と銘打った公開生放送やイベントがあります。

南海放送の3中継局については調べがつきませんでした。) それ以前にもラジオ福島の金山局は1月30日午前10時に開局しています(先月のうちに書いておくべきでした)。
しかしそれ以前にひっそりと開局していた局も結構あるようです。
はてなアンテナに入れている「BCLログ」さんを見ていると、

  • NHKラジオ第1五ヶ瀬FM中継局、2月5日開局 
  • NHKラジオ第1新温泉中継局、12月1日開局
  • NHKラジオ第1・第2徳之島FM中継局、12月1日開局

という記事が出ています。兵庫県新温泉町のほうはAM放送(1233kHz、100W)、宮崎県五ヶ瀬村と鹿児島県徳之島のほうはFM補完放送です。新温泉はNHK神戸放送局からおしらせのpdfが出ていたようです。徳之島は徳之島町の広報紙「広報とくのしま」の掲載、五ヶ瀬はNHK宮崎放送局のサイトの受信情報のページに『平成30年2月5日 開局予定』と書いてあるという、三者三様の知らされ方をしています。
「でんぱでーた」さんのところを見ますと、

  • MBCラジオ(南日本放送)の種子島FM中継局は2018年2月20日開局
  • ラヂオもりおか矢巾局は2月9日に開局
  • FMはなびの大仙稲沢局が昨年12月12日に開局

MBCラジオについては局のホームページに書いてありました。ラヂオもりおかについてはその時期に局のfacebookに中継局についてのお知らせがいくつか出ているし間違いではないでしょう。FMはなびはお知らせ自体見つけられません。あきらめようと思ったら、東北総合通信局ではコミュニティFMの開局のプレスリリースに関連資料として「東北管内におけるコミュニティ放送局の開設状況」がついてくるのでした。確かにそれを見ると2月9日、12月12日の日付が載っています。燈台下暗しでした。

そんな中で、プレスリリースが出ていないのに既に試験電波が出ているコミュニティFM局があるという情報が見つかりました。
広島県三原市の「FMみはら」といいます。局のサイトの会社概要から抜粋します。

会社名 株式会社FMみはら
代表取締役 勝村善博
資本金 5150万円
会社設立 2017年2月1日
放送区域 三原市の一部
コールサイン JOZZ8AW-FM
周波数 87.4MHz
送信所 竜王山20W/宇根山5W

株主構成も載っていましたが、地元のケーブルテレビ局(社長さんは同じ人です)やら三原市やら商工会議所やら県内の金融機関やらまともなところばかり並んでいます。
局のサイトのお知らせに1月23日付で『1月24日より準備が出来次第、試験電波を発射します。』とあり、2月9日付で『試験放送中』とあるので電波は出ているわけです。具体的な開局予定日は載っていませんが、そういう状況でしたら今春に開局することでしょう。

V-Lowマルチメディア放送

地方総合通信局ではなく本省のほうに

  • 99MHzを超え108MHz以下の周波数を使用する移動受信用地上基幹放送の業務(中国・四国広域圏)の認定に係る電波監理審議会からの答申 (2月7日)
  • V-Lowマルチメディア放送を行う移動受信用地上基幹放送の業務(東北広域圏)の認定申請受付結果 (2月19日)
  • 99MHzを超え108MHz以下の周波数を使用する移動受信用地上基幹放送を行う基幹放送局(北海道のV-Lowマルチメディア放送親局)の予備免許に係る電波監理審議会からの答申 (3月1日)
  • 99MHzを超え108MHz以下の周波数を使用する移動受信用地上基幹放送の業務(東北広域圏)の認定に係る電波監理審議会からの答申 (3月1日)

というお知らせが出ています。ひとつひとつ手続きを取らなければいけないのでしょうね。どうせFM東京が系列局を動員して作らせた子会社しか申請しないのに。
まず札幌局の予備免許の概要を示しておきましょう。

申請者 株式会社VIP
放送区域 北海道の一部 ※ 放送区域概略図は参考図のとおり
設置場所 送信所 北海道札幌市
演奏所 北海道札幌市
指定事項
工事落成の期限
予備免許の日から6月目の日
電波の型式及び周波数 3M90 X7W 105.428571MHz
呼出符号 JOLZ−MM1
呼出名称 ぶいあいぴーブイローマルチメディアほうそう
空中線電力 5kW
最大実効輻射電力 29kW
運用許容時間 常時

※電波発射の運用につき条件あり。
参考図ですが、手稲山より東側? 小樽市の一部、札幌市(ただし南区はほぼ範囲外)、石狩市当別町の南半分、美唄市岩見沢市の西側、新篠津村江別市南幌町、長沼町、北広島市恵庭市の東側、千歳市の一部という感じ。

それと、仙台局の放送内容ね。広島の時と似たようなものですが、仙台なのできちんとpdfファイルを書き写します。2月19日のほうから。

    • 申請概要(東北広域圏)
申請者名 北日本マルチメディア放送株式会社
代表者名 代表取締役社長 剣持 文仁
主要株主及び議決権比率(※) 株式会社ジャパンマルチメディア放送:65.9%
株式会社ジャパンエフエムネットワーク:16.7%
希望するOFDMフレーム及びセグメント数 3セグメント形式のOFDMフレーム 3セグメント×2
番組数 13番組
予定番組 「TS ONE」
「i-dio JAZZ Selection」
「i-dio CLASSIC Selection」
「i-dio MASTERPIECE Selection」
「Amanekチャンネル」
「アニソンHOLIC」等

※ 主要株主は議決権の比率が10%未満のものについては、掲載を省略。
これが3月1日のほうだともう少し細かく書いてあって

    • 申請の概要
申請者名 北日本マルチメディア放送株式会社 (代表取締役社長 剣持 文仁
放送対象地域 東北広域圏
業務開始の予定期日 平成30年3月31日
希望する周波数
 中央の周波数
100MHz、101.285714MHz、102.571429MHzのうち、いずれか2つの周波数
 使用するOFDMフレーム 3セグメント形式のOFDMフレーム
 セグメント数 6セグメント(3セグメントの申請×2件)
予定番組
(計13番組)
「TS ONE」
「Amanekチャンネル」
「アニソンHOLIC」
「i-dio JAZZ Selection」
「i-dio CLASSIC Selection」
「i-dio MASTERPIECE Selection」
(株)エフエム青森
(株)エフエム岩手
(株)エフエム仙台
(株)エフエム秋田
(株)エフエム山形
(株)エフエム福島
(株)エフエム北海道
 ※1有料放送の該当は無し
 ※2「*」は当該社のサイマル放送に、楽曲情報等の関連データを付した番組を放送予定
    • 申請者の概要
本社所在地 宮城県仙台市青葉区本町
資本金 約1.5億円(資本準備金を含む)
主な出資者 株式会社ジャパンマルチメディア放送
株式会社ジャパンエフエムネットワーク
主な事業 東北広域圏における移動受信用地上基幹放送
役員(常勤) 代表取締役社長 剣持文仁(兼株式会社エフエム仙台代表取締役会長兼社長)

ちなみに広島のほうはもちろん会社名が『中国・四国マルチメディア放送株式会社(代表取締役社長 久保雅史(兼広島エフエム放送株式会社代表取締役社長))』とか東北に関するものが中国・四国に変わりますが、あとはほぼ同じです。偶然ですが使用できる周波数も同じ、放送開始予定も同じです。
もうひとつのpdf『放送法第93条第1項の規定に基づき行った審査結果の概要』というのがあるのですが、そちらについては、広島も仙台もほぼ同じ文面。6項目ぐらいの条件があってまぁOKですよという内容です。これは打ち直すのが面倒なのでやりません。
というわけで、3月31日からやるみたいです。ほんとかよ。VIP社のサイトを見ると『2017年度に関東・近畿のエリア拡大、仙台・広島でのサービス開始を予定しています。』と書いてあるから、3月31日に始めれば予定通りという事になるのでしょうけどね。喜多方局は昨年12月4日に試験電波を発射し始め、今年1月15日10時以降は連続してフルパワー(1.8kW)で電波が出ているようです。一体何が流れているんだろう。聴く方法は無いものか(ネットで聴けるというのではなく実際に電波を受信して聴く放送です)。i-dio社のサイトには福岡局(福岡タワー)の送信出力が2月1日から3kWに増力したという情報も出ています。

放送大学

放送大学放送大学学園法に基づき設置された放送大学学園による通信制大学です。放送法にも載っています。授業は昔はスカパーでやってたのですが今はBSでやってます。それで、BSでやってるから地上波はまぁもういらないだろうという事になって、地デジとFMの放送が廃止されることになりました。これもV-Lowのように電波監理審議会の答申が必要だったみたいです。

これにより、放送大学学園東京DTV、放送大学学園前橋DTV、放送大学学園東京FM、放送大学学園前橋FMの4局が平成30年10月30日をもって廃止になります。
東京のFM放送は東京タワーから77.1MHz、10kWというどこかで聞いたような周波数で関東一円に送信されています。だから福島県であってもうまくやるとDate fmではなく放送大学が受信できるのです。これが無くなったらどこか別の放送局が入るのかという興味があります。興味と言えば、三才ブックスラジオ番組表」に地上波放送が無くなる2018年秋号以降放送大学の番組表が載るのかどうかという興味もあります。

認定放送持株会社の認定等

最後におまけ。

によりまして、朝日放送株式会社は4月1日付で認定放送持株会社の認定を受け「朝日放送グループホールディングス株式会社」に商号を変更し、「朝日放送テレビ株式会社」、「朝日放送ラジオ株式会社」、「株式会社スカイ・エー」の3つの放送事業者を子会社に持つことになります。
そして現在朝日放送株式会社が持っているテレビジョン放送局(親局1局、中継局142局)免許人の地位は「朝日放送テレビ分割準備会社株式会社」(4月1日付けで「朝日放送テレビ株式会社」に商号変更予定)に、中波放送局(親局1局、中継局1局)と超短波放送局(FM補完中継局:親局の主たる補完中継局1局)は「朝日放送ラジオ分割準備会社株式会社」(4月1日付けで「朝日放送ラジオ株式会社」に商号変更予定)にそれぞれ継承されることとなりました。
いずれも申請は昨年12月7日だそうなので認められるまで2カ月かかったことになります。拙blog的に気になるのはコールサインの継承なのですが、これはたぶん直前まで公表されないと思います。