そらのレストラン

本格的な寒波がやって来た今日、折よく仕事のシフトが休みだったので洋ちゃんの映画を見に行ってきました。洋ちゃんって大泉洋さんです。
映画を見たらその感想をこのブログに残すことにしているのですが、実は昨年「焼肉ドラゴン」が絶賛上映中だったときに「恋は雨上がりのように」を観たことを書いていませんでした。今日だって「こんな夜更けにバナナかよ」が絶賛上映中だというのに、私が観たのはそちらではなく「そらのレストラン」です。同時期に主演作品が2作公開されているって、配給会社が違うとはいえすごいなぁ。
「そらのレストラン」は洋ちゃんの所属事務所CREATIVE OFFICE CUEが北海道を舞台に北海道の食をテーマに製作する北海道映画の第3弾です。第1作「しあわせのパン」ではオーベルジュを営みパンを作り、第2作「ぶどうのなみだ」ではブドウを育てワインづくりに挑んだ洋ちゃん。今作では乳牛を育てチーズ作りに挑戦します。「しあわせのパン」では原田知世さんと夫婦、「ぶどうのなみだ」では安藤裕子さんと結ばれる果報者の洋ちゃん。今作では本上まなみさんと夫婦です。何となくヒロインに共通性があるような無いような。
海の見える牧場の写真を持って吹雪の中を洋ちゃんの牧場にやってくるほんじょさん、という冒頭部分を見て今作もファンタジーなのかなと思ったのですが、観ているうちに今作は前2作とはちょっと感じが違うかなと思うようになっていきました。いやファンタジーの部分はあるんです。UFOが来るらしいんです。北海道でUFOと言えば連続ドラマの「北の国から」の最終回もUFOの話でした。北海道には来るんですかね。
前2作と違う気がするのは監督・脚本が代わったからかもしれませんが、私に演劇論は分かりません。ご近所の農家や漁師らのご近所さんというよりはチームの絆というところが前2作との違いかな。映画の公式サイトによるとモデルになった人たちがいるそうで、それも前2作と違うところ。
チーズ作りの師匠が急逝したところから洋ちゃんはおかしくなっていきます。しかしチームのみんなのサポートがあり洋ちゃん自身にも気づきがあって、チームのそれぞれの生産物を用いた「そらのレストラン」のオープンにこぎつけます。めでたしめでたし。
そうじゃなくて、自分の仕事を一生懸命やるってことです。そのうち都会から一流のシェフがふらりとやって来て食材の魅力に気付いてくれることもあるかもしれません。まぁ洋ちゃんは一生懸命やっても思うようなものができずドツボにはまっていくわけですが、それでも牛を売り払って牧場を畳もうだなんてくさらずに真摯に向き合うことで自分なりの成果が出せるようになります。私も地道に頑張っていきます。
ひとつだけ謎として残ったのは、海の見える牧場へのあこがれだけでやって来たと思われるほんじょさんが、洋ちゃんと結婚してしまい可愛い娘さんもでき洋ちゃんをしっかり支えている点なのですが、そこを深掘りすると上映時間が長くなるか。まぁ洋ちゃんに人間的魅力があったということにしておこう。


余談をいくつか。まずは出演者編。共演にドラマ「黄金の豚」の”ダブルパー"コンビ・岡田将生さんがいましたが、本作ではくるくるパーマをいじられることはありませんでした。そういうお話じゃないですからね。岡田君とドラマ「不便な便利屋」を作った鈴井貴之さんも本作にチラッと出ています。本作の監督、深川栄洋さんと洋ちゃんは「トワイライト ささらさや」という作品でタッグを組んだことがあると知りググってみたら、洋ちゃんがガッキーの旦那さんだと? 何てうやまらしいと思ったが洋ちゃんは交通事故で亡くなっているらしい。製作委員会にミヤギテレビも入っているようなのだけど知らんかった。
次にMOVIX編。長町じゃなくて利府に行ったのだけど、何年ぶりだろう。Date fmのタイムテーブルを取りに行ったことはあるのだけど(今回は置いてなかった)、映画はしばらく見ていない。過去ログを振り返ると「しあわせのパン」が利府でしかやっていないと書いてあったので、たぶん「ぶどうのなみだ」も利府でしかやってなかったのだろう(「ぶどうのなみだ」の感想は残してなかったので推測)。とするとたぶん4年ぶり。本作はTOHOシネマズ仙台でもやってると公式サイトには出ているのだけど河北新報に毎日掲載される上映ガイドには何故かTOHOシネマズは載らないので詳細は分からない。まぁ利府には鈴井さんの「銀のエンゼル」(もう14年前の映画なんだな、主演は今作のキーパーソンでもある小日向文世さん)の舞台挨拶を見に行ったこともあり、OFFICE CUEなら利府という感じもあります。
それで久しぶりの利府だったのですが、受付の横に自動券売機が4台。去年「恋は雨上がりのように」を見に行った109シネマズ富谷で初めて見て面食らったのだけど、自分で画面を見ながら座席の画面をタッチしてチケットが出てくるのね。結構並んでた割りには意外と待たずに自分の番になったので、有人窓口に並ぶより効率的なんだろうなと思いました。MOVIXは会員登録しているのだから自宅でネットで同じことができるんだし面食らう必要は無いんですけどね。
あっ、「恋は雨上がりのように」に触れてなかったですね。ファミレスでバイトしてる女子高生がうだつの上がらない店長に恋してしまうお話です。その女子高生に猛アタックされる独身40男が洋ちゃん。一瞬どこのエロ小説だと思うわけですが洋ちゃんは常識人でしてどんなに迫られても犯罪になるようなことは一切しなかったのでした。主人公のJK役の小松菜奈ちゃんが怖かったというのが印象に残っています。
せっかく利府に行ったので、「パンセ」に行ってチーズがたっぷりかかったパンとピザを食べてきました。洋ちゃんの造ったチーズじゃないけどね。以前拙blogで紹介した「タカトシ温水の路線バスの旅」のタカアンドトシ温水洋一さん、真琴つばささんのサイン色紙が飾ってあるのを見ながらおいしくいただきました。