「ラジオ番組表2019春号」正誤表(2)全国放送局周波数リスト・AM編 

今号の巻頭特集「#この○○がヤバい!」の中に『「全国放送局周波数リスト」がヤバい!』という読み物があって、周波数リストの変わった読み方の提案が述べられています。
なかなかすべての行を1行1行目を通すことが大変な資料ですが、AM編の最初のほうはNHK第1ばっかりだなとか、周波数って切りの悪い細かい数字が飛び飛びになっているけど何かルールがあるのかなとか、『県名または国名』って書いてあるけど外国から日本に飛んでくる放送局でもあるのかなとか(これはかつて国内で受信可能な海外の放送局の周波数も載せていた名残りです)、気づくことはたくさんあるでしょう。
私はある時、このリストに結構抜けがあるんじゃねぇ? って気づいてしまい、2014秋号の時に単なる誤植や平成の大合併に伴うデータのアップデートがされていないものから本当に書かれていない抜けているものまで、誤りを65か所ほど見つけました。
三才ブックスは全国の面白電波を総覧できる「周波数帳」を出版している会社でもあり、当然AMやFMの周波数の情報はすべて把握しているにきまっていると思っていたのでこの結果は衝撃でした。そして、放送局に関しては個人サイトである『千客万来・でんぱでーたどっと混む!』のほうが三才ブックスよりも詳しくわかるということを知るのでした。
2016秋号の時にFMの部分だけ再度調べたのですが、どうやら地方総合通信局から公式なプレスリリースが出ないまま開局した局については掲載されていないという傾向があるようだと思うのでした。「でんぱでーた」さんのところではどうやって調べているのだろうと、出版社以上の取材力に頭が下がります。
ひとつ、総務省電波利用ホームページにある無線局等情報検索を「でんぱでーた」は活用しているが三才ブックスは見ていないということは言えると思います。「ラジオライフ」誌は野に出て受信機で面白電波を探すという行為に重きを置いているからかもしれません。その意味で放送局の周波数は決まっているが故に逆に小さな中継局の区別ができず、公式発表が無ければ知らないままということになってしまうのでしょう。
本リストの抜けのほとんどを占めるコミュニティFM局は各々の局のサイトで中継局について一切触れていないところが数多くあります。それについては後日じっくり精査します。
前置きが長くなりましたが、無線局等情報検索や「でんぱでーた」、Wikipediaなど色々見ながら、何が抜けていて何故抜けているのか、具体的に見ていくことにします。

AM編

誤りは大きく分けて4点。

  • STVラジオHBCラジオの釧路放送局が2014年11月に釧路市から隣町の釧路郡釧路町に共同建設の上で移転したことが反映されていない(それ以外の放送局は釧路市から電波を出している)。
  • NHK浜松支局のラジオ第1、第2のコールサイン(JODG、JODC)がWikipediaによると2018年3月に返上されたらしいのだが反映されていない(FMには当初から浜松独自のコールサインは無い)。浜松支局の縮小は2016年10月の報道拠点の移転から緩やかに進んでいて、2018年3月に静岡放送局の新放送会館が落成したことで営業部などの業務が静岡に集約され、浜松放送会館は閉鎖されたのだそうです。
  • NHK第1古座中継局(585kHz)の出力が100Wと書かれているが、無線局等情報検索では500W。
  • 南日本放送川内局(1107kHz)の出力が1kWと書かれているが、100Wの誤り。本文の南日本放送の番組表のページには正しく100Wと書かれています。本書の大昔の号を引っ張り出してみると本文でも出力が1kWと書かれているものがあるので、どこかのタイミングで減力したのかもしれません。

もちろん無線局等情報検索も万能ではありません。出力の欄に時々出てくるDという記号は指向性アンテナから発射されていることを表すのですが、無線局等情報検索ではそのことを調べることができません。また、無線局等情報検索の明らかな誤りとしては、四国放送のデータで識別信号の項にコールサインJOJRが載っていません。誰にだって間違いはあるのです。

AFN

無線局等情報検索で調べられないのが、治外法権である米軍の放送局AFN(American Forces Network)です。
myAFN - Radio Frequencies
というページに周波数と出力の一覧が出ていてます。2016年7月25日現在と書いてあります。沖縄局のAMの周波数が間違っている(日本やその周辺の地域ではAMラジオの周波数は9の倍数と決まっている)のでそれだけを書き直してあとはコピペすると、

  • AFN Okinawa FM 89.1 MHz 1,000 W
  • AFN Okinawa AM 648 KHz 10,000 W
  • AFN Sasebo AM 1575 KHz 300 W
  • AFN Iwakuni AM 1575 KHz 1,000 W
  • AFN Misawa AM 1575 KHz 1,000 W
  • AFN Tokyo AM 810 KHz 50,000 W

公式サイトがこうだと言っているのだから、これが正しいのでしょうね。
本誌とは沖縄のFM、佐世保、三沢の出力が異なっています。以前調べたときに出てきたデータには沖縄のFMの出力が20kWと書かれていて本誌掲載の6kWと比べても強すぎるので謎だったのですが、1kWだったらFM沖縄と同じですから常識的な出力と言えます。佐世保、三沢は以前調べたときは本誌に載っているのと同じ出力だったので、近年増力したのかもしれません。


このあとFM編に話が移るのですが、あまりに長文になってしまったので稿を分けることにしました。AM編は書き始めた5月22日付のところに、FM編は書き終わった5月30日付のところにアップします。

NHKの中継局設置計画2019

これもここ数年の年中行事になっているエントリになっています。
4月23日開催のNHK経営委員会の議事録が昨日5月17日に公表されていたようです(このエントリは5月18日に書き始めています)。そこで話し合われる原案になる4月17日開催の理事会の議事録は先週5月10日に公表されていたのでその時点で書いてもよかったのかもしれないのですが、これらの会議において議題の一つとして『ラジオ中継放送局の設置計画について』が上がっていましたので、その部分を中心にまとめておきます。


今回議決された置局は、いずれもラジオの受信改善を目的としており、FM波を利用したラジオ中継放送局で、3局あります。『補完FM』という単語は出てきません、NHKなんで。

  • 受信改善を目的としたラジオ中継放送局

3局ともR1(FM波)、開局予定は2020年度。


今回面白いと思ったのは『テレビジョン中継放送局の廃局について』という項目があったことです。
岡山県の大原テレビジョン中継放送局というところで、ググった感じだと岡山県美作市(旧英田郡大原町)の竹山城跡というところの近くにあるらしいのですが、廃局の理由が『地元自治体が運営するケーブルテレビに放送エリア内の全世帯が加入したことにより、受信者が皆無となりました』とあるのに驚くのです。
美作市のサイトで調べると、美作市CATVに加入するには『工事手数料(52,140円)と設置分担金(20,570円)』を払って、月額使用料(基本コース)が1020円。ケーブルテレビと同時に光インターネットも入る人は工事手数料が高くなるし、BSやCSも見る人は月額使用料が高くなります。
地域住民みんながそのお金を払ってケーブルテレビを見るからテレビ中継局は要らないというのが、私のような世界が半径5センチメートルしかないような人間には想像を絶するのです。
なお、そのケーブルテレビに入るとNHK総合・教育と岡山・香川地区の民放5局、自主放送チャンネルのほかにサンテレビが見られるようです。兵庫県と県境にある市なのですね。ほかにFM放送も聞けるようで、なんと、 FM岡山(76.8)、Kiss‐FM(77.6)、FM香川(78.6)、FM802(80.2)、FM大阪(85.1)、NHK-FM岡山局(88.7)が聴けるのだそうです。Kiss-FMの77.6というのは姫路局の周波数のようです。CATVとは別にシンクレイヤ製のFM告知端末(よその町で言う所の防災ラジオというか有線放送というか)だとNHK-FMFM岡山・FMつやま・KISS-FMFM802FM大阪の各局が聴けるらしいです。ここで言うFMつやまというのはステーションネームがエフエムつやまであるNPO法人つやまコミュニティFMが運営する局のほうを指しているのかな(津山市には運営会社の名前が株式会社エフエム津山であるコミュニティFM局があるのでややこしい)。


余談が過ぎました(この余談を書くだけで一晩を要しています)。5月31日にこの中継局が廃止になると、地デジの中継局は、総合が2,214局、教育が2,185局になるのだそうです。
ではラジオは? 『ラジオ中継放送局の開局について』という項目で、2018年10月から2019年3月までの間にラジオ中継放送局7局を開局したことが報告されています。いずれもラジオ第1をFM波で放送するもので、受信改善目的のものが6局(秋田県の皆瀬、岩手県の岩泉小本、島根県の日原、高知県の仁淀、蟠蛇ヶ森、東津野)、津波対策のものが1局あります(和歌山県のすさみ)。

県名 局名 送信出力 周波数 メディア 申請世帯数 開局年月日
秋田 皆瀬(みなせ) 10W 84.2MHz R1 (FM波) 約0.4千 2018年11月1日
岩手 岩泉(いわいずみ)小本(おもと) 10W 88.3MHz R1 (FM波) 約0.5千 2018年12月1日
島根 日原(にちはら) 30W 80.3MHz R1 (FM波) 約1.1千 2019年1月9日
高知 仁淀(によど) 1W 78.1MHz R1 (FM波) 約0.8千 2018年11月5日
高知 蟠蛇ヶ森(ばんだがもり) 30W 77.4MHz R1 (FM波) 約5.0千 2019年3月18日
高知 東津野(ひがしつの) 10W 76.5MHz R1 (FM波) 約0.5千 2019年3月18日
和歌山 すさみ 100W 91.3MHz R1 (FM波) 約2.9千 2018年10月19日

これらの開局により、平成31年3月末現在でNHKの送信所はラジオ第1放送は265局、ラジオ第2放送は146局ということになっているそうです。
この資料にFMの送信所数は載っていません。総務省電波利用ホームページの無線局等情報検索に超短波放送で日本放送協会なものを検索すると579件ヒットします。AMラジオのFM波中継局はラジオ第一で41局、ラジオ第二で6局あるので、NHK-FMの中継局は532局ということになります。またこのことから中波放送の中継局はラジオ第一が224局、ラジオ第二が140局となります。なお、NHKらじる★らじるのサイトに載っている周波数一覧には今般開局した7局のうち日原を除く6局と北海道の広尾FM補完中継局(2018年9月10日開局)が載っていません。

仙台発ヘリコプターレポート2連発

FNNスピーク」がプライムニュースになってたった1年でタイトルが再変更されて何になったんだったっけ。いつもなら帰宅後は惰性でTBCラジオ「en∞Voyage」を聴いているのですが、今日は珍しくテレビをつけてFNN系列のお昼のニュース、今のタイトルは「FNN Live News days」というらしいですね、それを見ました。
そしたら冒頭から、大崎市古川で小学生がひき逃げされただ、仙台南部道路で交通事故だと、西ノ入菜月アナのヘリコプターレポート2連発。仙台放送はいい仕事をしましたね。


けが人が出ている交通事故に関する話題なんだから誉めるようなことを言っちゃ事故に遭われた方に失礼じゃないか。
そうですね。


それはそれとして、
ひき逃げ事件が起きたのは7時5分ごろだそうですが、その一報を受け仙台市中心部にある仙台放送からたぶん岩沼市に新設されたヘリポートに移動してヘリに乗り古川に行く途中、9時半過ぎに起きた仙台南部道路の交通事故を見つけてしまった、という所でしょうか。
仙台放送サイトのニュースのページを見ると、ひき逃げのニュースは夕方に報じられたものに差し替えられています。フジテレビのニュースサイトには空撮は残っていますが西ノ入アナのレポートはカットされています。交通事故のレポートは仙台放送サイトのニュースのページにあります。


ところで、フジテレビのニュースサイトに古川のひき逃げのニュースの関連記事としてか、こんな見出しが書いてありました。
『高齢者による“ブレーキとアクセルの踏み間違い”事故…原因は若い頃よりも硬くなった「あるもの」?』
えぇーっ、硬くなったアレって股k(ry.・・・
クリックして記事を読み進めていくと、老化で股関節が固くなることがアクセルとブレーキの踏み間違いの一因になっているということのようでした。
惜しい。いや惜しくも何ともない、おまいの妄想力がヤらしいだけだ。
この説が正しいのであれば、踏み間違えないというか踏まないで操縦できる乗用車を開発することも必要なのではないでしょうか。あっそれが自動運転なのか。
しかし、その後夜のニュース(報道ステーションだったかな?)で意図的に3km以上逆走する輩を撮ったというニュースを目にして、これが日本での出来事だということに愕然とするのでした。こんなことをする輩こそ車に乗ってはいけない。

ゴルフに力を入れている(?)テレビ局

例の作業は地道に続けていますがちょっと一休み。
おとといは恒例の仙台ハーフマラソン。たぶんラジオはテレビ実況をそのまま流すという態勢は今年も継続されたのではと思いますが、寝てたので聴いていません。
そのおとといは、女子プロゴルフツアーの国内メジャータイトルと呼ばれる4大会のうちの最初の1大会「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」の最終日でした。この大会は昨年末から放映権問題で揉めていた日テレ系テレビ局が関わる4大会の一つでもあります。無事日テレの手によって放送されたようですが、寝てたので視ていません。番組内で女子プロゴルフ協会に対する皮肉の一言でも言ったでしょうか、紳士のスポーツですからそんなことは無かったでしょうね。そういえばすっかり忘れていましたが、一旦は中止扱いにされた日テレ系局、くまもと県民テレビの「KKT杯バンテリンレディスオープン」も4月に無事行われました。
さて、おとといの「サロンパスカップ」の今年の優勝者は渋野日向子プロ。弱冠二十歳でこれがツアー初優勝。現在二十歳の女子プロゴルファーたちは黄金世代と呼ばれ将来有望な子たちが群雄割拠しているとか、この大会で勝つと3年間のツアーシード権がもらえるので毎週予選会に出る必要が無くなって試合に臨みやすくなるとか、それらも勿論大変なことなのですが、拙blogで取り上げるのですから、目の付け所はそこではありません。
渋野プロの所属先が、「RSK山陽放送」なのです。
勿論山陽放送のサイトのトップページを見れば、新着情報の小窓に
RSK所属の渋野 日向子プロがメジャー大会でLPGAツアー初優勝!!』
と書かれています。そこをクリックすると、山陽放送ローカルのゴルフ番組のページが出てきました。
www.rsk.co.jp
テレ東系列局とかBSデジタル放送なんかだと日曜の朝にゴルフ番組ってありそうですけど、地方局が自社制作でそれを作っているというのが驚きですし、そこで「RSK山陽放送」はもう1人の女子プロゴルファーと専属契約を結んでいたことを知り、また驚くのでした。
倉敷市出身の小橋絵利子プロで、2013年にデビューされているそうなのですが昨季の始めに山陽放送と契約をしたようです。そのゴルフ番組に出演されていた縁があってのことかもしれません。
今回優勝された渋野プロは岡山市の出身で昨年プロテストに合格し、今季の初めに山陽放送と契約をしたようです。
山陽放送岡山県にあった放送局ですが、今年4月に大都市圏を除いた地方局では初めて持株会社化し、持株会社RSKホールディングス」の下に岡山県香川県でテレビをやり岡山県でラジオをやる放送局「RSK山陽放送」(アルファベット込みで会社名)という形式になりました。
そんな放送局の前途を祝うかのようなこの度の優勝でRSKの内部は盛り上がっているのでしょうか。まぁ他局はスポーツニュースでいちいち所属先は触れないはずですから淡々と優勝した事実だけを報じたのでしょうけど。

テレビ局が所属先になっている例というのは、熊本県出身の笠りつ子プロがデビューから5年間(2011年度まで)テレビ熊本の所属だったという例がある程度で、大変珍しいことだと思われます。前にも書いたかな、熊本に強い女子プロゴルファーが多い理由の一つである坂田信弘さんの「坂田ジュニアゴルフ塾」をバックアップしていたのがテレビ熊本だったのでした。
RSK山陽放送が女子プロゴルフに力を入れている放送局だとは知りませんでした。一時的なブームに終わらず今後も末永く応援していけますよう、山陽放送にはこれから頑張ってもらいましょう。

「ラジオ番組表2019春号」正誤表(1)全国AM番組ネット局一覧表編

拙blogのメインコンテンツともいえる年中行事です。
今回も昨秋号の時と同様に対象の40番組を書き出して番組表を見ながら自分で一覧表を作り、編集スタッフと同じ苦労を味わったうえで照合してみました。結果、私の誤り13カ所、本誌の誤り6カ所で私の大惨敗でした。10連休で浮かれモードだったからかな、他人の誤りを指摘できる立場ではなくなってしまいました。
本誌の誤りがこれしかないというのは過去最少なんじゃないでしょうか。

  • オールナイトニッポン0(ZERO)
    • IBC岩手放送「(土)27:00-28:00」が抜けている。(※これはIBC岩手放送の番組表が午前3時スタートなのに土曜だけ深夜3時の段を作って日曜早朝3時を空欄にしているせい。大変分かりづらい番組表を作るIBC岩手放送が悪いが、昨秋号はこのトラップをかいくぐっている。)
  • オールナイトニッポンMUSIC10(GOLD)
    • 北陸放送「(月-木)22:00-24:00」→「(月-木)22:00-23:49」(※番組の切れ目の罫線が引かれていないので分かりにくいかもしれない。なお、4月末で「中村雅俊 出逢いに感謝」が終了しMUSIC10本編が24時までの放送になったので、東北放送北陸放送は23:49に飛び降りとなる。)
  • ハライチ岩井勇気のアニニャン!
  • 村上信五くんと経済クン
    • 静岡放送「(日)15:00-16:00」が抜けている。(※私も見落としました。午後3時台はページの折り目に重なって見落としにくいのです。しかし編集スタッフは製本前のタイムテーブルを見ていると思うのだけど…。)
  • ももいろクローバーZももクロくらぶxoxo

以上です。
細かいことを言えば

  • ハライチのターン!
    • 南海放送「(土)18:00-19:00」→第2週は別番組のため休止
  • 吉田照美神羅万SHOW~切り捨てご免~
    • 東北放送「(土)9:30-10:00」→第1,3週は別番組で、『他週』の放送
    • 信越放送「(土)15:00-15:30」→第3・4(・5)週は「15:00-15:45」に増える

なんてのもありますが、まぁこれは許容範囲かなと思います。
これら2番組に関してあれこれ調べていたら、5月4日に南海放送で「ハライチのターン!」が放送されているはずの枠で「神羅万SHOW」が放送されたみたいです。南海放送はよんどころのない事情で1月27日(当時は日曜)に急にネットを開始したようなのですが3月いっぱいでネットを終了したはずでした。第2土曜は自社番組ですが、第3土曜の5月18日には「ハライチのターン!」に戻るようです。


今号のネット局一覧表で感心したのは「欅坂46こちら有楽町星空放送局」のネット局に信越放送「(土)21:30-22:00」が明記されていたことです。
新潟放送制作の「NGT48のガチ!ガチ?カウントダウン!」が諸般の事情で4月以降の放送が休止になりました。この番組は昨秋時点では7局ネットだったのですが、

  • 秋田放送:「八神純子 Music Town」に変更済み
  • 山形放送:「せきぐちあいみのVirtual Radio」に変更済み(※せきぐちさんはバーチャルアイドルらしい。この番組はこの4月スタートで6局ネット。)
  • ラジオ福島:「22:00Caryaのミュージックシュワシュワ、22:15アイくるとサンデート」に変更済み(※どちらも自社制作番組の移動。「地底人ラジオ」ネット開始で夜の番組が大きく動いたので、4月からネットしないつもりだった可能性はある。)

という東北3局に対して新潟放送信越放送北日本放送北陸放送北信越4局の番組表には「NGT48のガチ!ガチ?カウントダウン!」が明記されています。北陸放送に至ってはご丁寧に放送時間が移動したことまで表示してあります(「地底人ラジオ」ネット開始に伴うもののようです)。
過去のラテ欄が調べられる「yanbe.net」さんのところで4月のラテ欄を調べると、当初は4局とも「アーティストBOX」を放送してしのいだようなのですが、信越放送は4月13日より「欅坂46こちら有楽町星空放送局」のネットを開始しました。北陸放送は5月7日より「髭男爵 山田ルイ53世ルネッサンスラジオ」のネットを開始しました。北日本放送新潟放送は「アーティストBOX」を継続するようです。新潟放送は「NGT48のガチ!ガチ?カウントダウン!」の直後に「NGT48のガチ!ガチ?トーク」という番組も放送していたようですが、こちらは直後の番組として番組表に載っている「ゲームさんとラジオ」の枠を拡大(10分→25分)することでやりくりしているようです。
北日本放送は「井上芳雄 byMYSELF」のネットを始めるために、北陸放送は「地底人ラジオ」ネット開始に伴う他番組の移動のために、それぞれこの春の改編で「ももクロクラブxoxo」を切ったんですね。信越放送も「地底人ラジオ」をネット開始したのですが、「吉田拓郎ラジオでナイト」が終了した後に入ったせいか「ももクロクラブxoxo」に影響は及ばなかったようです。
ちょっと本題からそれましたが、そんな番組表に載っていない急きょ編成されたものをきちんと掬い上げてネット局一覧表に載せているのは素晴らしいことです。今号の編集スタッフにデキる人が入ったのでしょうか。奥付を見る限りスタッフは一緒のようです。


ここからは昨秋号との比較や考察です。
「全国AM番組ネット局一覧表」のページに掲載されるのは40番組です。それは毎号同じではなくいくつかが入れ替わります。
昨秋号に掲載されていた40番組のうち今号で外れたものは10番組。NGT48のガチ!ガチ?カウントダウン!(新潟放送、今年4月より放送休止中)、オールナイトニッポンPremium(ニッポン放送、NRN系ナイターオフ番組)、菊地成孔の粋な夜電波(TBSラジオ、昨年12月終了)、クリス松村の「いい音楽あります。」(ラジオ日本)、斉藤雪乃のイチバンセン(ラジオ日本、今年1月終了)、サンドウィッチマンの週刊ラジオジャンプ(TBSラジオ、昨年12月終了)、タッキーの滝沢電波城ニッポン放送、昨年12月終了)、玉城ティナとある世界(ニッポン放送、ナイターシーズンになって全国ネットから関東ローカルになった)、宮川賢のまつぼっくり王国(東北放送)、吉田拓郎ラジオでナイト(ニッポン放送、今年3月終了)。
ネット局があるのに終わったのはクリス松村さんの番組と宮川賢さんの番組の2つです。私はかねがね2局ネット、3局ネットの番組はこの表に載せるべきではないと言い続けています。3局ネットのクリス松村さんの番組は「50音別タレントINDEX」のページに「ぎふチャンRKKにネット」と書いてもらえば済む話です。実際には「他各局ネット」と書かれてあるのですが。
これらと入れ替わりに今号で新規掲載になったのは井上芳雄 byMYSELF(TBSラジオ)、ダイアモンドユカイのゆかいなラジオ(今年4月スタート)、テゴマスのらじお(MBSラジオ)、X-GUNの激烈!ガッテム(東北放送)、ハライチ岩井勇気のアニニャン!(TBSラジオ)、東山彰良イッツ・オンリー・ロックンロール(RKBラジオ)、福山雅治荘口彰久の「地底人ラジオ」(渋谷のラジオ)、藤原竜也のラジオ(ABCラジオ、今年1月スタート)、モーニング娘。'19のモーニング女学院(ラジオ日本)、吉田照美の森羅万SHOW~切り捨てご免~。
今回の特徴は新番組が2本、久しぶりの掲載が2本(昨春以来の吉田照美さんの番組、15秋号以来久々のX-GUNさんたちの番組)で残りの6本は新番組ではないけど初掲載。ちょっと前からやってたけどこれまで取り上げてこなかった番組を載せてみようという意図が感じられます。ネット局がじわじわ増えている番組が多いというのもこの一覧表には大事な視点です。まぁ東山さんの番組は九州・沖縄地区ブロックネットだったのに沖縄が抜けたようなのですが。あっ、又吉さんと羽田圭介さんが芥川賞を取ったときに直木賞を取った作家さんです。
3局ネットの番組の掲載は「私立恵比寿中学放送部」だけになり、ネット局が多い番組が増えるのは良い傾向だと思っているのですが、この春スタートした番組だと「サンスター文化の泉 ラジオで語る昭和の文化」(TBSラジオ、15局ネット)とか「たんぽぽの綿毛time♪」(19局ネット)とかもっと多くの局にネットされている番組もあります。たんぽぽってハロプロのシャッフルユニットじゃなくて、白鳥さんと川村さんの2人組の女性お笑いコンビのたんぽぽです。こんなにネット局の多い女芸人の番組なんて珍しいと思います。どこの制作会社が作ってるんだろう? ホリプロが自分で作ってるのだろうか。ちなみに福島県出身の白鳥さんはピンでNHK第一の福島ローカルの番組「こでらんに5」で大喜利コーナーを持っています。
と書いたところで「こでらんに5」のホームページを久しぶりに見てみたら、3年前の番組立ち上げから司会を務めてきた北村有紗さんがこの3月にNHK福島を去っていたことを知りショックを受けています。
この春スタートした番組ではありませんが、個人的に気になっているのは「福田こうへいのゆっくりいぐべぇ~」(IBC岩手放送、2局ネット→6局ネット)と「はやしべさとし~叙情歌を道づれに~」(4局ネット→10局ネット)のネット局がじわじわ増えているなぁという気がしています。林部智史さんはこのほかに出身地の山形県では「あいたいラジオ」(山形放送、3局ネット:今年1月から1局増、4月から1局減)も放送しているほか第二の故郷北海道でもHBCラジオで番組を持っています。福田こうへいさんの番組はこの春から南海放送でネットされていますが、逆に南海放送制作の「夏井いつきの一句一遊」がこの春からIBC岩手放送にネットされ、信越放送を含めて3局ネットになっています。
ただ、一般番組よりも目に付くのは通販番組です。
「通販!なりゆき番組 隊長@谷隼人の風雲ラジオショッピングぅ」ってタイトルのインパクトとノスタルジー。「たけし城」の正式タイトルが「痛快なりゆき番組 風雲!たけし城」であること、たけし城を攻略する100人の素人挑戦者たちを束ねる攻撃隊長を務めていたのが谷隼人さんだったということを説明しなくても分かる世代には刺さるのでしょうね。ググってみたら今年1月にスタートした番組のようです。
「転ばぬ先のお役立ち情報」という名前の番組が、月曜から金曜までの帯番組だったり、一日おきにあったり、1日2回あったり、そこかしこにあります。どこからネットしているかを表示している北陸放送の番組表を見ると「RKB」と書いてあるのでRKBラジオが幹事局になっているのだと思われます。この春の新番組らしいです。ググってRKBラジオの放送時間と思われるところを探すと、そこに載っている番組名は「今旬!いいもの百貨店」。これも多くの放送局に見受けられます。「転ばぬ先のお役立ち情報」と隔日でネットしている局もあり2番組連続でネットしている局もあります。どちらも東北放送にはネットされていないので私は聴いたことが無いのですが、扱う商品によって番組名を変えているとかしているのかな? とか想像したりします。
調べるとキリが無いのでこれくらいにしておきます。


番組INFORMATIONについて。
ネット局一覧表の下段にはキー局ではなく番組製作会社が制作している番組の紹介の枠が8枠取ってあります。

  • 岡村孝子 あの頃ミュージック(16秋号以来の紹介。4月時点で12局ネット)
  • 駒田徳広のミュージックブルペン(18春号以来の紹介。別タイトルを含め本誌で確認できるのは13局ネット、このほか秋田放送東北放送でもネットしている)
  • 純烈!スーパー銭湯!!(18春号以来の紹介。11局ネット)
  • 素敵!大人女子(この春の新番組だが前身番組「魅力女子力」は16秋号で紹介されている。4局ネット)
  • ダイアモンドユカイのゆかいなラジオ(この春の新番組。9局ネット)
  • 松井咲子 呼吸するクラシック(17秋号以来の紹介。3局ネット)
  • 落語ガールズ!(この春の新番組。5局ネット)
  • 吉田照美の森羅万SHOW〜斬り捨て御免〜(18春号以来の紹介。11局ネット)

ここに載せた番組ついてはネット局一覧表でフォローしろよと常々思っているのですが、なかなかそうはなっていません。ネットで調べればわかるだろと言われたら元も子もない話ですし。「落語ガールズ」という女性の落語家たちのユニットがあることを知ったり、調べたなりに得るものはあるのですが。
照美さんの番組のサブタイトルは斬り捨てなのか切り捨てなのかどっちなんでしょうね。ネット局一覧表では切り捨て、番組INFORMATIONでは斬り捨て。番組公式Twitterにはサブタイトルが書いていないんですよね。
岡村孝子さんが白血病に罹っていることを公表し、番組を5月以降平松愛理さんが代演することが公表されたのは4月22日のことでした。既に原稿が出来上がって印刷に回っている頃でしょう。
私がこのエントリを書くのに時間がかかっている間に(5月9日に書き始めて5月12日にアップするというざまです)拙blogコメント欄に、5月改編に対応できていない、臨機応変にできないのか、という旨のコメントが寄せられましたが、新聞ではなく商業出版社の商品なんですから、無理なものは無理です。本書は2019春号、2019年4月の基本的な番組改編についてまとめられた出版物です。まれに5月からの変更が予定されていてそのことを明記してある事例もあるにはあるのですが、そんな例外を除いて5月以降の改編には対応できません。そういうものなのだという割り切りは必要だと私は思います。


最後に一つ。ネット局一覧表には長崎放送とは別にラジオ佐賀の欄があります。ラジオ佐賀長崎放送佐賀県向けの支局で、時間帯によっては長崎県佐賀県とで別番組が放送されています。長崎にはネットされているのに佐賀にはネットされていない番組というのも、その逆もかつてはありました。しかし今回ネット局一覧表に載っている番組に関してはすべて長崎でも佐賀でも放送されているようです。そのため、この稿では長崎と佐賀を合わせて1局として数を数えています。
それ以外で数が合わなければ私の数え間違いです。今回は私の間違いがまだまだありそうな気がするので、これを見てしまって私の間違いに気づいた方がいらっしゃったら教えていただけるとありがたいです。