ミヤギテレビ杯ゴルフ中止問題続報 その3

ミヤギテレビ杯ゴルフ中止問題続報 その2 - みむめもーどの続きとなりますが、いちおう今年は開催するということで決着したようです。とりあえず一安心。
日刊スポーツの紙面では宮城テレビ放送のコメントも載ってはいますがさほど大きな記事にはなっていません。サッカーアジアカップやらテニス全豪オープンやら大相撲初場所やら大きなニュースが目白押しですから仕方ないですかね。
女子ゴルフ3大会、放送権合意し開催継続が決定 - 国内女子 : 日刊スポーツ
日テレ系地方局3局の主催試合だけでなく日テレ自身が主催していた「ワールド・サロンパスカップ」も復活したようです(名称を変え女子プロゴルフ協会の単独主催として開催する予定にされていた)。
日本テレビ 協議継続しながら大会開催に踏み切る - 国内女子 : 日刊スポーツ
『ファンファースト、選手ファーストの見地からの決断であり』という日テレのコメントに都知事か!とツッコんでしまった。
もちろんミヤギテレビ杯の継続は河北新報でも伝えていまして、
<LPGA>ミヤテレ杯19年も開催 3大会の継続発表 | 河北新報オンラインニュース

宮城テレビ放送は「『地元ファースト』『選手ファースト』を最優先し、大局的な見地から協約書を締結した。今後も放送権の帰属について粘り強く協議を続ける」との意向を示した。

日テレと同じ文面?
まさかと思ってミヤギテレビのサイトを見ると、「ミヤギテレビダンロップ女子オープンゴルフ 2019年の開催に関して」というpdfのお知らせが出ていました。
協会側から協議を一方的に打ち切られたこと、それに対して各所から継続を望む声が寄せられたこと、本大会がいかにゴルフ界や地元のための貢献してきたか(まだ地元の高校に通うアマチュア選手だった宮里藍さんが初優勝したことに始まるフィーバー、宮城県立こども病院を支援していることなど)が述べられています。
pdfだからコピペができず手入力になるので、2カ所だけ抜き出します。

一地方局の経営規模では過重とも言えるリスクを負いながら、東北のゴルフ振興の一助にとの思いで半世紀近く開催を継続してきました。

前回この件について触れたときに調べましたが、第1回は開局3周年のとき。日テレ系東北6局の中で最後発の局、県内の先発局はVHFなのにミヤギテレビはUHFなので各家庭にアンテナを建ててもらうところから見てもらう努力をしなければならなかった局にとっては過重だったかもしれません。今でこそ6年連続視聴率三冠で経営規模も宮城県トップになりましたが。

皆様に愛されてきた本大会が開催できないという事態はもとより弊社の本意ではなく、「地元ファースト」「選手ファースト」を最優先に考え、今回、大局的な見地から2019年大会を開催するための協約書をLPGAと締結することにしたものです。弊社といたしましては、今後も、放送権の帰属についてLPGAと粘り強く協議を続けてまいります。

協会側は自身の主張が認められたという考えで居るのだと思いますが、放送局側は大会を続けるために妥協したという気分なのだと思います。開催が確定したのは今年のみで来年の分はまた改めて交渉をするのでしょう。放映権は主催放送局の神聖不可侵な絶対的な権利だと振りかざすのもどうかとは思いますが、ゴルフ界が盛り下がらないようにうまくやっていける落としどころが見つかってほしいと思います。

ミヤギテレビ以外の2局について。
くまもと県民テレビのサイトの「KKT杯バンテリンレディスオープン」のサイトには開催のご報告というpngファイルが出ています。これまた画像なので文章をコピペできず手入力するしか無いのですが、開催継続を求める記述の中で、バンテリンでおなじみ『特別協賛社である興和さまから「熊本からゴルフの灯を消してはいけない」と強い意思表明をいただき』とあります。これは力強い。そして、ミヤギテレビ同様『開催継続を望む多くの声が後押しして、「選手ファースト・ファンファースト」の観点よりLPGAと協議を続けてまいりました。』とここにもファーストの文字が出てきます。
中京テレビのサイトの「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン開催」のご案内では、『選手のみなさまやゴルフファンのため、大局的な見地から』という表現でナントカファーストにはなっていません。
日テレはこのようなお知らせを出しているのかな。局のサイトのトップページからはそれらしきものが見つけられませんでした。
ちなみに、日テレのサイトの「日テレ系ゴルフ中継」のページを見ると、2018年に日テレが中継した女子ゴルフツアーの大会は問題となっていたくまもと県民テレビ、中京テレビ、ミヤギテレビサロンパスカップのほかに「スタジオアリス女子オープン」(読売テレビ)と「大王製紙エリエールレディスオープン」(西日本放送南海放送)という2つのツアー大会と最終戦で公式戦の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」(日本テレビ)があります。これらは主催が放送局ではなくスポンサー企業になっています(ツアーチャンピオンシップはリコーではなくLPGA自身)。だから放送が日テレ系でも問題にはならなかったのでしょう。


ところで、日刊スポーツがわざと書かなかったのか書き忘れたのか分かりませんが、放映権を一括管理できるようにした際にやりたいこと、動画配信。これ、まだ決まってないみたいですね。スポニチのwebには『関係者によると、インターネットの動画配信も予定していた3月のツアー開幕には間に合わないことが濃厚となり、見通しは不透明だ。 』と書いてあります。
せっかく日テレ系の話をしているのだから報知新聞を見ればいいんだ。スポーツ報知のwebを見ると
ネット動画配信、開幕間に合わず 5月以降に…女子ゴルフ放映権帰属問題 : スポーツ報知

複数のツアー関係者によると交渉は難航中。LPGAは3月、4月開催の大会側に「今年は動画配信中継はしない」旨を通達したという。
(中略 JリーグDAZNのようにはいかないのではという話)
ゴルフ場内の中継スペースなどの問題もあり、業者の選定は今後、長引く可能性もあるとみられている。

スポニチよりも突っ込んで書いています。対立している側だからね。
これ、日テレがくまもと県民テレビと組んで勝手に(くまもと県民テレビからしたら放映権を行使して)動画配信したらまた揉めるのかな。とか不穏なことを書いてみる。
くまもと県民テレビからしたら開催まで3カ月を切っていたわけで、無事開催が決まっただけでもよかばいよかばい。