こんな合理化はイヤだ

昨夜もまぁ大きな地震がありまして。仕事中だったのですが津波注意報が出たので念のため仕事をやめて避難。避難所で暇つぶしにネットを見ていました。
NHK仙台のホームページを覗いてみると、お昼前の東北6県向け情報番組「もりすた!」MCの村田奈央キャスターと元「てれまさむね」キャスターの真下貴アナのお別れの挨拶が出ていました。「もりすた!」は選抜高校野球でしばらく春休みなので3月18日が最後だったのかな。村田さんは5年、真下アナは4年の在籍だったそうです。「ゴジだっちゃ!」の番組ブログを眺めると、相撲中断前の最後の3月12日の放送は真下アナがゲストだったのですね。真下アナは4月から「ゴジだっちゃ!」の直後の「Nらじ」18時台を担当するので声は引き続き聴くことができます。「もりすた!」は誰がやるんだろう…?
さて、「ゴジだっちゃ!」の番組ブログを読み進めていくと、
『新年度のゴジだっちゃ!は、3月29日(月)から。岩手・宮城・福島の3県での放送が始まります。』
なんですと?!
NHK福島「こでらんに5」のホームページを見ると、3月12日が最終回だった。ただし、来年度から
『こでらんに5next』
としてリニューアルされるそうで、放送枠は木曜と金曜の16:05から約2時間ということなのだそうです。
「こでらんに5」は2016年4月にスタートしたバラエティ番組。初代のパーソナリティは「なとりさいがいエフエム」出身の北村有紗さんでした。フリーアナになって今どうしているのだろうとググってみたら、2020年1月からNHK水戸局のキャスターになっていました。
「こでらんに5」のWikipediaからたどると、この番組ができる前に放送されていた福島ローカルのラジオ番組「福島のお耳に ふくみみラジオ」は2013年は木曜17時台、2014-15年は木・金17時台の放送だったそうなので元の枠に戻るという考え方もできるかと思います。
NHK盛岡「まじぇ5時」のホームページも見てみると、こちらも3月12日が最終回でした。2014年4月から7年間放送されたそうです。出演者の顔写真がいっぱいです。月イチの出演者が多い番組なのかな、2月半ばに番組の終了が発表され、お別れの挨拶が何人も並んでいます。こちらは後続のローカル番組の予定はあるのだろうか。4月以降について触れた記述は見当たりません。
NHK仙台「ゴジだっちゃ!」は震災を受けて2012年4月にスタートした宮城ローカルのラジオ番組です。2018年からは木曜日の放送が「にっぽん列島夕方ラジオ」の枠で全国放送になることが多くなりました。偶然ですが今年の3月11日は木曜日でして全国的に2時間特番になったようです。こういう事情かどうか知りませんが、曜日別のパートナーが木曜だけ多くなっています。
どうやら少なくとも月火水は3県ネット、木金は宮城ローカルなのか宮城岩手の2県ネットなのか。全国ネットは引き続き木曜なのだろうか、火曜か水曜に替わったりしないのか。だとしたら担当曜日やコーナーの移動は無いのか。裏番組のTBCラジオ「シロクジTUNE」すらradikoタイムフリーで後追いで聴いている私には情報がありません。
どうして被災3県と言われる宮城、福島、岩手で夕方に帯のローカル番組をやっているのか。Wikipediaに「まじぇ5時」のページは無いのだけど、「こでらんに5」の前身番組「福島のお耳に ふくみみラジオ」のページには『東日本大震災でラジオの重要性が見直され、NHK福島放送局は普段からラジオを聴く習慣を身につけてもらう取り組みを始めた。』とあり、「ゴジだっちゃ!」のページには『東日本大震災は、手軽に聞けるアナログラジオの重要性を改めて認識させた。そこでNHK仙台は、震災の教訓を踏まえ普段からラジオを聴く習慣を身につけさせようと、(中略)、平日夕方の17時台に帯で地域向けの情報番組を始めることを決め』たとあります。3局とも地元ゆかりの出演者が毎日出ている番組を日ごろから聞いてもらえるようにすることが防災に役立つという発想だったのではなかったのか。
それがくしくも震災から10年という節目で3県ブロックネットになる。岐阜とか三重とかの方からウチはいつだって3県ネットだと言われるかもしれない。まぁそちらには県域AMラジオがそもそも無いので仕方がない部分はあります。設備があって理念があって始めたのにそれを縮小するとしたら、その理由は聴取率が取れないか継続するだけの予算が取れないかのどちらかです。聴取率調査なんてやってるのかどうかすらわからない現状、(一時期Date fmTBCラジオ聴取率がトップだなんて言っていた時期があったけど今はどちらの局も聴取率の話題は出てこない)なので予算を減らす、合理化が理由だと言ってよいでしょう。
NHKは受信料の回収に躍起になっている。内閣や自民党のほうから受信料の値下げ要求がひっきりなし。予算は確保しているというが渋谷の放送センターの建て替え計画が始まっている。働き方改革とやらのせいか何だか知らないが土日祝日のローカルニュースは東北6県ネット(Wikipediaは一部時間帯で福島ローカルの枠があるという)。収入が減るかもしれず支出を減らしたいとなれば、削りやすいところから支出を減らす合理化がまず行われる。
地上波テレビの受信料は総合テレビ、教育テレビ、ラジオ第一、ラジオ第二、FMの5波に使われる。5つは多すぎる、減らせ。いずれラジオ第二は無くなるのだろう。「ラジオ深夜便」のみならずラジオ第一とFMで同じ番組が放送される枠も増えている。FMはこの春から夕方の生番組が再放送枠になる。東京から全国放送される番組ですら縮小が進んでいるのだから、地方局の番組も制作は縮小されていくのは当然の流れなのだろう。
ラジオ第一の平日17時台はいつの間にか拠点放送局制作のブロックネット化が進んでいて、そういえば拠点放送局なんて言う名称変更も行われたりもしてNHK仙台局も正式名称は仙台拠点放送局になっている、全国ネットだけではない地域の情報を届けるというのは良いことだと思うのだけど、東北地方でそれを6県ネットは各局別の番組にしているのは面積が広いこともあるかもしれないけど震災の教訓として県単位の情報を届けることが大事ということだったはず。今回の「ゴジだっちゃ!」3県ネットは果たして福島や岩手のリスナーにとって良いことなのだろうか。
なお、NHKの東北6県ネット番組にはラジオ第一の「民謡をどうぞ」(「武内陶子のごごカフェ」金曜12時台を差し替え、山形局はローカル番組のためラジオ第一での放送は無し。再放送はFM「邦楽のひととき」木曜再放送を差し替え、6県ネット)とFMの「MONKEY MAJIKのオンバク」(「夜のプレイリスト」月曜再放送を差し替え)がありました。その「MONKEY MAJIKのオンバク」もこのエントリを書き上げるのに時間がかかっている間に3月23日に最終回になってしまいました。7年間続いたのですね。MONKEY MAJIKのみなさんもTBCテレビ「ぼんやり~ぬTV」を見ていると蜂蜜を作ったりワインを作ったりと忙しいご様子ですが、(番組ホームページを見る)、バクコメも出てたのか。


そして、3月22日にはNHK仙台放送局から新年度のキャスター紹介のpdfが発表されました。
テレビの夕方のニュース「てれまさむね」のメインキャスターが打越裕樹アナから岩野吉樹アナに変更になるようです。2年交代の慣例が破られることになりますが一体何かあったのでしょうか。岩間瞳キャスターは引き続き担当されるようです。
昼前の6県ネットの情報番組「もりすた!」は、土曜午前の6県ネットのトーク番組「定禅寺しゃべり亭」を担当している猪股真衣キャスターと「てれまさむね」から異動になる内藤美穂キャスターの2人が担当するようです。
内藤キャスターの後任として「てれまさむね」には盛岡局の佐々木成美キャスターが異動してくるようです。盛岡局のキャスターページを見ると石巻の出身の方だそうです。このほか、朝のニュース「おはよう宮城」伊藤友美キャスターは継続で長崎局から異動してくる上田悠華子キャスターと京都局から異動してくる矢澤剛気象予報士が加わるようです。ということは、関口元朝気象予報士と谷崎すずなキャスターが仙台局を去ることになるのかな。
で、「ゴジだっちゃ!」ですが、キャスター陣は不動。放送時間も変更なし。ネット局が
『月曜~水曜→宮城・岩手・福島
 木曜・金曜→宮城・岩手 
 ※第2・4 水曜は 除く岩手』
と発表されています。ということは第2・第4水曜の月2回だけ岩手ローカルの番組が放送されるのかもしれません。


3月21日のうちに書き上げるはずだったのに23日になってしまった。23日になってTBCラジオの春の改編が見えてきましたが、それは全容がわかってから別エントリにします。