東北映画制作の合併公告が発表されました

2月27日の河北新報朝刊社会面に次のような広告、いや公告が出ていました。書き写しておきます。


合併公告
 左記会社は合併して甲は乙に権利義務全部を継承して存続し乙は解散することにいたしました。
 効力発生日は令和三年四月一日であり、両社の株主総会の承認決議は令和三年三月二十四日を予定しております。
 この合併に対し異議のある債権者は、本公告掲載の翌日から一箇月以内にお申し出ください。
 この合併に対し反対の株主は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までに書面によりその旨をお申し出ください。
 なお、最終賃借対照表の開示状況は次のとおりです。
 (甲)掲載紙 官報
    掲載の日付 令和三年二月二十六日
    掲載頁   一二五頁(号外第四三号)
 (乙)掲載紙 官報
    掲載の日付 令和三年二月二十六日
    掲載頁   一二五頁(号外第四三号)
 令和三年二月二十七日
 

  宮城県仙台市青葉区本町二丁目三番一〇号
(甲)株式会社ティー・ビー・シー・ビジョン
        代表取締役  佐 藤 周 一
 宮城県仙台市太白区八木山香澄町二六番一号
(乙)東北映画制作株式会社
        代表取締役  佐々木 一則
 
※『この合併に対し反対の株主は』という文言がありますが、甲、乙とも株主は東北放送株式会社、株式会社河北新報社の2社のみであり、両社の合意がなければ合併の話し合いなんてできやしないはずなので現実的には意味がない形式的なものなのかなという気がします。ちなみに

※官報(令和三年二月二十六日付号外第四三号の一二五頁)に載っている貸借対照表は以下の通りです。日付(令和3年2月26日)と会社名(住所、代表取締役名含む)は省略します。いずれも令和2年3月31日現在、金額の単位は千円です。

甲の貸借対照表の要旨

科目 金額 科目 金額
流動資産 144,881 流動負債 53,620
固定資産 91,820 固定負債 11,679
 有形固定資産 29,614 株主資本 170,375
 無形固定資産 1,908  資本金 26,000
 投資その他の資産 60,299  利益剰余金 144,375
    利益準備金 5,614
    その他利益剰余金 138,761
    (うち当期純損失 (8,013)
  評価・換算差額等 1,027
   その他有価証券評価差額金 1,027
資産合計 236,701 負債・純資産合計 236,701

乙の貸借対照表の要旨

科目 金額 科目 金額
流動資産 35,201 流動負債 11,539
固定資産  732 固定負債 7,689
 有形固定資産  436 株主資本 16,706
 無形固定資産  296  資本金 85,000
   利益剰余金 △68,294
    利益準備金 8,560
    その他利益剰余金 △76,854
    (うち当期純損失 (7,422)
資産合計 35,933 負債・純資産合計 35,933

※官報には合併公告と上記2つの貸借対照表が載っています。自分なりに打ち間違いのないことの確認はしたつもりですが、正式なものを知りたい方は拙blogの記述で満足せず必ず官報で確認してください。
※表の数字が左寄せで読みにくいのははてな記法による表組を用いたためで仕様です。ごめんなさい。


財務諸表の読み方がわからない社会常識のない恥ずかしい私なのですが、両社は昨年度赤字決算だったということですよね。東北映画制作の利益剰余金が△というのは負債が多いということなのでしょうか?
ところで合併後の社名なのですが、2月25日の河北新報経済面に東北放送株式会社の人事異動の記事が載りました。

藤沢、植村両氏を非常勤取締役に 東北放送

 東北放送は24日の取締役会で、藤沢智子、植村裕両取締役を非常勤取締役・参与とする役員人事を決めた。
 また、4月1日付でラジオ局の編成業務部と進行部を統合し編成業務部に、テレビ局の業務部とコンテンツビジネス部を統合し業務推進部に、東京支社のラジオ部とテレビ部を統合し営業部にする組織改編を行う。番組審議会事務局はテレビ局に移管する。

 ◇東北放送人事(4月1日)報道制作局担当(テレビ局担当)常務技術局・労務・関連事業担当氏家悟▽東京支社長・東京支社総務部長委嘱を解きラジオ局・テレビ局・番組審議会担当 取締役東京支社・大阪支社担当岩城彰▽総務局長委嘱を解き営業局・事業局担当 取締役総務局担当本郷浩尚
 (以下略)

取締役でない社員の異動は省略しますが、「Nスタみやぎ」で記者として出ていた見覚えのある名前がいくつか見えます。元アナウンサーの田沼佳之さんは東京支社報道部長になっています。過去に酒気帯び運転で逮捕された方の名前もあります。テレビ局の業務部が業務推進部に組織改編するため辞令を出す必要があったのでしょうが、おかげで名前を見つけてしまいました。きちんとした役付きであることに罪を憎んで人を憎まずの精神をみます。
営業部に異動になっていた覚えがある元アナウンサーの大井健郎さんは『彼』の元職でもある報道制作局スポーツ部専任部長になっていたのですね、そこから総務部専任部長河北ランド出向と発表されています。河北ランドと言えば富谷市にあるゴルフ場です。東北放送は東京中央銀行ではないので出向したからと言って本社から追い出されるわけではありません。大井さんのように出向と書かれている方が何人かいらっしゃるのですが、その中に『tbc Az出向』というアルファベットが目を引きます。たぶんこれがtbcビジョンと東北映画制作が合併し発足する新会社の社名と思われます。まだtbcビジョンのwebサイトにそういう発表は出ていませんが。