さよなら、BSプレミアム

去る6月30日の深夜、終了が延び延びになっていたBSプレミアムの放送がとうとう終わってしまいました。
あれは昨年11月30日の深夜、それまでふたつあったNHKのBS2kのチャンネルがひとつに統合され新しいBSチャンネルがスタートするという特別番組が終わって日付が変わると、お祝いするかのような花火の映像を隠すようにBSプレミアムの放送は終了しました的な字幕が大きく表示された。そう記憶しています。
12月1日から3月31日までBSプレミアムは終了しました的な字幕を出し続け3月31日の深夜にひっそりと停波する、そんな間抜けな予定になっていたのでした。
それを覆したのが今年元日の能登半島地震でした。どこに知恵者がいたのでしょうか。地デジが見られない能登の被災者の皆さんのためにBS103chでNHK金沢の総合テレビの画像を流したらいいんじゃない? 気が付いたら地デジのボタンを押さなくてもNHK総合が見られるようになっていました。私は宮城県民ですが、わが家のテレビは時々地デジのNHK総合もしくはTBCテレビが映らなくなることがあるので地デジの3*1が映らなかったらBSの3、というのが習慣になっていました。
余談ですが、地デジ化されるとき、恥穴、もとい恥ずかしくなんて無いぞ、地アナ、地上波アナログテレビ放送を試験的に他県に先駆けていち早く廃止してみようという実験台にされる名誉を得た町、それが石川県珠洲市でした。(震災に遭った岩手、宮城、福島を除いて)地アナは2011年7月24日正午に終了したのでしたが、珠洲市だけは1年早い2010年7月24日に打ち切られたのでした。入念なリハーサルを重ねたため特に混乱は無かったと聞きます。
こちらの被災地では震災から10年の時に10年なんて区切りではない、勝手に区切るな、何年経とうが区切りなんて無いんだ、という怒りの声が噴出しました。そうは言っても6月30日は能登地震から半年の区切りです。3月31日で停波されるはずだったBSプレミアムの電波が期限を3か月も超えて出ているのです。どこかで区切って終わりにしなければなりません。いつまでも続けるわけにはいかないのです(←なんで???) NHKは赤字決算だったみたいだし。
6月30日夜。「サンデースポーツ」後のニュースが終わると22:55から最後の番組「映像散歩」。JR鶴見線の風景。一度は行ってみたいよねぇ、海芝浦駅。一度地上波でこの番組を見ていて60分番組であることを知っているので、23:55からを録画予約。「どーも、NHK」のVTRを見ながら時間をつぶす。
「どーも、NHK」本日(6月30日)放送分のテーマは大雨に備える情報の発信。ゲストは「こがけん」さんだったのだけどおとなしくて真面目なことしか言わない。テーマがテーマだから仕方がないのか。あれっ、やかましいのはおいでやす小田さんのほうだっけ? NHKの各地方局の取り組みのひとつに秋田局の公開収録があって、司会が佐藤誠太アナと西尾文花アナだった。誠太さんは今秋田勤務なのね。西尾さんは秋田でもしっかり仕事をしていることが知れて、それだけでも有意義な番組でした。
24時を回ってからレコーダーを再生してみると、23:55に鶴見線の風景が終わって最後の5分間は焚き火の映像。うっすらBGMが流れてはいるのだけど、木のパチパチという音といい感じの火加減を隠すかのように『ご覧のチャンネルは、このあと午前0時ですべての放送を終了します』という字幕。
12月1日午前0時、長岡の花火だったかな、大輪の花火で華やかに始まったフィラー放送が6月30日深夜0時、焚き火の炎で静かに終わる。きれいにきまったね。たぶん0時ちょうど、焚き火の画がブチッと切れて黄土色がかった何とも言えない色一色の何にもない画面になりました。
NHKは緊急事態以外は最低限のことさえすればいいんだからBSなんて必要ないんだ、と言われたらそれは正しいのかもしれない。4kは最低限を超えてるような気はする。だとはしても、やっぱりチャンネルが無くなるというのは無条件に寂しいことです。


忘れてたけど、BSのチャンネル番号10番「スターチャンネル」も先月、5月31日21時をもってスターチャンネル2とスターチャンネル3(BS201ch,202ch)の放送を終了し、6月1日より200chのみに一本化されたのでした。さらには6月1日付で東北新社からジャパネットの傘下に、経営者が替わったというのも驚きでした。

*1:宮城県ではNHK総合のチャンネル番号は3、1はTBCテレビ。