NHK2023年4月改編でうだうだ

なんだかわくまゆがどーたらという記事をここ数日見かけるなと思っていたら、NHKの新年度の改編発表が2月8日に行われていたそうで。
NHKのサイトを見ると、放送総局長改めメディア総局長の記者会見の資料をがアップされていました。
今期は番組改編だけでなく12月にBSチャンネルが再編されるという大きな変化があります。まずその話を片付けます。6番目の資料『衛星放送 再編を見据えた4月改定に』をご覧ください。
通常のBS(BS2K)で放送されている「BS1」と「BSプレミアム」を併せて「BS2K」というチャンネルができるそうです。これが「BS1」の欄に書いてあって「BSプレミアム」の欄には12月から来年3月まで『停波周知編成』と書かれています。「BSプレミアム」チャンネルの停波は来年3月末ということになるようです。「BS4K」は存続します。番組編成ですが、10番目の資料『2023年度前期時刻表』と合わせて見てみます。「BS4K」と「BSプレミアム」の放送内容がかなり似通ったものになっています。「BS4K」は12月になっても基本的にこのままで1年間を送る予定です。「BS1」はスポーツ中継があるのでスカスカになっていますが、12月になると「BS2K」に『凝縮』されるため「BSプレミアム」からいくつかの番組が移動してくることになるのだと思われます。ニュースとスポーツの専門チャンネルから総合編成のチャンネルに様変わりするのでしょう。今期World+Bizってサブタイトルが付いた「BSニュース」の枠が夜になると少なくなる、「4K+ふるさと」も無くなってしまうようで残念です。
個別の番組にとやかく言うつもりはないのですがひとつだけ気がついたので書いておくと、「BS4K」と「BSプレミアム」の月曜21時に「鉄道セレクション」という新番組ができるようなのですが、BS日テレ友近・礼二の妄想トレイン」の真裏じゃないですか。本来なら民業圧迫と訴えたいところだけど、たけたんを引き抜いた日テレには言えないか。

地上波のテレビに関して。
総合テレビ「ニュース7」の『月曜から木曜』に育休を返上するとかしないとかいう和久田麻由子アナが入り、今井翔馬アナと川崎理加アナ*1が隔週で出演します。瀧川剛史アナは引き続き担当し和久田アナを支えます。金土日祝は高井正智アナは続投し、山内泉アナ、森下絵理香アナが加わって3人で担当します。って月-木と金-日という分け方をするのね。週休3日制を先取りか?
7番目の資料『2023年度キャスター選定のねらい』に『ニュース番組は、より柔軟な対応が可能なチーム制に』として『多様なアナウンサーが持続可能なチームを組むことで、様々な立場や価値観を反映させ、今の時代にあった放送を目指します。』なんて説明されています。何言ってるんだかよくわかりません。キャスターニュースならまだしもストレートニュースにアナウンサーの多様性なんて要る? わくまゆさんと瀧川さんで同じニュースを違った角度から伝えるの? 持続可能ってのも意味不明。NHK東京アナウンス部にはいくらでもアナウンサーがいるはずなんだから、わくまゆさんが急な育児上の都合で番組に出られないことがあったとしても空いてるアナウンサーの誰かで穴埋めできるはずだしできなかったらおかしい。『選定は「ジョブディスクリプション」の考え方で』なんて説明が書いてあるのだけど、東京勤務のアナウンサーならニュースは読めて当たり前、地方局勤務で演者としての適性を審査されて異動してくるのでしょうからチームと言うならアナウンス部全体がわんチームなんじゃないのって思います。なお、夜7時だけでなく正午のニュースも月曜から木曜(糸井羊司アナ)、金曜と土曜(池田伸子アナ)、日曜と祝日(中山果奈アナ)の3人体制にすることが書かれています。『2023年度主な番組キャスター一覧』は8番目の資料になります。9番目の資料『和久田麻由子アナウンサーのコメント』も興味のある方は目を通しておいてください。
私が総合テレビの編成で気になったのは戦時体制下でなんとなく平日午前10時台に放送されている「キャッチ!世界のトップニュース」が新編成で新番組と位置付けられていること。逆に土曜18時台に放送されていた「週刊ワールドニュース」や平日23時台に放送されていた「国際報道2023」は無くなっています(「国際報道2023」の翌朝4時台の放送は新年度も継続)。
日曜18時台に新番組「サンドどっちマンツアーズ」というのがあって、これってもしや仙台放送「サンドのどっち派ジャーニー」のパクリ? って思ったのだけど、11番目の資料『新設番組一覧』を見ると、芸能人が愛する故郷を舞台にたった一つの旅行ツアーを企画するということだそうで、ラグジュアリーとチープの2つの旅プランから一つを選ぶ仙台放送「サンドのどっち派ジャーニー」とは異なる企画みたい。2月22日の「ロコだけが知っている」の枠でパイロット版が放送されるみたいです。引き続きサンドウィッチマンの二人と杉浦友紀アナが担当するそうです。「ロコだけが知っている」は3月で終わるんでしょうね。
水曜23時台に新番組「天然素材NHK」というのがあって、これってもしや岡村さんがブレイクダンスを踊ったりFUJIWAR・・・って思ったのだけど、NHKの誇る膨大な映像資料のことを天然素材と呼称しているようです。まぎらわしい。これは誰が担当するのだろう。8番目の資料『2023年度主な番組キャスター一覧』には書いてありません。
キャスターについて大きな変化のひとつが、金曜夕方の大阪制作の「ニュースきん5時」を担当していた武田真一アナが2月でNHKを辞めフリーに転身すること。NHK側は早期定年退職と呼称しているようで日テレに引き抜かれたと思いたくないのでしょう。武田さんの後任はこの枠の月曜から木曜の東京制作の「ニュースLIVE!ゆう5時」を担当している高瀬耕造アナ。つまり高瀬アナは大阪に転勤になり月ー木の夕方から金曜の夕方に露出が減ることになります。平日13時台の大阪制作の「列島ニュース」に顔を出すこともあるようですし、教育テレビの月イチ番組「美輪明宏 愛のモヤモヤ相談室」の担当は継続するようです。武田アナは2月で退職するのだけど3月の放送はどういう陣容になるんだろう? 大相撲春場所(大阪)や選抜高校野球があるので特殊な感じになるんだろうけど。
高瀬アナが担当している「ニュースLIVE!ゆう5時」の後任は小田切千アナ。「NHKのど自慢」を10年間担当されたのですね。その「NHKのど自慢」の後任は、なんと廣瀬智美アナと大阪から転勤になる二宮直輝アナが交代で担当することになりました。Wikipediaによると番組開始当時や1960年代に複数担当制だった時期はあるようですが珍しいことです。また廣瀬アナは番組初の女性司会者となります。「NHKのど自慢」にはもう一つ変化点があります。総合テレビとラジオ第一に加えてFM放送でも同時放送されることになります。これまで春と夏の高校野球期間中にはラジオ放送がなかったのですが、これからは通年でラジオでも聴けることになります。しかしこれはFM放送が大改編の予感。
テレビの話題が長くなり過ぎました。教育テレビは新番組がたくさんあります。「沼にハマッてきいてみた」が週1の放送になるなど時間枠が変更になるものも多くあるようです。10番目の資料『2023年度前期時刻表』(新番組や枠変更が着色されています)や11番目の資料『新設番組一覧』で各自お確かめください。

ではラジオ第一について。
平日午前ワイドが『ふんわり』(月-金8:30-11:50)。
『長引くコロナ禍で、優しく寄り添う音声メディアが注目されています。楽しいトークと癒しの音楽で、リスナーを"ふんわり”と包み込む情報・バラエティ番組』と紹介されているのだけど、ふんわりしない言い方で言うと前番組『すっぴん!』に先祖返りするってことでいいですか。すでに昨秋から曜日別パーソナリティ制に戻っており、その5名は新番組でも続投します。(月)山口もえさん、(火)木村祐一さん、(水)伍代夏子さん、(木)六角精児さん、(金)黒川伊保子さん(人工知能研究者だそうです)。アナウンサーは月・水・金が大津局から異動される稲垣秀人アナ、火・木は澤田彩香アナでどの曜日も男女コンビになるようです。現番組『らじるラボ』パーソナリティの吾妻謙アナは『ごごカフェ』金曜に異動、『ごごカフェ』金曜を担当していた柘植恵水アナは日曜午前の『子ども科学電話相談』に異動になり、『子ども科学電話相談』を担当していた石井かおるアナは土曜午前の『文芸選評』『ひるのいこい』のみになるようです。
日曜の午後も変わります。13時台は『小痴楽の落語ぞめき』。落語家の柳亭小痴楽さんの新番組。14時台は「らじるセレクト」が移動。15時台は『ヴォイスミツシマ』。ひかり? 真之介? ひかりのほう、満島ひかりさんの新番組。16時台は「DJ日本史」が移動。
あとは金曜20時台の週替わり枠、「みんなでひきこもりラジオ」だけ残して『梶裕貴のラジオ劇場』、生でラジオドラマをやるみたいです。
語りと言えば土曜のお昼に『朗読』(土12:30-12:45)。ラジオ第二で昨年3月までやってた番組『朗読』が1年ぶりに復活すると考えてもよいのでしょうか。Wikipediaによると今年の正月にラジオ第一の特番として放送されていたみたいですね。このほか、FM放送でも月-金の夜に『朗読の世界』という番組がスタートするようです。たぶん違う番組です。土曜のお昼はもう1本『国語辞典サーフィン』(土12:45-13:00、再放送FM木17:40-17:55)。昨年3回ほど特番として放送しているようです。国語辞典マニアとして知られるサンキュータツオさんと柘植恵水アナが担当します。
土曜の午後には今年もプロ野球中継枠が設定されます(土14:05-17:00)。
アナウンサーの異動に関しては昨秋不倫がばれて朝ワイド『マイあさ!』を降板した「相川佐一郎」さん(仮名)の後始末問題。彼の後任には野村正育アナが起用され、野村アナが担当していた夜のニュース『Nらじ』19時台と平日正午のニュースの担当は昨年11月からは小西政親、池田達郎の両アナウンサーが交代で担当していたようです。Wikipediaによると小西アナは営業職員からアナウンサーに転身したという経歴の持ち主なんだそうですね。どこぞの番組の能書きにあった『多様なアナウンサーが持続可能なチームを組むこと』がここでは既にできているじゃないですか。そんな『マイあさ!』(月-金第2部)は野村アナが続投、『Nらじ』19時台と平日正午のニュースは滑川和男アナの担当となります。滑川アナはずいぶん前に仙台局に居たことがあります(「てれまさむね」初代キャスターでもあります)が東京勤務になってから巡り巡っていつの間にか宮崎局に居たのですね。Wikipediaによれば4月からラジオセンター所属となるようです。土日祝日の19時台と正午のニュースは名古屋局から異動してくる越塚優アナが担当。谷地健吾アナはどこに異動になるのだろう。
『マイあさ!』は何故か土日の欄が空白になっています。畠山智之アナの後任を誰にするか思案中ということなのでしょうか。月-金のスポーツニュースと『ひるのいこい』の担当が吉松欣史アナから上野速人アナに代わることは発表されています。
ラジオ第二は高校講座で「仕事の現場real」が終わって「日本史探求」(水曜19:30-19:50)と「文学国語」(月-火19:30-19:50)がスタートします。学習指導要領が変わって社会科、もとい地理歴史科と公民科は「歴史総合」「地理総合」「公共」が必修(「現代社会」は無くなったのね)、その後に「世界史探求」「日本史探求」「倫理」・「政治・経済」となっていたのですね。国語も「現代の国語」「言語文化」(この2つは必修)、「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探究」と細分化されているんですってよ。
問題はFM放送。
昨春私が衝撃を受けた朝6時台「中学生の基礎英語 レベル1」/「中学生の基礎英語 レベル2」/「中高生の基礎英語 in English」のサイマル放送に続く英語講座第2弾。

  • ラジオ英会話(月-金7:30-7:45)※ラジオ第二では月-金6:45-7:00
  • ラジオビジネス英語(月-金7:45-8:00)※ラジオ第二では月-金9:15-9:30

「マイあさ!」(朝7時のニュース)を挟んで月-金の6時から8時までは基本的に英語講座の時間帯ということになります。「×(かける)クラシック」(月)「クラシックカフェ」(火-金)の再放送は8時スタートに繰り下がり、「音楽遊覧飛行」もその分繰り下がります(月-木9:50-10:30)。逆に「弾き語りフォーユー」は繰り上がります(月-木10:30-10:50)。これにより、午前10時台にあった「夜のプレイリスト」再放送は無くなります。
弾き語りフォーユー」を繰り上げて、月-金午前11時台は邦楽アワーになります。(月)「邦楽のひととき」/「浪曲十八番」(火)「邦楽のひととき」/「民謡をたずねて」(水)「邦楽百番」(木)「FM能楽堂」(金)「カブキ・チューン」/「駒井蓮のニポミン!」!
特に「カブキ・チューン」はラジオ第一日曜午後の再放送枠も無くなりFMの本放送も25分に縮小と勢力が4分の1になります。「駒井蓮のニポミン!」も前々身の「日本の民謡」以来守ってきた日曜11時台を明け渡すことになります。では日曜11時台は何になる? 

NHKアーカイブスから選りすぐりの音源をお楽しみいただくんだそうで、ある意味「伊集院光・日曜日の秘密基地」。何もTBSラジオ安住紳一郎の日曜天国」の真裏に伊集院光って…NHK-FMも数字を獲りに来たか。

日曜喫茶室」、「トーキング ウィズ 松尾堂」、「グッチ裕三の日曜ヒルは話半分」と続いた日曜昼の2時間トーク番組枠が無くなることになりました。松尾貴史さんが反自民党なツイートをしたりしているせいでしょうか。グッチ裕三さんはそんなことしていませんよね。2022年度はラジオ第一で放送されたディスカバー・アーティストシリーズはFM放送に戻ります。
午後2時から9時はミニ番組を除いて変更なし、ただ、「リサイタル・バッジオ」(日20:20-20:55)は早朝に再放送ができます(日5:00-5:35)。で夜が変わります。

  • 望海風斗のサウンドイマジン(日21:00-21:50、再放送土11:00-11:50)

TBSのアナウンサーかと思った(それは熊崎 風斗(くまざき かざと)、男性)。「のぞみ ふうと」と読む、宝塚の男役として活躍された舞台女優さんだそうです。

  • 狭間美帆のジャズ・ヴォヤージュ(日21:50-22:40、再放送日6:00-6:50)

こちらはジャズ作曲家だそうでアメリカで活動されている方のようです。

  • twilight Club DJ MIX(月1回日21:50-22:40)

何度か特番として放送されているようです。名前のとおりクラブミュージックの番組。MCはTAKU INOUEさんという方。

  • ぶいあーる!(日22:40-23:30)

こちらも何度か特番として放送されているようです。映像のVRじゃなくてVTuberの音楽のラジオでぶいあーるなのだそうです。MCは「星街すいせい」さんという方なのですが、えーと、これは人間では無くて液晶画面の・・・おじさんにはよくわかりません。もうひと方、内田敦子さん。昨秋に10年間勤められた日テレNEWS24「Oha4!NEWS LIVE」を勇退されたんだそうですね。お疲れさまでした。
これに伴い「サウンドリエーターズファイル」は終了、木曜夕方の再放送枠の後番組は「ウィークエンドサンシャイン」の再放送が入ります。木曜夕方には「国語辞典サーフィン」の再放送も入ります。また「ヤバイラジオ屋さん」は金曜23時台(再放送金曜18時台)に移転、その時間帯の「岸谷香Unlock the heart」が終了することになります。
ほかには、ラジオ第一のところでも触れましたが

  • 朗読の世界(月-金21:15-21:30)

古くから親しまれている日本や海外の物語を朗読するって言うんだけど、この番組のためにラジオドラマ枠「青春アドベンチャー」が15分繰り下がり(月-金21:30-21:45)「ミュージックライン」は15分短縮となります(月-金21:45-23:00)。たぶん朗読は一人でラジオドラマは複数人で演じ分けるから別物なのだろうけど、物語が2本連続するには違いないと思います。
地味に時間変更になっているのが「N響演奏会」。平日開催の場合は19:30-21:10。これまでは19時の「NHKきょうのニュース」(「Nらじ」)のサイマル放送をやらずに19時スタートだったのですが、ニュースは大事だということなのでしょうか。そして土曜開催の場合は16:00-18:20(18:20-18:50は「鍵盤のつばさ」)。これまでは18時スタートだったのですが夕方に繰り上がります。これは土曜に「N響演奏会」が入る週は「ラジオマンジャック」がお休みになるということですね。
最後に、東北6県向けのラジオ第一の番組「民謡をどうぞ」の再放送枠。今回の発表は全国放送向けなのでローカルの編成は分かりません。ただ、現行の金曜朝9時台に放送できなくなることは明らかで、4月からどうするんだろう。これまで通り金曜にやるなら「ディスカバー・ビートルズII」(再)を差し替えることになりますが25分番組を入れるために55分番組をつぶすのはどうなんだろうという気がします。日曜朝5時台になる「リサイタル・バッジオ」(再)なら35分だからつぶしやすいか。今でも金曜朝9時台の「リサイタル・バッジオ」(再)をつぶしてるんだし。でもそのあとひたすらミニ番組が続くことになりそう。もし放送時間を20分に減らすとするなら、金曜の「ディスカバー・ビートルズII」(再)前後のミニ番組の時間をずらして詰め込むことは可能かもしれないし、日曜の「リサイタル・バッジオ」(再)のあとのミニ番組群を差し替えることも可能です。さて、どうなるかな。

あーあ、書き上げるまで何日かかったんだろう。その間に副会長が代わって(会長も1月にすでに代わっているし)青井実アナがテレビ東京のアナウンサーと結婚だって、異動が続きますな。

*1:崎の字は右上の大が立になる異字体、これ機種依存字体なので使わないでおきます。

*2:正しくはローマ数字の2、これも環境依存文字なのでアルファベットのIで代用しています。