レイドバック・センダイ

あれは11月6日のこと。夜勤の帰りにぢゅんごさんの「en∞Voyage」を聴いていたら、ゲストにブラキムラさん。「ブラタモリ」の仙台の回にタモリさんの案内をしたことでブラキムラというニックネームが付いた方です。本名は木村さんといいます。たしか元は文化財の専門家だったかと思います。金港堂本店2階の床に仙台の江戸時代の地図を貼って寝っ転がりながら見られるという企画をやっているという話をしていました。元禄時代仙台城下街の地図でその大きさが6m×5mって言ってたかな。仙台市博物館の倉庫にある実物を大きな紙4枚に原寸大コピーして貼り合わせたのだそうです。そして今日の夕方にブラキムラさんの講演も催されると。
さすがに夕方は家に帰っていなければならないので講演は聴きに行けない。でも地図の展示が明日までと言われるとそれは観に行きたいと思いました。
家に着いて早速ググると、郷土資料とかを手掛けている会社なのかな、「風の時編集部」というところが関わっているようで、去年催された企画だったようです。たぶんそれが好評で今年もとなったのでしょう。そちらのサイトを眺めていると、なぜか林朝子アナのツイートが。林ちゃんも行ってきたようです。東北放送のwebサイトのアナウンサーページにも写真が出ています。改めて「風の時編集部」さんのサイトをよくよく見ると、ブラキムラさんやぢゅんごさんと林ちゃんが一緒に写っている写真が。なぜに林ちゃんとぢゅんごさん? まぁそれは置いといて、一夜明けて“あわついいなの日”の11月7日。その地図を見に行ってきました。
かつて学習参考書と漫画や絵本の売り場だった金港堂の2階に何年ぶりかで上がりました。あぁこれか。床一面に地図が広がっている。これは隅から隅まで見ようと思ったら寝っ転がるしかない。(この企画のタイトルになっている「レイドバック」とは「横たわる」という意味だそうで、仙台弁で言えば「ぬだばる」。ぬだばっで地図ば見んのっしゃ。)
仙台城下街の町割りの基本線である芭蕉の辻、奥州街道(今で言う国分町通・青葉神社通りなど)とそれに直交する大町の通り(今で言う中央通り・名掛丁通)などに線を引いてあるので、それを頼りにあぁこの辺りはああだったんだなと思いながら楽しめます。武家屋敷にはお侍さんの名前が入っているので今この公園があるところは元がお屋敷だったのねみたいなことも分かります。さすがに私は寝っ転がりはしませんでしたが地図の上をグルグル歩いて仙台の町を見て回りました。
壁には懐かしの仙台の写真。ほとんど私が生まれる前なので実物を知らない。それに古地図。先日NHK仙台放送局開局当時の所在地を調べる参考にした昭和3年仙台市の地図もありました。ただこれは非売品だそうで、残念。江戸時代の地図から江戸時代の終わりごろの地図からいろいろありまして、こういうのを見ているのは楽しいものです。


実は寝っ転がって見られる地図の公開は13時からと聞いていたので、それまで時間つぶしを兼ねて仙台市博物館に行っていました。特別展「戊辰戦争150年」をじっくり見ていたらあっという間に時が過ぎてしまいました。それはそれとして、常設展のほうに仙台藩の領内を表したものすごくでかい地図が展示してあります。双眼鏡が置いてあってこれで見てくださいというレベルの大きさなのですが、これも床に広げてあれば仙台藩の領内を歩いて回れるのになぁと思ったり。
そんなふうに応用が利く企画だと思いますので(既に他県で似たような企画が催されているのかどうか知りませんが)歴史のある町ならどこでもマネしてみるといいと思います。