「ラジオ番組表」2023春号レビュー

今春も三才ブックス刊「ラジオ番組表」2023春号は4月27日に発売されました。
私はその時期いろいろあって5月に入ってから購入しました。で、ひととおり目を通してはいたのですが、なかなかレビューを書く気が起きなくているうちに裏表紙裏の「三才ブックスオンラインショップ」500円オフクーポンの有効期限が切れてしまいました。いまさらですが紹介というか感想というかウダウダつづっていきます。

今春のラジオ界最大の話題は赤江珠緒さんがTBSラジオ「たまむすび」の降板を申し出たことでしょう。惜しまれつつ終了した「たまむすび」の月曜から木曜の後番組は「こねくと」といいます。表紙の顔はその「こねくと」のパーソナリティに抜てきされた石山蓮華さんという方です。誰? そう思われるのも無理はありません。私も一度「タモリ倶楽部」に電線愛好家として出演されたのを偶然見たぐらいで、そんな肩書の人がこの世に存在するのかと驚いた記憶はあります。ググってみたら毎日新聞の読める記事が引っ掛かったのでリンクを貼っておきます。
「ここにいるよ」と日々の生活に“伴走”したい 石山蓮華が語るTBSラジオ「こねくと」 | 毎日新聞 Sponsored Content
表紙の裏は恒例の「ポチっとMラジ」、MBSラジオの番組バナーが散りばめられた広告。おとなりはMBSラジオの注目番組インタビュー。今回は『すっちーの吉本新喜劇陳情課』がスタートしたすっちーさん。NHK総合「探検ファクトリー」に出ているすち子さんの男性バージョンですね。違います、吉本新喜劇の座長さんです。新喜劇の若い座員さんたちからの陳情を伺う番組ということです。そういえば東北放送では「よしもと新喜劇」は土曜深夜にネットされていたはずだったのだけど、打ち切った? 

巻頭カラーの番組情報はまず「番組改編トピックス」。この枠は主に在京キー局の全国ネットの番組が紹介されるページなのですが、今回は表紙の顔、石山蓮華さんの紹介が冒頭に来ています。関東ローカルの午後ワイドなのに? いや、長崎放送と2局ネットです。長崎放送は午後ワイドの自社制作を3月でやめ、4月から月曜から金曜はTBSラジオ、土曜はニッポン放送の午後ワイドをネットしています。
改めまして「番組改編トピックス」ではTBSラジオ「こねくと」、ニッポン放送の「オールナイトニッポン」レーベルの番組の新パーソナリティ、文化放送レコメン!」リニューアルの紹介。JFNNHKTOKYO FMラジオNIKKEIの新番組情報、それと「超!A&G+」から文化放送地上波に異動になった「イケボ」の番組が紹介されています。
「AM改編NEWS」は福島、新潟、大分、琉球を除く全国43局のローカル番組をピックアップ。東北放送からは「佐藤朱の月YOU!あかり」が紹介されているけど枠が小さい。入社半年と紹介されているけどアナウンス部に異動になってから半年ね。今春は各局新番組が多いのかな、いつもより行間が狭いような気がします。
目次の前の読みものは「radikoアプリ使いこなしテクニック」。三才ブックスラジオ班のサイト「ラジオマニア.net」にこの読みものの写真が出ています。
ラジオファン必携の1冊「ラジオ番組表2023年春号」4月27日発売!│ラジオマニア.net
クリックしても拡大されませんので、気になった方は実際に本誌を手に取って読んでみてください。私はradikoスマホアプリは何だか黒地になってぐらいに思っていたのですが、知らない機能がいろいろあるようで使いこなせていないんだなぁと思いました。

巻頭カラーページの最後は三才ブックス刊行物のご案内。「ラジオ受信バイブル2023」と「ラジオマニア2022」が紹介されています。巻末にある読者プレゼントの告知でそれぞれ2名ずつにプレゼントとあります。
ちょっと話がそれますが、「ラジオ受信バイブル2023」について。
紹介文にもあるように「ラジオライフ」本誌と「ラジオマニア」のラジオ関連記事の集成なので「ラジオマニア」は毎年買っている私としては3分の1ぐらいは一度読んだ記事を読むことになります。で去年は買わなかったのですが、今年は昨年は無かった山田耕嗣さんの特集のコーナーがあったので買いました。
ラジオライフ」にも「ラジオマニア」にもふつうにラジオ受信機のレビュー記事があるので「ラジオ受信バイブル2023」にもそれらは載ります。そのうちのひとつで巻末に「ラジオライフ」のレビュー記事が8機種分あるんですけどね、162-163ページ「パナソニックRF-300BT」の紹介がどう読んでも「ソニーICF-P37」の説明なのです。調べてみると「ICF-P37」は私が買わなかった去年の号の表紙を飾っていて特集記事があり、「RF-300BT」の紹介も去年の号に載っているようなのです。
結構なやらかしだと思うのですが三才ブックスやラジオマニア.netのサイトにはこれといった言及は無いようで、あまり大したミスでは無いという判断なのかな。
なお、「RF-300BT」の紹介は「ラジオライフ」のサイトに載っています。
ホームラジオとしては理想的な特性のRF-300BT

本誌のレビューに戻ります。
白黒ページになって目次。以後、民放AM47局にNHK(ラジオ第1、第2、FMで3局と数えます)に民放FM51局、それとラジオNIKKEIで計102局の今春期のタイムテーブルが掲載されています。
タイムテーブルだけでなく周波数や住所などのデータも載っているのですが、長崎放送の住所が移転前のままだったり。RSK山陽放送も「AM改編NEWS」の項で4月10日から新社屋からの放送をスタートさせたとあるのに住所が旧社屋のままだったり(旧社屋は映像ライブラリーセンターとして活用されているようです)。
ラジオNIKKEIまで102枚のタイムテーブルが終わると、AFN東京の大まかな番組表。そういえばAFNのインターネット配信サービスが「AFN360」から「AFN go」に変わったようです。日本の5局と韓国の3局の計8局から選択してそれぞれの基地から出ているラジオ放送を聴くことができます。
そのあとは各種データのページに移ります。海外日本語放送スケジュール、全国339局コミュニティFMリスト(局数が減った!)、最新版全国放送局周波数リスト、全国AM番組ネット局一覧表、50音別タレントINDEX。
かつて拙blogのメインコンテンツだった「全国AM番組ネット局一覧表」の粗探しは令和になって止めました。でも東北放送の欄ぐらいは見ます。「アナログタロウ痛快!アナログヒッパレ~♪」。隔週土9:00~9:30って書いてあってねぇ、確かにTBCラジオの基本番組表には

9:00(月2回)ジャパネットたかた
ラジオショッピングスペシャ
(他週)アナログタロウ痛快!アナログヒッパレ~

とあるのだけど、実際に放送してないよね? 実際に放送されているのは

9:00 旬!SHUN!ピックアップ
9:15 わくわくお届け便

だよね? これは三才ブックスは悪くない。基本番組表通りの番組を放送しない放送局が悪い(これは誹謗中傷ではないはずです)。そんなに聞きたきゃ月曜夕方に30分番組で放送されている山梨放送をエリアフリーで聴きやがれ。ということもこのネット局一覧表でわかります。
逆に第1・3・5土曜にネットされている「加藤さんと山口くん」が載っていない。これも基本番組表に載っているので三才ブックスのスタッフが見つけられなかったことになる。でも

19:00 第2週 日立システムズ
  エンジョイ!クラシック(40分)
1・3・5週(移)加藤さんと山口くん
4週 The Golden Age Show

で「加藤さんと山口くん」は「(1・3・5土)19:00-19:30」ですよ、というのはひょっとすると初見殺しなのかもしれません。
白黒ページの最後は読者投稿「リスナーの主張」やプレゼントのお知らせ、「イチ推し番組・DJランキング」の応募券8枚などがあります。今号の「リスナーの主張」はいつにも増して個性的だなぁとラジオリスナーの幅の広さを感じます。

巻末カラーページはまず「FM改編NEWS」。全国44局のローカル番組の情報が詰め込まれています。Date fmからは午前ワイド「Morning Brush」がブラッシュアップというかワンランクアップされたという話題を。その横にはFM山形ティーナ・カリーナさんが番組を持ったことが書かれています。
そして最後は第3回「イチ推し番組DJランキング」結果発表。
毎号テーマを設けて次号で結果発表する形式に変更されています。昨秋号で設定されたテーマは「声優パーソナリティ部門」と「ワイド番組部門」(※朝・昼・夕方限定)の2つ。しかし特集の冒頭『投票数が圧倒的にワイド番組部門に偏った』ためワイド番組部門の上位にランクインした番組を中心にインタビュー取材をしたと説明されています。長く続いた声優ブーム、アニラジブームもそろそろ落ち着いてきたのかな。「ワイド番組部門」の上位5番組のパーソナリティのインタビュー記事が出ているのですが、須賀川市のコミュニティFM「ウルトラFM」の朝ワイド「サンライズすかがわ」(水曜)が2位に入っているのが面白いところです。
今回募集する新しいテーマは「女性パーソナリティ部門」と「新番組部門」(2022年10月以降スタートの番組)。今回は県域ラジオ局(コミュニティやインターネット除く)の番組限定のようです。

裏表紙は今号も「音響芸術専門学校」の広告が出ています。出稿ありがとうございます。
裏表紙をよくよく見ると、『定価1,430円(本体1,300円+税)』。
値上げになってる! 何かにつけて物価が上がっているご時世だからやむを得ないのか。私は紙質を昔のようなざら紙に戻してもよいのではと常々思っているのですが。今のつるつるした白黒のページって妙に光が反射して読みにくく感じるのです。お前の目がおかしいんだろ? まぁそうなんですけどね。
値段が上がった理由の一つ、別冊付録が今号も付いています。今回は前号に続き『ラジオ番組表+α』。
はじめに「超!A&G+」のタイムテーブルがあるんですけどね、目を疑いました。16からスタートしているのです。16って夕方4時放送開始?(平日の場合。土日は13時放送開始)。
超!A&G+配信時間変更のお知らせ(4月3日(月)16時〜) | 文化放送
とんでもない大幅な放送枠削減ではないですか。地上波のA&Gのゾーンの番組も載っていて、月-木の深夜1時台、2時台が今春に刷新されたのは「超!A&G+」の再放送枠を減らした分を地上波に移したのか、とかあれこれ思う春の日。なお、「超!A&G+」の聴き方については本誌の「イチ推し番組DJランキング」結果発表の「声優パーソナリティ部門」のコーナーに書いてあります。公式サイトでの説明はこちら。
超!A&G+視聴アプリをフルリニューアル! 全画面再生やバックグラウンド再生、通知予約に対応! | 文化放送
次のページはミュージックバードのコミュニティチャンネルのタイムテーブル。そのあと各地のコミュニティFM局の中から29局のタイムテーブルが掲載されています。今回宮城県の局は無かったのですが、東北地方では青森県田舎館村の「エフエムジャイゴウェーブ」、岩手県盛岡市の「ラヂオ・もりおか」、山形県米沢市の「エフエムNCV おきたまGO!」が掲載されています。おきたまGOといえばあのソラシドのお二人が番組を持っている局ですね。
あのソラシドってどのLCCだ? 違います、山形県住みます芸人でかつてTBCラジオ「スベル兄弟」2代目MCだったお笑いコンビのソラシドです。たまにNHK仙台「Nandary」にゲストで出ることもあるし、いつの間にか東日本放送で放送されなくなっていた山形放送・テレビ埼玉の「やまがた発!旅の見聞録」が「ワクワク!やまが旅」とリニューアルしてナビゲーターを務めていらっしゃるようです(BSよしもとで見られるようです)。また本坊元児さんはとろサーモンの村田さんと仙台放送でキャンプの番組をやってます。