ここ半年の放送免許の継承と閉局 2023春

ここ最近のFM局予備免許について 2023春 - みむめもーどの続きのような話です。

閉局

3月31日をもって3局のコミュニティFMが閉局しました。閉局の情報を知った時点でそのお知らせが載っていたURLを挙げておきます。FMaiaiエフエムあまがさき)はもう読めないようですが。

http://fmaiai.com/?p=3764

  • ハートFMなんじょう3月閉局のお知らせ

https://www.city.nanjo.okinawa.jp/topics/1674026896/https://www.hfmn.okinawa/

  • (株)エフエムもりぐちから放送終了のお知らせ

http://fmhanako.jp/img/%EF%BC%88%E6%A0%AA%EF%BC%89%E3%82%A8%E3%83%95%E3%82%A8%E3%83%A0%E3%82%82%E3%82%8A%E3%81%90%E3%81%A1%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B.pdf
FM-HANAKO(エフエムもりぐち)は、この業界では全国で2番目に開局した老舗(今年で開局30周年を迎えるはずだった)なのです。FM aiai(エフエムあまがさき)もコミュニティFM制度ができるきっかけになった「FMわぃわぃ」(現在はネットラジオに移行している)に続く兵庫県で2番目に開局した老舗ですが経営難から財団法人尼崎市総合文化センター(公益財団法人尼崎市文化振興財団の前身)が免許を継承していました。昨春閉局したFMひらかたを含め、市長が維新か既成政党かに拘わらず市からの助成が無いとコミュニティFMはやっていけないということを示しているといえるでしょう。
沖縄県南城市は市が設備を用意し運営してくれる業者を募る方式を採っていました。それで10年前にコミュニティFMが開局したのですが、5年前に当時の業者は南城市と契約更改をしなかったのかできなかったのか別の町で新たにコミュニティFMを開局することになりました。その際は手を挙げてくれる人がいて新たにコミュニティFM局が立ち上がりました。しかし5年経ち今回は手を挙げる業者がありませんでした。ラジオ天国とも言われる沖縄県といえどもコミュニティFMの運営は楽ではないようです。
4月5日の時点で総務省電波利用ホームページの無線局等情報検索で検索を掛けると「エフエムもりぐち」や「合同会社南笑事」(ハートFMなんじょう)は抹消されていました。こういうところは仕事が早い。しかし「公益財団法人尼崎市文化振興財団」はまだ残っています。消し忘れかなと思ったのですがさにあらず。エフエムあまがさきなど兵庫や大阪の放送局でDJを務めた人たちが中心となって昨秋「一般社団法人 みんなのあま咲き放送局」を設立しました。彼らはエフエムあまがさきの放送免許の継承を希望しており、今は読めなくなっているエフエムあまがさきの番組審議委員会の議事録でも継承について協議中であることが書かれていました。この件がどう転ぶかはまだ分かりませんが、継承できるものなら継承できてほしいと願います。

認定放送持株会社の認定

4月1日をもってそれまでの「九州朝日放送株式会社」は持株会社KBCグループホールディングス株式会社」となり、テレビジョン放送局、中波ラジオ放送局及びFM補完局の免許人の地位は新たに設立された「九州朝日放送分割準備会社株式会社」(令和5年4月1日付で「九州朝日放送株式会社」へ商号変更)に継承されました。
全国で11番目のことになるそうです。在京キー局5社にCBCMBS、ABC、RSKRKBの10社がすでに持株会社化されていますね。あれっ、新潟放送は?
新潟放送(BSN)、持株会社移行を6月1日に変更 | 新潟日報デジタルプラス
短い記事ですが、『関係官庁からの許認可などが現時点で得られていないため。詳細は非公表としている。』だそうです。

というところまで下書きを作っておいたのですが、もたもたしている間に本省から電波監理審議会で答申を受けたというお知らせが出ました。

認定放送持株会社については今年1月18日に、免許人の地位の承継については昨年12月27日にそれぞれ申請は出ていたようなのですが、『この答申を踏まえ、本年6月1日付けで、認定放送持株会社の認定をするとともに、免許人の地位の承継についても、同日付けで許可する予定』です、としています。(正式決定が出れば改めて発表があるかと思います。)
6月1日をもってそれまでの「株式会社新潟放送」は持株会社「株式会社BSNメディアホールディングス」となり、テレビジョン放送局、中波ラジオ放送局及びFM補完局の免許人の地位は新たに設立された「株式会社新潟放送分割準備会社」(令和5年6月1日付で「株式会社新潟放送」へ商号変更)に継承されることとなります。

本稿の趣旨からはそれますが、九州朝日放送KBC)に関しては今季のKBCラジオの土日のデーゲーム中継が大幅に縮小されるそうで、昨季までオフチューブもせず完全中継をモットーとしてきた局に何があった? と5ちゃんねるなんかでは心配されています。KBCテレビはテレ朝系ですが5チャンネルではなく1チャンネルです。同じテレビは1チャンネルの東北放送(TBC)がスポーツアナ不足でRKBラジオ向けとKBCラジオ向けの二重制作ができないからではないのかとか想像されていますが、ホームゲームでも中継されないものがあるという話なのでTBCのせいではなくKBCの中に原因はあるのだろうと思います。持株会社化がリスナーをがっかりさせるものにならないことを期待します。