(再掲)Wind Climbing〜風にあそばれて〜

私みむめも、とうとう50の大台に乗ってしまいました。50にもなって何やってるんでしょうね。
ここからしばらく年末特集として自分語りをするにあたって必要な過去の拙blogのエントリを再掲していきます。
1回目は私の誕生日には欠かせない、奥井亜紀さんの「Wind Climbing〜風にあそばれて〜」が何故欠かせないものになったのかについて。
初出は2010/12/21 とあるのですが、実際に書いたのは本文にある通り年を越した2011年1月2日のようです。この当時から遅筆の傾向が出始めていたようです。
読み直して書き直したいところもあるのですが、手を入れてしまうと再掲する意味がなくなるので当時のエントリをそのまんま移します。
ただ、リンクは外しておきます。本稿を引用する元記事のほうに同じものへのリンクは貼っておくので。
(再掲ここから)


本当はそのblogのエントリを見つけてから私の誕生日までに書きたかったネタなのだけど、他のことにかまけているうちに年を越して1月2日になってしまいました。どうしても書きたいのでここに記しておきます。

奥井亜紀「3917-Thank you SEVENTEEN!」 | ラジオデイズ ((冒頭に述べた通り、再掲するにあたりリンクを外しています。))

私が奥井亜紀さんという歌手の存在を知ったのは、たぶん「スーパーSATマイルド」だと思うんだけどデビュー曲「銀のスプーンで」のキャンペーンでテレビに出ているのを見た時で、そのときは単に私と同い年の新人歌手さんなのねぐらいの認識でした。
しばらくして「魔法陣グルグル」が始まります。社会人なりたてのガキンチョだった私はほどなくその独特の世界観にはまり、私にとって大事なアニメ番組になりました。そのエンディングテーマ曲が奥井亜紀さんの「Wind Climbing 〜風にあそばれて〜」です。ここで流れていた歌詞はちょうど私の当時の状況や気持ちにぴったり合うもので、今もって私の大好きな曲の一つです。
このころFM仙台は24時間放送を開始することとなりました(それまでは午前3時放送終了)。まだ新聞にFM放送の週間番組表が載っていた時代でした。FM仙台のところに「3:00 まんたんMUSIC」と書いてあるのを見て、音楽番組だろうかと(社会人で仕事もあるのに)ためしに3時にFMを聞いてみると、関西弁の人懐っこい感じの女の子がしゃべっていました。奥井亜紀さんでした。仕事に差し支えるので(だって放送時間が深夜3時から朝6時までだもの)、もともとFMを聞く習慣がなかったこともあってはじめのうちはそんなに聞いていなかったのですが、そのうち仕事に差し支えても聴くようになっていきました。
で、あるとき「Wind Climbing 〜風にあそばれて〜」をフルで聞く機会に出会いました。あれっグルグルで流れてたのと違う。そう、グルグルで流れてたのは2番と最後のサビの繰り返し部分だったのです。今になって思えばアンパンマン方式ですね。どう考えても子供向けのアニメであるアンパンマンのオープニング曲は一番の歌いだしが「♪何のために生まれて何をして生きるのか」ですからね。二番のテレビで流れる「♪何が君の幸せ? 何をして喜ぶ?」でもかなり難しいことを問いかけてるなと思いますが。Wind Climbingもこれと同じくらい哲学的な一番の歌いだしだったのです。「♪誕生日を迎える度に何を祝うのかがずっと謎だった」そして「年を経ることに後悔と一日が過ぎてゆく恐怖を感じた♪」と続くのです。
たしかに誕生日は家族から祝ってもらえるし自分が生まれた日なのだからめでたいのだろうぐらいに思ってはいたのですが、改めて何を祝うのかと問われると、わからない。ましてや日々後悔はしているものの時間の経過に恐怖を感じるなんて。どうにもならないと思いつつも何とかなるかもと思っているおめでたい人間だからかもしれないけど。
それでおめでたいまま39歳になろうかという時に、上記のblogのエントリを目にしたのでした。

あなたがもし、シンガーソングライターを目指していて、念願かなってメジャーデビューを果たしたとします。無事ファーストアルバムもでき、ファーストシングルが全国のラジオ局でヘビーローテーションになったりもしました。上々の滑り出しです。レコード会社は、次の一手として、タイアップを模索しました。そして、アニメーションの主題歌の話が届きました。ターゲットは小さい子。あなたはどうする?

私なら悩みます。自分の伝えたいことを歌にして届けたい、そんな自分の気持ちが子供に伝わるわけはない。しかもアニメのイメージがついたらどうするんだ?

また、大抵は、デビュー前に書いていた曲の集大成がファーストアルバムです。二枚目からが表現者としての力量発揮です。正直ストックしていた曲たちはファーストアルバムにおさめたか、レコード会社のスタッフにダメしされているかです。曲作りに悩むタイミングです。

私の知っているシンガーソングライターは、その提案に応え、曲を書きました(喜んでか悩んでかは聞いていないのでわからないのですが)。「自分が小さいとき、どんなことを考えていて悩んでいたか。ガキンチョに自分が伝えたいことをうたにしてみよう」

こんなに長く引用して大丈夫かな。一部だけ切り取ったのでは伝わらない気がするのでごっそり引用させてもらいます。
実は初見のときちょっとカチンと来ました。なんだかアニメが程度の低いものに思われているような気がして。そんなアニメを喜んで観ていた自分がガキ呼ばわりされているようで(もちろん私は精神的にはかなりのガキなのですが、それは棚に上げて)。
でも冷静に考えると主題は創作者の苦悩です。商業的にシンガーソングライターを続けていくには聞いてくれる対象のことを考えそれに合わせた曲作りをしなければならないのですよね。のんきに浮かんできた詞と曲を歌っているわけではないんですよね。当たり前なのだろうけどそんなことが私にはわかっていない。だから改めてこのような文章として突きつけられるとびっくりしてしまう。
Wikipediaで奥井さんの項を見るとファーストアルバムを出してからグルグルが始まるまで間があるんですね。しかもそのグルグルで流れることになるWind Climbingはセカンドシングルなんだ。たしかに銀のスプーンでとWind Climbingは曲調がまるで違う。奥井さんはその間(半年ぐらいなのかな?)一生懸命悩んで考えたんだろうな。そのことを想うと、その結果世に出た曲が私の大好きな曲であることに、心からありがとう。という気持ちでいっぱいになります。
私はCDプレイヤーを持っていなかったこともあって(だったらプレイヤーごと買えばいいのだが)CDを買うことはなく音楽はエアチェック専門でした(これも今や死語ですね)。Wind Climbingですらそうです。今となってみればまんたんMUSICを聴いていたころに出していたアルバム、ボイスオブハレルヤを買っていればよかったと思うのですが、レコード会社を移籍している経緯もあるのでたぶん手に入らないでしょうね。まさに「♪見えなくなってしまったものは二度と戻らない」。
奥井さんの名前を聞く機会がなくなってしばらく経ったある日、文化放送で奥井さんがラジオ番組を持っていたことを知り、しかもTBCラジオがそれをネットすると知ったときは大変驚きました。拙blogの過去ログをひっくり返してみたら「(TBCラジオの編成を)信じてよいのでしょうか。」なんて書いていました。土曜深夜3時半にもかかわらず夜更かしな私はできるだけ聞いていたのですが、それとCDを買うこととはまた別のおはなしでした。ミュージシャンがラジオ番組を持つ究極の目的はCDを買ってもらうことなんですよね。これも能天気な私は知らなかった。「坂本サトルの素敵な日々」でサトルさんが力説していたのを聴いて、えっそうだったの、ってびっくりしたぐらいですもの。ミュージシャンだろうがアナウンサーだろうがラジオパーソナリティとしての一面しか見ない私は、ラジオをやってるミュージシャンからしたらよいお客さんではありません。
奥井さんがポケモンの新シリーズのエンディングテーマを担当すると知って驚いています。東日本放送で金曜の夕方にやっていたごく初期のころは見ていたんですけどね。あのころは裏番組が「愛の貧乏脱出大作戦」だったりしましてね、1997年ごろのことらしい。今や土曜朝の放送なので起きられなくて見られません。世間的には奥井さんはアニメ歌手なんですかね。クレヨンしんちゃんもやったし宮城県では放送されなかったと思うけどガンダムもやったし。アニメ歌手と言われると同じ奥井でも別の人(亜紀さんじゃなくて雅美さん)じゃないかと思ったりしますが。
それはさておき、今もなお音楽を紡ぎだしている奥井さんの努力を考えると、私も30代最後の1年は何かに努力をしなければいけないと思います。とりあえずは仕事と家事から。仕事は努力しているつもりだけど一時解雇されるくらいだから客観的にはまだまだなわけだから。家事はずぼらの限りを尽くしてきたけどそろそろ妹に頼ることができなくなりそうだから自分でやらなくちゃいけないし。


(再掲ここまで)
私が取り上げたブログのブログ主さんからのコメントが付いているのですが、割愛します。これも移したほうがいいのかなと悩むところではあるのですが。