いまさら「ラジオ番組表」2021秋号レビュー

2021秋号のレビューを書かないまま2022春号が発売されてしまいました。今更需要も無いと思いますが2021秋号についてごく簡単におさらいしておきます。2021年10月28日に発売されました。

クリックしても私には1円の収入にもならないのでご安心ください。書影ぐらい無いとレビュー感が無いので毎号貼り付けています。なお、2020秋号より新しいものはまだ在庫が残っているようです。
秋号ですので表紙の顔は慣例通り「好きなDJランキング」最多得票者。FM NACK5橋爪ももの生乾き放送』を担当されている歌手の橋爪ももさんです。

本誌の内容はほぼいつも通りです。
表紙裏のMBSラジオの広告のとなり、注目番組インタビューは月イチから毎週の放送に格上げになった『コウテイの銀蛾・流電音(ギガ・ルデオ)』を担当するお笑いコンビ・コウテイのお二人。
「番組改編トピックス」はニッポン放送文化放送FM東京JFNNHKラジオNIKKEIの全国ネットの番組について紹介されています。TBSラジオは…無い。ラジオ業界のニュースが2件載っていて、ひとつは「ラジオ佐賀が長崎と同一編成に」。radiko配信のためなのだけど、これまで民放AM局の配信が全国で唯一無かった佐賀県長崎放送本局の放送が聴けることになったのだそうです。これを機にラジオ佐賀と長崎の本局の別編成が一切なくなってしまったのです。今号では長崎と佐賀の番組表が載っているのですが、次号(2022春号)以降は『同一タイムテーブルで対応する予定だ』と明記されています。気がつかなかった。2022春号を見て私はラジオ佐賀が載っていないことに驚くことになります。もう一つのニュースは「V-Low帯活用の動き」。失敗に終わったFM東京系の「i-dio」に使うことにしていた周波数帯を今後何に使おうか総務省で議論されているというお話。これに関しては拙blogより詳しく書いているblogもいくつもありますし(個人ブログでもNHK文研でも)興味のある方は探して読んでみてください。そういえば最近FM東京の経営陣が当時の経営陣を訴えたなんてニュースも出ていましたね。
そのあとは「AM改編NEWS」(東北放送からは金曜の「en∞Voyageフライデー」と「ラジオな気分フライデー2」でフリーアナウンサーの石川太郎さんが6時間半をぶっ続けでしゃべり倒すと紹介されています。)があって、「第14回好きなDJランキング」の結果発表が今回は巻末ではなく前半部分に掲載されています。
で目次から白黒ページになりまして、本文である「日本全国103局最新タイムテーブル」となります。民放AMがラジオ佐賀を含めて48、NHK第1、第2、NHK-FM、民放FM51、ラジオNIKKEIで計103です。
その次のページ、AFN TOKYOのおおよそのタイムテーブルから巻末データ部分になります。海外日本語放送スケジュール、全国338局コミュニティFMリスト、最新版全国放送局周波数リスト、全国AM番組ネット局一覧表(下段の「番組INFOEMATION」では東北放送にネットされている「ukkaり娘の浮かれでぃお」や2022年春から東北放送にもネットを開始した「身近なことからSDGs」の新番組にちょいちょいこの枠で登場する番組制作会社制作の地方局向けラジオ番組が紹介されています)、50音別タレントINDEX。
白黒ページの最後は恒例の投稿「リスナーの主張」。そうだそうだ、と思うことばかり。ここで「Radio-Mania WEB」開設準備中というお知らせが出ていました。いつだったか「三才ブックス・ラジオ班」のTwitterを覗いてみたら「ラジオマニア.net」に名前が変わっていて驚いたのですが、2022年1月に三才ブックスのラジオ誌に載っているような情報や各ラジオ局の番組情報などを集めたwebサイトが開設されました。
巻末カラーページ。まずは「FM改編NEWS」。Date fmの情報は無し。お隣のふくしまFMからはあの野呂佳代さんが番組を持ったことが紹介されています。そのあとは「第14回好きなDJランキング」の得票上位者のインタビュー。私の遅筆のせいで本稿は2022年5月になってから書いているのですが、先日「しゃべくり007」で秋田を代表する美人アナウンサーとして紹介されていた相場詩織さんがFM部門の2位に入っていてインタビューが載っています。秋田県に関してはAM部門の3位に秋田放送の鴨下望美アナが入っており、秋田県の活躍が光る回となりました。

実は長年続いてきた「好きなDJランキング」は今回が最終回でした。最後のページに「DJランキングが変わる! 第1回イチ推し番組DJランキング始動!!」とリニューアルのお知らせが出ています。第1回はアナウンサー部門、女性アイドル部門、コミュニティFM部門の3カテゴリーで募集するすること、応募の決まりごと、これまでとの変更点が載っていたのですが、この変更点をきちんと読んでいなかったことに2022春号を買って読んでから気がつきました。これまでは秋号から翌年の秋まで1年間かけて募集をしていたのですが、今回からは募集期間は半年間、次号で結果発表。半年後は別の部門を設けて募集することになったのでした。つまり毎号発売されるたびに募集する部門が変わるのでその都度本誌から投票券を切り取ってはがきに貼って投票しなければならないのです。また、これまで1冊につき10枚あった投票券が8枚に減りました。集計作業が大変だというスタッフのツイートを見たことがあるのでこれは仕方が無いことだと思います。
裏表紙は今回も音響芸術専門学校の広告が出ています。出稿ありがとうございます。

最後に、もはや恒例となった別冊付録。今回は『全国おすすめ音楽番組ガイド』。ラジオの基本的な聞かれ方である勉強、仕事をしながらのながら聞き。その王道と言えるのが音楽番組です。AM・FM問わず時間帯順に音楽番組が掲載されています。
平日午前だったら山形放送「ミュージックブランチ」、平日お昼ならラジオ日本「加藤裕介の横浜ポップJ」、平日夕方ならDate fm「SOUND GENIC」。あれっ、「SOUND GENIC」って夕方のワイド番組じゃなかったっけ、いやあれは音楽番組です。平日夜だとJFN「A・O・R」とかニッポン放送オールナイトニッポンMUSIC10」のような全国ネットの番組も入ってきます。
もちろんワイド番組に限らず、月曜なら「坂本サトル ひとりの時間。」、火曜なら「カラーボトル竹森マサユキのがらくたパレード」、水曜なら「伊東洋平ボクラノウタ」(2021秋号の付録なので2021年秋の放送時間帯です。2022年春は「がらくたパレード」は月曜夕方、「ボクラノウタ」は日曜午前です)とミュージシャンがパーソナリティを務め弾き語りを披露するTBCラジオの番組も掲載されています。木曜の項には「福井弘文 音楽漂流記」が載っていました。福井さんが残り少ない健康寿命謳歌するためにこの春に終わってしまったのでした。TBCラジオのもうひとつのリクエスト番組「ロジャー大葉の愛してJ-POP天国」も日曜の項に載っています。青春時代の恋愛を思い出す手紙を読む番組になりかかっている気がしないでもありませんが。「ユメナカ」は載ってなかったけどあれはラーメン番組に分類されたのかな?
音楽番組はJ-POPやフォーク、ロックだけではありません。浅野彰信さんのDate fm「サンデークラシックス」をはじめとするクラシック音楽の番組や琉球音楽、民謡、民族音楽、ジャズ、オールディーズ、サウンドトラック、吹奏楽、アニソンetc. radikoプレミアムで全国のAM・FM局を探すと多様なジャンルの音楽番組に出会えることがわかります。なので検索機能を使えば本書は要らないとお思いの向きもありましょうが、製本してみることで同じ時間帯によその局ではそんなジャンルの番組をやってるのかと感慨に耽ることができます。