探偵はBARにいる3

本日上映開始の「探偵はBARにいる3」を見に遠出してきました。
はっ? 「探偵はBARにいる3」は昨年の映画の日(12月1日)公開で、宮城県では昨日1月19日で全館上映を終了したぞ。洋ちゃんから洋ちゃん自身、洋ちゃんの助手役の松田龍平さん、本作のヒロインの北川景子さんの3人が日本アカデミー賞の主演男優、助演男優、、助演女優賞をそれぞれ獲ったことが発表されてもいます。
私ときたら、いつかそのうち見に行こうと思っているうちに時は過ぎていき、とうとう見る機会を逸してしまったのでした。しかし、宮城県外ならどうだろう。一縷の望みを持って検索して見ると「一関シネプラザ1・2」という映画館が引っ掛かりました。もちろん盛岡の映画館では上映され続けているのでしょうが、一関の映画館では1月20日上映開始だといいます。しかも1日2回。であれば昼の上映に合わせて家を出ればいいドライブになります。
ウチのそばにある名取中央スマートICから一関ICまで約100km、ETC割引で片道1850円(軽自動車)。これだけで映画1本見られるじゃねーか。というツッコミに耳をふさぎ、約1時間半のドライブ。一関の中心部、通りから1本入ったところに映画館が入る建物はありました。手前にジャズ喫茶らしき建物があり(あとでググってみたら日本一の名店なんだそうですね)奥に一関一高がある閑静な雰囲気の立地です。近所に「文映」という名前のマンションがあったのですが、後で調べたら昔は映画館だった場所みたいです。その近くに無料駐車場があるので車を停め目的地に向かいます。
建物の2階に上がると入口があります。館内は仙台で喩えると桜井薬局セントラルホールのような、古くから地道に営業を続けてきたんだろうなという雰囲気があります。かなり昔の写真が飾ってあったりもします。シネプラザ1・2というくらいですからスクリーンは2つあります。椅子がジグザグに配置されていて、前の人の頭が邪魔で見えないってことが無いように配慮されているのねと感心しました。でも今上映回のお客さんは10人ぐらいだったかな。
映画本編ですが、彼女が行方不明だという男の子からの依頼で人探しをするのだけど、ヤクザ絡みの面倒な案件だと気づいたときには手遅れで、今回も洋ちゃん演じる探偵はひどい目に遭いながら背景にある事件に首を突っ込んでいきます。
今回、監督が「相棒」など東映作品を手掛けている橋本一さんからNHKで「サラリーマンNEO」を作った吉田照幸さんに代わりました。吉田さんNHK辞めたのかと思ったのですが、子会社のNHKエンタープライスに異動になったんだそうで。東野圭吾さん作の「疾風ロンド」でも監督を務めていますので本作が監督3作目(1作目は「サラリーマンNEO 劇場版(笑)」)。
そのせいかな、エロいシーンは冒頭のホステスさんがおっぱいを揉まれる事件程度で、前作の洋ちゃんとゆまちんのベッドシーンみたいなものは全くありませんでした。行きつけの喫茶店のウェイトレス役の安藤玉恵さんもエロさは抑えめだったし。Wikipediaによると本作では前作までの「PG12」指定が外れたのだそうです。もちろんヤクザの内部で殺し合いのシーンはあるのですがそれほど残虐性は高くないと判断されたのでしょう。そうは言ってもヤクザ(リリー・フランキーさんだったのね)はひどい奴です。
本作のヒロイン、北川景子さんは人探しの過程で出会ったモデル事務所のオーナー。しかし洋ちゃんは過去に一度会ったことがあってその時との変わり様から気になるところがあったようです。まぁ確かに悲しい物語なんですけどね。1作目のヒロイン・小雪さんのように壮絶な最期を飾るのかと一瞬よぎったのですが、死ぬ(殺される)前に逮捕される形で死なずに済みました。刑務所暮らしは長くなるでしょうからその後どんな余生を送るのかは知るべくもありませんが、死ななくてよかったのでしょう。「命を燃やすもの」というテーマは分かったような分からないような。本人にしか分からないものなので私が分からなくてもいいんだろうな。人の役には立ったんだろうし。
スタッフロールを見ていて気になった名前。ひとりは「副社」とかつて呼ばれていた、洋ちゃんの所属事務所の現在の社長さん。名字が鈴井ではなくなっていて、離婚して結婚前の名字になったんだなと思ったのでした。
もうひとりはその何人か下にあった吉村和文さんという名前。山形市長じゃなかったっけ? 帰宅してからググると市長だったのは彼のお父さま(故・吉村和夫氏)。Wikipediaを読むと、父の落選を機にケーブルテレビ局「ケーブルテレビ山形」を立ち上げる(その後和夫氏は市長になる)、その後シネコン「MOVIE ONやまがた」(山形市ではこちらで上映中です)や、現在B2リーグにいるバスケットボールチームの運営会社「パスラボ」を立ち上げたり、東海大山形高を運営する学校法人の理事長や全日本プロレスの興行会社の会長まで務めているとあり、なんだそりゃと驚かずにはいられませんでした。本作の製作委員会にはケーブルテレビ局を基にした会社「ダイバーシティメディア」社の名前が入っているようです。
あっ、エンドロールの後に大事な話があるんだった。えっ、そんなオチだったの? でもこれでPart4が作れるのか。よかったよかった。