宮城県の県道が昨春に再編されていたことを知らなかった

ちょっと本文の更新をしない期間ができてしまったので、6月1か月間コツコツ書き続けていたネタをここで上げてみます。
かなりの長文が2日分あります。

きっかけは何気なく宮城県のホームページで仙台土木事務所に関するところをあれやこれや眺めていて、あれっ、と思ったんです。県道16号の名前が石巻鹿島台大衡線ではなく石巻鹿島台色麻線と書いてあることに。
たしかこの県道は石巻の蛇田辺りから北西に進んで大崎市鹿島台を通って大衡村国道4号にぶつかるところで終点なんだけど、その終点になる十字路をまっすぐ進むと色麻町へ向かって別の県道が始まっていて・・・まさか2つの県道を合体させた?
ここ数年読んでいなかった県発行のデータ集「みやぎの道路」のpdf最新版をダウンロードして巻末の県道一覧を見ると、『(欠番)』という表記がたくさんある。これは、と思ってこれまたここ数年読んでいなかったWikipediaの「宮城県の県道一覧」を見てみたら・・・『(2019年3月29日に』という但し書きが多数書き込まれていて愕然としたのでした。

ダラダラと話が続くのでいったん目次を置きます。具体的な路線名については「宮城県公報」から抜き書きしたものを別エントリとして前日付けとして上げておくのでそちらをご覧ください。
宮城県道再編を表す公報を書き写す - みむめもーど

  • 宮城県道についての能書き
  • 宮城県議会の議事録より
  • 法律あれこれ
    • 都道府県道の意義及びその路線の認定(道路法第七条より)
    • 地方開発路線の要件(『都道府県道の路線認定の基準について』より)
    • 路線認定、区域決定及び供用開始等の取扱について
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宮城県道再編を表す公報を書き写す

先に述べたとおり平成31年3月29日(金曜日)に発行された『宮城県公報 第3046号』において、宮城県の県道の再編に関わる一連の告示が掲載されています。
関係のある部分を書き写しておきます。原文はpdfファイルで縦書きですが、テキストを右クリックでコピペすることができないので、画面を見ながら一つ一つ打ち直します、という意味です。書き直すにあたって私が書きやすいように原文のフォーマットと変えて書いている部分があります。
原文を読みたい方は宮城県のホームページからどうぞ。
平成31年3月 宮城県公報目録 - 宮城県公式ウェブサイト

県道の路線認定

宮城県告示第303号

 道路法(昭和27年法律第170号)第7条の規定に基づき、県道の路線を次のように認定する。
 その関係図面は、平成31年3月29日から30日間宮城県庁(土木部道路課)において一般の縦覧に供する。
  平成31年3月29日

宮城県知事  村 井 嘉 浩 

(※原文では起点と終点は同一の段に書かれているが、ここでは別の段に分けて表します。)

路線番号 路線名 起点 終点 重要な経過地 備考
2 石巻鮎川線 石巻市山下町 石巻市鮎川浜  
15 古川登米 大崎市 登米市  
16 石巻鹿島台色麻線 石巻市 加美郡色麻町  
26 気仙沼唐桑線 気仙沼市松崎馬場 気仙沼市唐桑町  
30 河北桃生線 石巻市釜谷 石巻市桃生町  
32 古川松山線 大崎市古川 大崎市松山  
33 石巻河北線 石巻市中央 石巻市小船越  
52 亘理村田蔵王 亘理郡亘理町 刈田郡蔵王町  
65 気仙沼本吉線 気仙沼市上田中 気仙沼市本吉町  
103 山新地停車場線 伊具郡丸森町   終点 新地停車場
109 白川犬卒都婆向山線 白石市 刈田郡蔵王町  
110 大河原高倉線 角田市 柴田郡大河原町  
162 清水下狼塚線 大崎市 加美郡加美町  
165 古川岩出山 大崎市古川 大崎市岩出山  
176 若柳築館線 栗原市若柳 栗原市築館  
178 花山一迫線 栗原市花山 栗原市一迫  
179 文字上尾松線 栗原市栗駒文字 栗原市栗駒稲屋敷  
180 文字下細倉線 栗原市栗駒 栗原市鶯沢  
181 大鳥沢辺線 栗原市栗駒 栗原市金成  
182 栗駒金成線 栗原市栗駒 栗原市金成  
184 石越白崖線 登米市石越町   終点 岩手県一関市花泉町
185 有壁若柳線 栗原市金成 栗原市若柳  
190 花泉迫線   登米市迫町 起点 岩手県一関市花泉町
191 鹿又広渕線 石巻市鹿又 石巻市須江  
192 石巻雄勝 石巻市八幡町 石巻市雄勝町  
202 東和登米 登米市東和町 登米市登米町  
238 釜谷大須雄勝 石巻市釜谷 石巻市雄勝町  
241 竹谷大和線 宮城郡松島町 黒川郡大和町  
242 大迫松山線 大崎市鹿島台 大崎市松山  
268 伊豆沼くりこま高原駅 栗原市若柳 栗原市志波姫  

※起終点が県外にある路線はその部分を空欄にし、備考の欄に県外にある起終点を書くのは『路線認定、区域決定及び供用開始等の取扱について』という昭和29年11月17日付の建設省道路局長通達の『4 二以上の都道府県の区域にわたる都道府県道の路線の認定、変更又は廃止について』に書かれているルールです。宮城県知事が告示できるのは宮城県の部分だけだからということのようです。
なお、岩手県境をまたぐ県道184号、190号に関して岩手県から『県道路線の認定に係る告示事項を次のとおり変更する。』という旨の告示が令和元年5月14日付で出ています。岩手県にしたら宮城県の都合で宮城県の部分だけが変わったのだから、県道の名前が変わったよ、と言うぐらいでよいのでしょう。これも同じ通達によるものです。福島県についても告示事項の変更を探しては見たのですが見つけ出せませんでした。
余談ですが、岩手県では2016年4月に路線認定された岩手県道302号前沢北上線宮城県までつなげて「栗原北上線」とする構想があるのだそうです。将来的に宮城県でも告示事項の変更が発表されることがあるかもしれません。

県道の路線廃止

宮城県告示第304号

 道路法(昭和27年法律第170号)第10条第2項の規定に基づき、県道の路線を廃止する。
 その関係図面は、平成31年3月29日から30日間宮城県庁(土木部道路課)において一般の縦覧に供する。
  平成31年3月29日

宮城県知事  村 井 嘉 浩 

(※原文では起点と終点は同一の段に書かれているが、ここでは別の段に分けて表します。)

路線番号 路線名 起点 終点 重要な経過地 備考
2 石巻鮎川線 石巻市 石巻市鮎川浜  
15 古川登米 大崎市古川 登米市登米町 大崎市田尻、登米市米山町  
16 石巻鹿島台大衡線 石巻市 黒川郡大衡町 大崎市鹿島台、黒川郡大郷町  
26 気仙沼唐桑線 気仙沼市 気仙沼市唐桑町  
30 河北桃生線 石巻市 石巻市桃生町  
32 古川松山線 大崎市古川 大崎市松山  
33 石巻河北線 石巻市 石巻市  
52 亘理村田線 亘理郡亘理町 柴田郡村田町 柴田郡柴田町  
65 気仙沼本吉線 気仙沼市 気仙沼市本吉町  
103 山新地停車場線 伊具郡丸森町金山   終点 福島県相馬市
109 白川停車場犬卒都婆線 北白川停車場 白石市白川犬卒都婆  
110 大河原高倉線 柴田郡大河原町 角田市  
112 北白川停車場向山線 北白川停車場 刈田郡蔵王町  
113 船岡停車場線 船岡停車場 柴田郡柴田町船岡  
120 坂元停車場線 坂元停車場 亘理郡山元町坂元  
148 本町大衡線 加美郡色麻町本町 黒川郡大衡村  
162 西古川停車場下狼塚線 西古川停車場 加美郡加美町下狼塚  
163 西古川停車場清水線 西古川停車場 大崎市古川清水  
165 古川岩出山 大崎市古川 大崎市岩出山  
169 川渡停車場線 川渡停車場 大崎市鳴子温泉名生定  
176 若柳築館線 栗原市若柳 栗原市築館  
178 花山一迫線 栗原市花山 栗原市一迫  
179 文字上尾松線 栗原市栗駒文字上 栗原市栗駒尾松  
180 文字下細倉線 栗原市栗駒文字下 栗原市鶯沢細倉  
181 大鳥沢辺線 栗原市栗駒大鳥 栗原市金成沢辺  
182 栗駒金成線 栗原市栗駒 栗原市金成  
184 石越停車場白崖線 石越停車場   終点 岩手県一関市花泉町
185 有壁若柳線 栗原市金成有壁 栗原市若柳  
190 石森永井線 登米市中田町石森   終点 岩手県一関市花泉町
191 鹿又停車場広淵線 鹿又停車場 石巻市広淵  
192 石巻雄勝 石巻市 石巻市雄勝町  
200 中田迫線 登米市中田町 登米市迫町  
202 東和登米 登米市東和町 登米市登米町  
203 有壁停車場線 有壁停車場 栗原市金成有壁  
208 大島線 気仙沼市大島浦浜 気仙沼市大島浦浜  
222 寄井蔵王 柴田郡村田町沼部字北寄井 刈田郡蔵王町  
229 竹谷幡谷線 宮城郡松島町竹谷 宮城郡松島町幡谷  
231 鹿又停車場線 鹿又停車場 石巻市鹿又  
232 上代寺前線 角田市高倉字上代 角田市高倉字寺前  
238 釜谷大須雄勝 石巻市釜谷 石巻市雄勝町雄勝  
241 大和幡谷線 黒川郡大和町 宮城郡松島町幡谷(一般国道346号交差) 黒川郡大郷町  
242 大迫松山線 大崎市鹿島台大迫 大崎市松山  
250 くりこま高原停車場線 くりこま高原停車場 栗原市志波姫  
268 くりこま高原停車場伊豆沼線 くりこま高原停車場 栗原市若柳  

県道103号金山新地停車場線の終点がJR新地駅福島県相馬郡新地町)ではなく福島県相馬市となっているのはおかしいと私は思うのですが、告示はそうなっています。

道路の区域決定

宮城県告示第305号

 道路法(昭和27年法律第170号)第18条第1項の規定に基づき、次のように道路の区域を決定したので告示する。
 その関係図面は、平成31年3月29日から30日間宮城県庁(土木部道路課)において全部の区間について並びに宮城県の各土木事務所及び各地域事務所においてその所管する区間について一般の縦覧に供する。
  平成31年3月29日

宮城県知事  村 井 嘉 浩 

(※原文のフォーマットは

  1. 道路の種類 県道
  2. 路線名 石巻鮎川線
  3. 道路の区域
区間 敷地の幅員(メートル) 敷地の延長(メートル) 備考
石巻市山下町一丁目一〇番一地先から
同市鮎川浜字南三五番一地先まで
四・〇~
 一一一・六
二八、四〇二・七 同線重複により供用開始があったものとみなす。

この形式が路線の数だけ繰り返される。今回は33回。
『道路の種類 県道』の部分は33か所に共通するのでここでは省略し、路線名、道路の区域の部分を一つの表にまとめて表すことにします。)

路線名 区間(から) 区間(まで) 敷地の幅員(メートル) 敷地の延長(メートル) 備考
石巻鮎川線 石巻市山下町一丁目10番1地先 石巻市鮎川浜字南35番1地先 4.0~111.6 28,402.7 同線重複により供用開始があったものとみなす。
古川登米 大崎市古川十日町28番1地先 登米市登米町登米字寺池三日町25番地先 5.0~24.7 30,632.9 同線重複により供用開始があったものとみなす。
石巻鹿島台色麻線 石巻市蛇田字金津町3番地先 加美郡色麻町大字小原沢1番1地先 2.9~7.5 39,913.0 県道石巻鹿島台大衡線及び県道本町大衡線との重複により供用開始があったものとみなす。
気仙沼唐桑線 気仙沼市松崎馬場52番1地先 気仙沼市唐桑町崎浜24番3地先 5.0~74.0 24,175.3 同線重複により供用開始があったものとみなす。
河北桃生線 石巻市釜谷字韮島108番2地先 石巻市桃生町寺崎字船場前55番1地先 5.5~66.4 24,115.2 同線重複により供用開始があったものとみなす。
古川松山線 大崎市古川駅前大通二丁目101番地先 大崎市松山千石字新千石114番2地先 5.0~7.5 11,116.0 同線重複により供用開始があったものとみなす。
石巻河北線 石巻市中央三丁目72番7地先 石巻市小船越字川前1番1地先 5.5~81.8 9,804.9 同線重複により供用開始があったものとみなす。
角田山元線 亘理郡山元町坂元字上山1番31地先 亘理郡山元町坂元字二又9番2地先 6.4~61.0 1,213.1 県道坂元停車場線との重複により供用開始があったものとみなす。
亘理村田蔵王 亘理郡亘理町逢隈田沢字遠原25番6地先 刈田郡蔵王町塩沢字戸ノ内脇81番8地先 5.0~47.3 20,332.8 県道亘理村田線、県道亘理大河原川崎線及び県道寄井蔵王線との重複により供用開始があったものとみなす。
気仙沼本吉線 気仙沼市上田中二丁目1番8地先 気仙沼市本吉町津谷舘岡10番地先 4.5~57.0 16,539.8 同線重複により供用開始があったものとみなす。
山新地停車場線 伊具郡丸森町大内字七夕西25番1地先 伊具郡丸森町大内字明光沢103番12地先 6.5~45.8 5,097.4 同線重複により供用開始があったものとみなす。
白川犬卒都婆向山線 白石市白川犬卒都婆字羽山10番地先 刈田郡蔵王町宮字二坂35番地先 6.0~28.5 3,672.4 県道北白川停車場犬卒都婆線及び県道北白川停車場向山線との重複により供用開始があったものとみなす。
大河原高倉線 角田市高倉字上代5番2地先 柴田郡大河原町字南原町3番2地先 3.3~55.8 13,123.3 同線、一般国道113号及び県道上代寺前線との重複により供用開始があったものとみなす。
清水下狼塚線 大崎市古川清水字成田御蔵場19番1地先 加美郡加美町平柳字鹿島49番地先 5.5~6.0 6,073.0 県道西古川停車場下狼塚線及び県道西古川停車場清水線との重複により供用開始があったものとみなす。
古川岩出山 大崎市古川荒谷字本町東87番3地先 大崎市岩出山下野目字新安沢30番1地先 4.5~5.5 11,941.0 同線重複により供用開始があったものとみなす。
吹上鬼首線 大崎市鳴子温泉鬼首字轟18番7地先 大崎市鳴子温泉鬼首字原53番1地先 5.8~29.0 1,547.4 県道最上鬼首線及び一般国道108号との重複により供用開始があったものとみなす。
若柳築館線 栗原市若柳字川南南大通9番4地先 栗原市築館源光19番4地先 4.4~42.2 13,288.4 同線重複により供用開始があったものとみなす。
花山一迫線 栗原市花山字本沢北ノ前38番地先 栗原市一迫真坂字新道満111番地先 6.0~25.4 11,035.2 同線重複により供用開始があったものとみなす。
文字上尾松線 栗原市栗駒文字荒砥沢45番36地先 栗原市栗駒稲屋敷九ノ戸23番6地先 4.3~18.7 16,784.3 同線重複により供用開始があったものとみなす。
文字下細倉線 栗原市栗駒文字中山日向11番地先 栗原市鶯沢南郷四ツ岩69番7地先 5.0~22.5 5,859.2 同線重複により供用開始があったものとみなす。
大鳥沢辺線 栗原市栗駒稲屋敷大島東側109番5地先 栗原市金成沢辺新宇南111番地先 5.5~114.6 6,933.1 同線重複により供用開始があったものとみなす。
栗駒金成線 栗原市栗駒岩ケ崎神南33番1地先 栗原市金成藤渡戸東沢2番1地先 7.0~18.0 10,241.3 同線重複により供用開始があったものとみなす。
石越白崖線 登米市石越町北郷字遠沢15番地先 登米市石越町東郷字新千貫巻232番3地先 11.0~31.0 2,935.6 県道石越停車場白崖線との重複により供用開始があったものとみなす。
有壁若柳線 栗原市金成有壁新町3番1地先 栗原市若柳字川南南大通1番1地先 4.2~27.1 11,868.7 同線重複により供用開始があったものとみなす。
大門有壁 栗原市金成有壁上原前2番8地先 栗原市金成有壁下大沢田16番2地先 6.0~22.5 3,732.4 県道有壁停車場線との重複により供用開始があったものとみなす。
花泉迫線 登米市中田町石森字新小倉前50番地先 登米市迫町佐沼字的場37番地先 4.8~23.7 6,829.9 県道石森永井線、県道中田栗駒線及び県道中田迫線との重複により供用開始があったものとみなす。
鹿又広渕線 石巻市鹿又字町浦69番地先 石巻市須江字瓦山前157番3地先 4.5~27.8 6,732.0 県道鹿又停車場広淵線及び県道鹿又停車場線との重複により供用開始があったものとみなす。
石巻雄勝 石巻市八幡町一丁目17番1地先 石巻市雄勝町雄勝字味噌作24番1地先 3.5~74.0 23,161.0 同線重複により供用開始があったものとみなす。
東和登米 登米市東和町米谷関口2番地先 登米市登米町大字日根牛字小池前1番2地先 6.1~19.2 10,909.8 同線重複により供用開始があったものとみなす。
大島波板線 気仙沼市浦の浜94番1地先 気仙沼市外浜30番地先 2.0~47.5 18,048.6 県道大島線との重複により供用開始があったものとみなす。
釜谷大須雄勝 石巻市釜谷字韮島5番1地先 石巻市雄勝町雄勝三丁目68番地先 3.0~82.5 33,096.9 同線重複により供用開始があったものとみなす。
竹谷大和線 宮城郡松島町竹谷字鴻ノ谷地20番10地先 黒川郡大和町落合相川字熊野前114番地先 11.4~26.3 19,112.2 県道竹谷幡谷線及び県道大和幡谷線との重複により供用開始があったものとみなす。
大迫松山線 大崎市鹿島台大迫字台畑25番3地先 大崎市松山千石字五良882番1地先 3.6~24.5 6,850.5 同線重複により供用開始があったものとみなす。
伊豆沼くりこま高原駅 栗原市若柳字上畑岡敷味18番1地先 栗原市志波姫南八樟451番1先 4.5~27.9 6,565.8 県道くりこま高原停車場線及び県道くりこま高原停車場伊豆沼線との重複により供用開始があったものとみなす。

※ここで示されている住所は住居表示上のものではなく土地の地番であることに注意が必要です。
例えば、県道石巻鮎川線で、石巻市山下町一丁目10のいくらというのは石巻市立山下小学校がある辺りの住居表示ではなく、国道108号の起点(丸井戸交差点)からまっすぐ東に延びてきた道路と国道398号が交わる(清水町一丁目交差点)辺りの土地を表しているものと思われます。その交差点で終点(この場合東側)に向かって立ったときの右側が山下町なので起点は山下町となります。なお、昭和29年12月の資料では国道47号・108号の前身の一つである二級国道石巻酒田線、県道石巻鮎川線、県道石巻女川線(国道398号の前身の一つで現在の県道石巻女川線とは別物)の3本の起点が『石巻市山下3番地先』となっています。
敷地の延長、すなわち道のりについても例えば、県道石巻鮎川線では28,402.7mとあるのですが、起点である石巻市山下町から石巻市渡波町渡波駅前までの6.8kmほどは国道398号と重複しており、単独区間である石巻市渡波町から石巻市鮎川浜までが28.4kmほどです。この資料ではそこは分かりやすくはありません。

『同線重複により供用開始があったものとみなす。』という表示が多数あるのですが、これは認定要件見直しのためにいったん廃止して認定し直したもの、同線でなく2つの路線名になっているものは2つの路線を統合して新路線として認定したものということになるかと思います。

道路の区域変更

宮城県告示第306号

 道路法(昭和27年法律第170号)第18条第1項の規定に基づき、次のように道路の区域を変更したので告示する。
 その関係図面は、平成31年3月29日から30日間宮城県庁(土木部道路課)及び宮城県北部土木事務所において一般の縦覧に供する。
  平成31年3月29日

宮城県知事  村 井 嘉 浩 

  1. 道路の種類 一般国道
  2. 路線名 108号
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)備考
大崎市鳴子温泉鬼首字湯沢7番1地先から
同市鳴子温泉鬼首字田野3番4地先まで
A6.5~46.32914.5 上記A及びBは、関係図面に表示する敷地の区分をいう。
 県道最上鬼首線及び県道沼倉鳴子線との重複により供用開始とみなす。
A
B14.0~77.02998.5


このような告示が10件あります。
告示文は一般の縦覧に供する地方公所がどこの土木事務所かという違いだけなので以下省略します。
公報に図面は載っていないのでAとかBとかがどこなのか分からないのがもどかしいところです。変更後が『-』になっているのはその部分が県道ではなくなったということを意味しているのだろうと思います。

宮城県告示第307号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県北部土木事務所)

  1. 道路の種類 一般国道
  2. 路線名 346号
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)備考
大崎市鹿島台広長内ノ浦792番2地先から
同市鹿島台木間塚字出町28番4地先まで
A6.3~69.94,470.1 上記A及びBは、関係図面に表示する敷地の区分をいう。
B12.4~51.24,046.7
B12.4~51.24,046.7

宮城県告示第308号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県北部土木事務所)

  1. 道路の種類 一般国道
  2. 路線名 347号
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)
漆沢岳山国有林221林班と小班地内から
加美郡加美町漆沢筒砂子1番2地先まで
9.0~150.010,383.9
9.0~150.010,383.9

宮城県告示第309号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県気仙沼土木事務所)

  1. 道路の種類 一般国道
  2. 路線名 398号
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)備考
本吉郡南三陸町志津川字五日町34番地先から
同郡同町志津川字御前下59番1地先まで
A9.0~41.01,411.6 上記A、B及びCは、関係図面に表示する敷地の区分をいう。
B11.0~29.11,120.5
C10.5~50.41503.4
A9.5~41.0552.1
C10.5~50.41503.4

宮城県告示第310号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県北部土木事務所登米地域事務所)

  1. 道路の種類 県道
  2. 路線名 中田栗駒
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)備考
登米市石越町南郷字小谷地前273番1地先から
同市石越町南郷字西門沖261番地先まで
A8.0~10.5113.8 上記A及びBは、関係図面に表示する敷地の区分をいう。
 区間Bについて、県道石越停車場白崖線との重複により供用開始があったものとみなす。
A8.0~10.5113.8
B11.3~28.9223.5

宮城県告示第311号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県仙台土木事務所)

  1. 道路の種類 県道
  2. 路線名 塩釜亘理線
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)
岩沼市早股字五福田134番3地先から
同市寺島字寺島139番2地先まで
16.6~34.01,249.0
15.0~35.01,249.0

宮城県告示第312号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県北部土木事務所)

  1. 道路の種類 県道
  2. 路線名 最上鬼首線
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)備考
大崎市鳴子温泉鬼首字浦三杉39番1地先から
同市鳴子温泉鬼首字本宮原11番6地先まで
A14.0~77.02,075.3 上記A及びBは、関係図面に表示する敷地の区分をいう。
B14.0~32.0190.5
A
B

宮城県告示第313号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県北部土木事務所)

  1. 道路の種類 県道
  2. 路線名 中新田三本木線
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)備考
加美郡加美町四日市場字岡前70番1地先から
同郡同町下新田字北村302番1地先まで
A4.0~10.0923.0 上記A及びBは、関係図面に表示する敷地の区分をいう。
B16.0~40.01,065.0
B16.0~40.01,065.0

宮城県告示第314号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県気仙沼土木事務所)

  1. 道路の種類 県道
  2. 路線名 志津川登米
  3. 道路の区域

変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)備考
本吉郡南三陸町志津川字塩入56番20地先から
同郡同町志津川字田尻畑5番1地先まで
A14.4~46.11,310.0 上記A及びBは、関係図面に表示する敷地の区分をいう。
B6.0~25.1920.0
A14.4~46.11,310.0

宮城県告示第315号

 (本文省略、縦覧場所は宮城県北部土木事務所)

  1. 道路の種類 県道
  2. 路線名 沼倉鳴子線
  3. 道路の区域




変更の区間変更の前後敷地の幅員(メートル)敷地の延長(メートル)
大崎市鳴子温泉鬼首字岡台67番3地先から
同市鳴子温泉鬼首字原53番1地先まで
6.4~44.05,689.5

道路の供用開始

宮城県告示第316号~319号

 ○宮城県告示第316号
 道路法(昭和27年法律第170号)第18条第2項の規定に基づき、次のように道路の供用を開始するので告示する。
 その関係図面は、平成31年3月29日から30日間宮城県庁(土木部道路課)及び宮城県北部土木事務所において一般の縦覧に供する。
  平成31年3月29日

宮城県知事  村 井 嘉 浩 

(※原文のフォーマットは

道路の種類 路線名 供用開始の区間 供用開始年月日

という1列×4段の表。これが告示の数だけ繰り返される。今回は4回。
今回は多少フォーマットをいじって表します。)

告示番号 縦覧場所 道路の種類 路線名 供用開始の区間 供用開始年月日
316 北部 一般国道 347号 漆沢岳山国有林221林班と小班地内から
加美郡加美町漆沢筒砂子1番2地先まで
平成31年3月29日
317 仙台 県道 塩釜亘理線 岩沼市早股字五福田134番3地先から
同市寺島字寺島139番2地先まで
平成31年4月1日
午前9時
318 気仙沼 県道 志津川登米 本吉郡南三陸町志津川字竹川原1番6地先から
同郡同町志津川字田尻畑140番6地先まで
平成31年3月29日
319 気仙沼 県道 泊崎半島線 本吉郡南三陸町歌津字大沼194番12地先から
同郡同町歌津字長柴3番21地先まで
平成31年3月29日

(※縦覧場所の欄の北部は宮城県北部土木事務所、仙台は宮城県仙台土木事務所、気仙沼宮城県気仙沼土木事務所の略です。)

余談

引き続き土木部道路課から、道路の占用の制限(告示第320号)、車両制限令第三条第一項第三号に定める道路の指定(告示第321号)という2件の告示があるのですが、これらは県道の再編とは直接関係なさそうです。
この公報の最後には告示ではなく宮城県公安委員会から、宮城県道路交通規則の一部を改正する規則(宮城県公安委員会規則第6号)が掲載されています。『別表第2を次のように改める』としてたぶん高速道路全線と大きな国道、主要地方道、県道、仙台市道、大きな工業団地を抱える市町の市道町道仙台港石巻港の中の道路のうちどこからどこまでという具体的な住所が書かれてあります。全部で114区間かな。この別表第2には『(11条関連)』と書いてあるのですが、その宮城県道路交通規則第11条1項がどうやら自動車の積載物の高さ制限に関するもので、これは先に示された車両制限令第三条第一項第三号に定める道路の指定(告示第321号)にもあります。本来高さ3.8mのところを4.1mまで許されるというものです。実際、告示第321号で指定された4つの県道の5つの区間はすべて別表第2にも載っています。
ただ、1か所だけ異なっている部分があります。告示は縦書き、別表第2は横書きというのもありますがそこでは無くて。
告示では県道石巻鹿島台色麻線とある部分が別表第2では主要地方道石巻鹿島台大衡線と再編前の路線名で表記されているのです。
これが俗にいう縦割りの弊害かと一瞬思ったのですが、Wikipedia主要地方道の説明にこんな一文がありました。
『なお、都道府県道や市道地方自治体が随時認定し、主要地方道国土交通省(旧建設省)が数年おきに指定することになるため、都道府県道・市道として認定される区間主要地方道として指定される区間は必ずしも一致せず、都道府県道や市道の路線名と主要地方道の路線名も一致しない場合もある。』
そう言われれば、主要地方道の最新の指定は平成5年5月11日。まだ国土交通省建設省だった頃の話で、あれから26年も経っているのです。
今回県道が再編され名前が変わっても、主要地方道は平成5年当時の名前と場所のまま。だとしたら、県道石巻鹿島台大衡線は大衡と色麻の間を継ぎ足して県道石巻鹿島台色麻線と名前を変えたけど、主要地方道である部分は再編前と同じ石巻鹿島台~大衡間だけで、大衡~色麻までの部分は主要地方道ではなくふつうの県道だということになる?
ちなみに該当する区間、黒川郡大衡村駒場字中堀244番地から242番地を探しても出てきません。同時に指定されている県道仙台三本木線にも244番地が出てくるので、二つの県道が交わる丁字路(二つあるうちの東側)付近と思われます。Googleマップではそこは駒場字深待と表示されます。

Date fm2020年7月改編

私はあまりDate fmは聴かないのですが、先日TBCラジオの特番について書いていたらもしかしてDate fmて7月に結構番組変わるんじゃねぇ? って思ったものですから、まとめてみます。たぶんひとつを除いてJFN制作の番組。
まずは土曜深夜。

  • アーティスト・プロデュース・スーパー・エディション(7月4日再開、土曜26:00-26:55)
  • Music Timeline(7月4日開始、土曜28:00-29:00)

FM東京が作ると「Monthly Artist File-THE VOICE-」(土曜17:00-17:55)になってJFNが作ると「アーティスト・プロデュース・スーパー・エディション」になるのでしょうか。どちらも聴いたことがないので私には区別がつきません。どちらも月替わりでミュージシャンがパーソナリティを務める番組です。「スーパー・エディション」は以前ネットされていたはずなので開始ではなく再開と書いておきますがいつ以来だったかな。「ラジオ番組表」誌には2016春号に記載があります。「Music Timeline」は4月にスタートしたJFNの音楽番組です。
深夜2時台と4時台に1時間番組が入って3時台は変更なしというのは不思議な感じがします。これまで深夜2時台と4時台に放送されていたJFN制作の4番組は散り散りになります。

  • いきものがかり吉岡聖恵のうたいろRadio:7月6日より月曜12:30-12:55(5分縮小)
    • これに伴い「RESETTERS!」が7月3日より金曜16:50-17:00へ移動(15分縮小)。
    • さらに玉突きで金曜16:55-17:00に放送されていた七井響ちゃんの「hibikuradio」が金曜17:55-18:00に移動。
  • Have Dreams(May J.):7月4日より土曜11:00-11:25(5分縮小)
    • 「Flow Life Radio」(自社制作)が6月27日で終了。
  • LDH PERFECT YEAR 2020 RADIO(EXILE MAKIDAI):7月4日より土曜20:30-20:55(5分縮小)
    • 「霧島リラックスタイム 焼酎ダイニング「J-Fairy YASU」」(FM東京制作)が6月27日で終了。
  • 武井壮サンボマスターのオレたちラジオ団:7月7日より火曜21:00-21:30
    • 「GLIM SPANKY RADIO INSTANT NATION」(JFN制作)が6月30日で終了。

ちょうど6月終了の番組が3つあってよかったね、と言ったところでしょうか。放送時間が深夜だろうが夜だろうが昼だろうが関係ないって感じもします。「Have Dreams」は「ラジオ番組表」2019春号では木曜12:30-12:55の番組と書かれています。いったん打ち切られ土曜深夜に復活し土曜午前に移るという流浪っぷりです。
「RESETTERS!」の移動先が「AIR JAM Friday」。出演者も内容も一緒じゃねーか? ちがうか。

次に木曜夜。

  • Dream Amiの Happy-Go-Lucky☆(7月2日再開、木曜20:00-20:25)
  • 日本カワイイ計画。 with みんなの経済新聞(7月2日再開、木曜20:30-20:55)

いずれも「ラジオ番組表」2019春号に載っていたのですがいつの間にか無くなっていました。いずれも復活ということになります。
この時間帯に6月まで放送されていた番組と言えば、エフエム仙台屈指の長寿番組「とびだせ高校生諸君!」。県内の高校の放送部の人たちが作る番組でした。
今回の改編に驚いて6月25日放送分をradikoタイムフリーで聴いてみたら、高校生から提出されたプレイリストの通りに曲を流すだけの番組になっていて愕然としました。これも新コロのせい、高校生たちがスタジオに入ってしゃべることが「3密」だと言われて非難されてしまうのでしょうか。なぜ25分×2の番組が25分+「Music Stream」と表記されていたのか謎が解けた感じです。番組の終わりにしばらくお休みをいただきますというアナウンスが流れました。高校生活が通常に戻ったら「とびだせ高校生諸君!」も戻ってくるのでしょうか。このまま自然消滅してしまったら可哀想です。

もうひとつ番組が変わるのは土曜の日中かな。

  • サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン(7月4日再開、土曜9:00-9:30)
    • 「Hope for MIYAGI」は7月以降月イチ番組化されるそうです。
  • 久保田ホールディングス presents 「仙台食べ歩き~いま・むかし」(7月4日再開、土曜12:25-12:40)
    • 「Lyrics From Hits」は6月27日でネット打ち切り。

「サイクリスト・ステーション」は前述の「ラジオ番組表」誌には2016春号に記載がありますので放送再開としておきます。パーソナリティの野島裕史さんは自転車がテーマのアニメでも知られる自転車好きの声優さんなんだそうですね。
「Hope for MIYAGI」は、6月27日放送分を確認しようとしたのだけど寝落ちしてしまい流れていってしまいました。毎月11日かその直後の日曜(今月だと12日)かなと予想してみたのですが、具体的なお知らせは出ていないようです。4月に月曜正午から土曜9時に移ってきたばっかりでまた移動とはねえ。番組ホームページが昨年8月で止まっているのが残念です。
「仙台食べ歩き~いま・むかし」は今年2月に始まった自社番組でしたが、番組名からわかる通り六華亭遊花師匠が飲食店を食べ歩く番組なので新コロのせいで取材ができず5月2日の放送を最後に休止していました。復活できてよかったです。
「Lyrics From Hits」は打ち切りと書きましたが、3月まで別の時間帯で放送されていた番組であり、何か空き時間ができたらまた放送されるかもしれません。
私が気づいたのはこんなところです。これだけでも7月期のタイムテーブルを作ったほうがいいんじゃないのと思う規模です。
(※東北放送編は後日書く予定です。)

After7133

6月30日は2つのFM放送局がこの世から亡くなった日でした。
radikoプレミアムの料金を払っていれば後からでも聞ける、なんてことは無く、電波が止まると同時にradikoからも抹消されたらしいです。
ただ、ありがたいことに(法律上の問題はさておき)最期を録音してようつべに上げて下さる方が多くて、ある程度その雰囲気を味わうことができました。

まず正午に名古屋の外国語放送免許のFM局、RadioNEOが停波しました。
スポーツや映画など様々なものに手を出していて本業が何だか分からなくなっている木下グループの手にある東京の外国語放送免許のFM局、InterFMが名古屋に作った支局、InterFM NAGOYAが前身です。それは6年3か月前のことです。RadioNEOと名を変え単なるInterFMの名古屋支局ではない独自制作の枠を徐々に増やして行こうとしていたのだろうと思っていました。しかし大半の独自制作枠が昨年末に終わり、この春閉局を発表しました。
名古屋のことに詳しいことで知られるサイト、toppy.netのRadioNEO閉局に関する記事を読むと『2019年3月期に黒字転換』したと報じられています。ブログのエントリに綴られている一個人の見解を報じていますと書くのはどうかと思いますが、何かニュース風な書き方になっているので。てっきり聴取率が振るわず儲からないからさっさと店仕舞いしたんだろうと私は思っていたのですが、やっと年間黒字を出せるまでにこぎつけた矢先という見方もできるようです。2019年10月にNEOの社長がInterFMの社長を兼務する形になったとも報じています。NEOもInterFMも木下グループの100%子会社です。NEOの親会社はInterFMでは無いし、NEOはInterFMの子会社ではありません。
toppy.netでは何も言っていませんが、木下グループの経営方針としてNEOは畳むと決めた上での社長兼務だったのかもしれません(※これは私の憶測です)。toppy.netはNEOの独自路線を評価し閉局を惜しんでいるようです。
さて停波日。数少ない独自制作の番組は既に終了していたとかで停波前最後の番組は
『BUY NOW 竹内郁子, ねづっち 11:42 ~ 12:00』
だそうです。通販番組だったそうですよ。
だとしたら、ねづっちさんの前に書いてある名前は竹内郁子ではなく竹内都子ではないのか? 「まいどあり~」もしくは「旬!SHUN!ピックアップ」ではないのか? もう訳が分からない。
もうひとつ訳が分からないのは、当日の名古屋の新聞のラテ欄Twitterに上げていた方がいらっしゃるのだけど、朝日新聞のみ12時放送終了、他の新聞は終日いつもと同じ番組が放送されるように掲載されていたらしい。朝日新聞を購読していない人はこの日も夜まで番組があるものと誤解したかもしれない。こういうことを書くとラテ欄は朝日系の日刊・・・と嬉々として書き込んでくる人がいるとも限らないのだけど、それで済まされる問題だろうか。
そんな通販番組が終わった後、閉局のアナウンスが流れて停波したらしいです。


対して新潟の県域FM局、FM PORTは前夜というか当日未明というかオールナイトのリクエスト番組を組み、当日は朝から夕方までの各ワイド番組がそれぞれ最終回を迎えた後、夜8時から12時まで閉局記念特番。酒が入っていたという噂もあったりした、お祭り騒ぎのような番組だったらしいですね。ようつべで最期の10分間の前後を聴いたのですが、女性パーソナリティ(FM PORTではナビゲーターって呼んでるようですが)のバカ話のようなトークから「♪明日に架ける橋」に乗せてこの局で番組を担当された方々の最後の挨拶が流れ始めました。何でもないときでもこのイントロのピアノ伴奏を聴いただけで条件反射的に泣きそうになる曲なのに。挨拶が終わり、最後の局名告知。これ、さっきの二人が生で読んでた? ありがとうございました、とリスナーへの感謝の言葉で締め、やがて音が止まりました。
停波以後、FM PORTのホームページは閉局の挨拶が表示されるのですが、トップページのどのリンクをクリックしてもリンク先に飛ばずトップページのままという状態になっています。電波と同時にホームページも止まったんだよと示しているかのようです。
新潟県の各テレビ局の閉局を伝えるニュース動画も一通り見ました。最後を締めた二人のこともテレビ新潟と新潟総合テレビがそれぞれ取材していたのですね。NHK新潟はリスナーだった職人さんへの取材から愛された放送局だったことを伝えていました。県内各地から最後の放送を聴きたくて局舎前に集まったリスナーたち、というのは分かるけど、局への感謝を込めて花火をあげた人がいるというのは驚きでした。
FM PORTの正式社名は新潟県民エフエム放送。そんなに愛してくれる新潟県民のリスナーに支えられたものの、支えてくれる企業は現れなかったようで、よそからこの事態を眺めている身としては何とかならなかったのかなともどかしく思います。既存の放送局に飽き足らない、不満を抱えている層というのは必ずいるはずで、たぶんそれを掬い上げることはできていたのでしょう。聴取率的に既存の放送局とどれだけの差があったのか分かりませんが、新潟県の経済力では支えられなかったのかと残念に思います。


ところで、私は他所から残念だ残念だと書いているわけですが、これを鉄道でやると、つまり廃線になって残念だ残念だと、最後の列車の写真を撮るために駅のホームに押し寄せる人たちのことを「葬式鉄」と呼びます。
面白いと言ったら怒られるかな、こんなツイートを見つけたので紹介します。


元のツイートの源石和輝さんは名古屋の東海ラジオのアナウンサー。私と同い年だそうです。拙blogが「はてなダイアリー」にあった頃コメント欄でお世話になった方から当時の彼の番組「流石の源石」を紹介してもらって何度か聴いたことがありますが、結構本音でズバズバいう方だったと記憶しています。他局なのにTBSラジオ久米宏 ラジオなんですけど」の最終回でメールを読まれたらしいです。東海ラジオは当然CBCラジオやRadioNEOのライバル局ということになりますが、ラジオ局が潰れて残念だと言ってるだけではなく同業者として何とかしなければということなのだろうと思います。
そのツイートにツイートをしているMEGURUさんは名古屋のFM局ZIP-FMで番組を持っているフリーのディスクジョッキーの方です。ラジオ局にとってCMは大事なんだよというお話、このツイートはこのあといくつか続くのですが、私があまり良い印象を持っていないラジオショッピングに関して、違和感なく聴いてもらうためにDJは努力をしていることもつぶやかれています。

何が特別番組「これが宮城の新しい生活様式」だ、あんなのただの長時間CMじゃねーか、と毒づいてやりたいのを我慢して書かないでいるわけですが(ってここで書いてるじゃねーか)、そんなことを書いたら東北放送から苦情が来るのは当たり前です。何かしらの商品を宣伝しそれを買ってくれる人がいてまたコマーシャルをやる、そのCM収入でアナウンサーなどスタッフに給料が払える、そのために営業局員が一生懸命さまざまな企業を駆けずり回ってCM料金を払って宣伝してくれるところは無いか探し回っているんだ。
そんなことを知らないままだったら気軽に悪口が書けたのだけど、残念ながらそういう苦労を職業にしている人がいることを私は知ってしまっています。だからといって東北放送ラジオを存続させるために家を建てたり太陽電池を設置したりする余裕が私にあるかと言われても私には無いのです。誰かがこの番組を聴いてあの会社に家を建ててもらおう、あの会社の太陽電池を屋根に取り付けようと思ってくれたらいいなと願うぐらいしかできないのです。
立場を入れ替えて考えてみる。うちのCMの商品を買ってくれない奴はリスナーじゃ無い、って放送局に言われたらもうラジオを聴けない。そんなのは嫌だ、ラジオは聴きたい。じゃあ何か買って(ハート)。どうすればいいんだろう。
これは三才ブックス「ラジオパラダイス」誌が廃刊(一応正しくは休刊)になったとき、じゃあ廃刊にならないために私は何をすればよかったんだろう、私に何ができたのだろう、というのと同じ答えなのだろうと思います。が、それに答えられないまま気が付いたらちょうど30年経っていたことを今知りました。何やってるんだろう、俺。

(再掲)室根山に登る

FM PORT閉局にちなんで、一度聴いたというか受信したことがあったなぁと「はてなダイアリー」時代の記述を探してみたら2012年6月のことでした。
2012年6月24日、日曜日の朝のことで、岩手県一関市の室根山までドライブした時の話です。
気まぐれに当時書いたものを引っ張り出してみようと思いました。
今になってみれば間違いであること、当時の知見でも間違いでしかないことも書いてあるかもしれませんが、そのまま出します。
日記としては6月24日と25日の日付なのですが書き終わったのは7月に入ってからだったみたいです。

室根山に登る

(初出:2012年6月24日付)

まぁ登るったって山頂までクルマで行けるんだけど。
父が家を空けるのをいいことに深夜に家を出て県北の行ってみたい道路を周れるだけ周って来ようと思い立ちました。最終目標は県道上八瀬気仙沼線(r209)に通じる細尾林道です。
仙台バイパスをひたすら北上し…三本木も拡幅工事が進んでいますね。大衡村と三本木町(大崎市)の境の松並木もゆくゆくは拡幅の邪魔になって撤去される運命なんですかね。築館バイパスはがっつり右折路なんですね。あれは全通したらどうするんでしょう、やっぱり現道優先なんでしょうか。今は県道若柳築館線(r176)とぶつかったところで工事中。近いうちに国道398号までぶつかるはずです。
ここで右折して最近できた「みやぎ県北高速幹線」(r36BP)に向かいました。国道4号で築館バイパスへの右折路のちょっと手前に県道築館登米線(r36)への右折路があったのですが、これを通っていれば一直線に入れたみたいです。いちおう加倉ICという名前がついているようですが、表示あったっけ? 高速とありますから125cc以下お断りです。最高速度70km/hの片側一車線。早朝4時なのですれ違った車が4台ぐらい、大変快適に走れました。あっという間の8.9kmでした。
次に向かうは県道藤沢大籠線(r295)なのですが、ちょっとした気まぐれで錦桜橋を渡らず国道342号に左折してみました。ここも未踏破だったので。花泉町(一関市)に入って東磐井広域農道を走ってみることにしました。これも最近できた区間があったはず(私の持っている2007年版の宮城県の道路地図では国道456号との接続部分が建設中になっている)。上に立派そうな橋が見えるのだけどどこから入ればいいのかわからずしばらく迷いました。道路地図ではファミマがあることになっているのだけど、ない。
せっかく一関市に入ったので新しくできたコミュニティ局FMあすもに周波数を合わせる。「ロケットマンショー」は初めて聴いたような気がする。エロっぽい話もしているのだけど基本まじめ。いちおうロケットマンふかわりょうと別人格なんだっけ? しかし藤沢町に入ると聞こえが悪くなる。たしかここも一関市になったと思うんだけど。ひどい山の中というよりは高原リゾートなのねという印象。牧場とかホテルとか。快適な道。県道綱木黄海線(r188)とどこかで交差していると思われるのだけどよくわからない。最後に長いトンネルをくぐると終点。国道456号に入って宮城に戻ることにします。七曲峠の名のとおりの大変な峠道。ますますラジオの聞こえが悪くなる。県境を越えたぶんここが綱木黄海線の入り口なんだろうなと思われる場所を見つけるけど、降りたい。民家を見つけるまで長かった。
では改めて藤沢大籠線。これは基本岩手県道。新道を作る際にほんの数百メートルだけ宮城県にかかってしまったため、岩手県道155号から岩手・宮城県道295号に番号が変わってしまったという道である。いったいどの部分が宮城県だったのだろう。実のところよくわかりませんでした。朝5時を回って眠かったわけではありません。大籠といえば教会なのですが、道路が目的の私は寄らずに通過。国道456号、284号とひたすら走って室根山へ向かいました。北に見えた湾は陸前高田だったのでしょうか、大船渡だったのでしょうか。気仙沼ではないでしょうね。
山頂のほんのちょっと手前、きらら天文台で舗装道路はおしまい。アンテナがいっぱい建ってる。ケータイ用、パラボラ、八木アンテナ、まぁいろいろ。あとでWikipediaを読んでみたら一関市千厩町の山間の各集落に向けたギャップフィラーのアンテナがあったらしい。ひとつひとつこれが何アンテナでと鑑賞できるほどの知識を身につけていないので眺めるだけ。眺めるといえば山頂近くなるにつれてもやが濃くなり下界が見えそうになかったので車外に出るのはあきらめ…聞こえるラジオ局の調査。岩手宮城、AMは一部秋田の局も大丈夫。八戸はちょっと厳しめ。FMはなとらじのコールサインが聞こえたのもびっくりした。Radio3とか聞こえないのに。標高895mの独立峰なので遮るものがないからといって「FMPort traffic」と聞こえたときはビビった。だって新潟だよ、スカイツリーと同じ634mの弥彦山だよ。ちなみにFM新潟気仙沼災害エフエムと同じ周波数なので無理。
山を下り北に抜け国道343号、343号といったら道路地図がくるんとしてるところ、ループ橋です。ループを下るのは楽しかったけど、その後トンネル内の急カーブの連続にはおみまいされました。カーブが終わると右手に細尾林道の入り口が見えます。で入ってみたのですが、ちょっと行ったところで「通行止」、ジ・エンド。細尾林道〜上八瀬気仙沼線の踏破はまた別の機会に持ち越しです。問題のない県道気仙沼陸前高田線(r34)で気仙沼に入ることにしました。途中何度かJR大船渡線をまたぐのですが、線路に草が生えている光景は残念です。だからといっていつ復旧できるか誰にもわからないのですが。
気仙沼の国道45号は街中を通らないように山の中を大きく迂回するルートを取っていますので、たぶん被災地の邪魔にはなっていないと思います。と書いてみたところで、現道と旧道(現在は県道気仙沼唐桑線(r26))が合流すると一本道。ここまで津波が来たんだよなぁといたたまれなくなりながら車を走らせ、ふとあの建物はなんだろうなと思って、それが道の駅大谷海岸だと気がついたときは改めてショックでした。後で書く理由で津谷の町に入り、国道346号から途中県道馬籠東和線(r233)に廻りまた346号線、そして三陸自動車道に入って帰途に着きました。半日で300km。我ながらよく走ったわい。

やっぱり本吉災害エフエムがわからない

(初出:2012年6月25日付)

だめだ、眠くて眠くてずるずる来ているうちに7月になってしまった。まだ6月24日というていで書きます。
さっきも書いたとおり気仙沼近辺では岩手宮城のAMFM局がだいたい入感します。ただしカーラジオでアンテナを最大に引っ張り出した状態でのことなので、アンテナを引っ込めたら、ましてやポケットラジオならそうは行きません。
それで近頃私の興味は災害エフエム、正式には臨時災害放送局でしたか、それがどんな体制(態勢)で放送しているのかということにありまして、ひとつのコールサインで2つの放送をしている大船渡・陸前高田災害エフエム、ふたつのコールサインで1つの放送をしている気仙沼気仙沼本吉災害エフエム、登米災害エフエムの中継局と化している南三陸災害エフエムという私の邪推は正しいのかということを私の耳で確認したいという思いを持っていました。
なかなか局名告知を聞くタイミングはやってこない(たぶん時報直前ぐらいしかない)のでこの周波数で電波が出ているからここの災害エフエムだろうと思うしかないわけです。77.5だから気仙沼、78.5だから大船渡、80.5だから陸前高田という感じ。78.5と80.5で流れている音楽が違います。気仙沼は深夜も生活情報のアナウンスの録音を流し続けているとホームページを読んで知っていたので、これは間違いなく気仙沼災害エフエムだなと思えます。
気仙沼市内に入っても本吉災害エフエム(76.8、20w)が聞こえてこない。登米と周波数が近い(76.7、100w)せいなのかと思ったりもしていたのですが、南三陸(80.7、10w)はわずかながら聞こえている。これはおかしい。おかしいと思っているうちに旧本吉町に入ってしまった。なぜ聞こえない? これはおかしいと思い送信所があることになっている旧町役場、本吉総合支所に行きました。朝8時半過ぎのことです。そこでカーラジオでオートスキャンにかけるとピタッと止まるんです。でも無音。
気仙沼災害エフエムの生放送は10時からなのでもしかしたら10時になったら音が出てくるのかもしれない。ほかの局はとりあえず音楽をかけているのに本吉は曲をかけずに無音にしているということなのだろうか。邪推は簡単なのだが、気仙沼災害エフエムと異なり本吉災害エフエムはホームページを持っていないので、ホントのところがわからない。こう書くとメールするなり電凸するなりすればいいじゃねーかという人もいらっしゃるでしょうけど、一般局じゃなく災害エフエム局ですからね、向こうに余裕ができて開示してくれるのを待つしかないと思っています。
10時まで本吉に居られればよかったのですが、こちらにも帰宅する都合があるので…。9時から南三陸災害エフエムの生放送があるはずなのでそれを聞きながら帰途に着いたのですが、登米のスタジオから登米と同一放送、南三陸の話題はオープニングの数分で終わり、残り時間は登米の情報や広域ニュースなど。もしかして南三陸情報は平日のみだった? 
今度は平日に聴きに行かないとダメかな。今度といえば女川災害エフエムはいつまで放送休止が続いているんだ? 送信アンテナの移設に2ヶ月もかかるなんて考えられないのだけど、ほかに事情があるのかな。月並みなことしか言えませんが、頑張ってください。


追記:陸前高田の件、陸前高田には昨年12月にきちんとした陸前高田災害エフエムができ、大船渡災害エフエムの陸前高田向け送信所の周波数を受け継いだ形になったので、古い資料を読んでいた私には区別がつかなかったということです。私の誤解ということでした。

(※この追記までが当時の記述です。よって、文中の昨年とは2011年です。)